1. 粉砂糖(粉糖)とは?
粉砂糖(粉糖/シュガーパウダー)とは、グラニュー糖を挽いて粉末状にした砂糖のことである。サラサラとした質感とあっさりとした甘みを持つのが特徴。主にスイーツ作りに使われており、仕上げにデコレーションとして振るったり、アイシングを作ったりする際に使われている。また、軽い食感に仕上げたいときや、焼き目を付けたくないときに使われることが多くなっている。
泣かない粉糖とは?
泣かない粉糖は、粉糖メーカーの徳倉が開発した、通常の粉砂糖よりも水に溶けにくい粉砂糖のことだ。粉末に特殊なコーティングを施すことで、スイーツやパンなど水分が多い食品に振りかけても長時間溶けにくくなっている。そのため、いつまでも粉雪が降ったような美しい見た目を維持できる。なお、泣かない粉糖のような溶けにくい粉砂糖はさまざまなメーカーから販売されている。
2. 粉砂糖(粉糖)の簡単な作り方
粉砂糖は市販品としても売られているが、自宅で作ることも可能だ。必要な材料は、グラニュー糖(または上白糖)だけとなっている。また、主な作り方には「ミキサーを使う方法」と「すり鉢を使う方法」の2つがある。以下でそれぞれの方法での作り方を確認しておこう。
作り方1.ミキサーを使う方法
ミキサー(フードプロセッサー)に、グラニュー糖(上砂糖)を入れて細かく砕くだけで作れる。ときどきミキサーを外して、全体を混ぜ合わせるように振るとキレイな粉砂糖を作ることができる。
作り方2.すり鉢を使う方法
すり鉢でも粉砂糖を作ることができる。作り方は、グラニュー糖(上白糖)をすり鉢に入れてするだけでよい。あまり力を入れなくても細かい粉砂糖を作ることができる。
3. 粉砂糖(粉糖)を上手に作る3つのコツ
砂糖には湿気を吸収しやすい性質がある。また、湿気を含んでしまうと、ダマのような粉砂糖になってしまう可能性が高い。そこで以下のようなコツを意識して、キレイな粉砂糖を作るようにしよう。
コツ1.道具をしっかりと乾かす
キレイな粉砂糖を作るには、ミキサーやすり鉢などを十分に乾かしておくことが重要である。道具が完全に乾燥した状態でないと、砂糖が湿気を含んでしまい粉状になりにくくなる。そのため、粉砂糖作りに使用するミキサーやすり鉢は、しっかりと自然乾燥させて乾かしておこう。
コツ2.最後にふるいにかける
キメの細かい粉砂糖を作るには、最後にふるいにかけるとよい。粉ふるいや茶漉しを使うことで、ダマが少なくて均一の大きさの粉砂糖を作ることが可能となる。ミキサーで作る場合でも、すり鉢を使う場合でもできることなので、キレイな粉砂糖を作るためにひと手間かけてみよう。
コツ3.コーンスターチなどを混ぜる
市販の粉砂糖には、固化防止のためにコーンスターチなどが含まれている。そのため、もしコーンスターチがあれば、粉砂糖が固まるのを防ぐために混ぜるとよいだろう。また、コーンスターチがない場合は片栗粉で代用することも可能だ。少量であれば特別、味に大きな違和感を与えることはない。
4. 粉砂糖(粉糖)の主な使い方・使い道
粉砂糖は主にスイーツに使うことが多い。また、そのスイーツの中にもデコレーションに使ったり、生地に練りこんだりといくつか使い道がある。そこでよくある粉砂糖の使い方を3つ紹介する。
使い方1.ふるって使う
最もオーソドックスな使い道の一つが、ケーキ・クッキー・マカロンなどの仕上げにふるって使うというものだ。ふるって使う場合は、キレイに飾るために粉ふるいや茶漉しなどで使うのがおすすめ。また、20~30cmくらいの高さから、茶漉しのフチを軽くトントンと叩くようにするとよい。
使い方2.アイシングに使う
アイシングとは、焼き菓子などに使うクリーム状のペーストのことである。市販のものもあるが、粉砂糖があれば自宅でも作ることが可能だ。作り方は卵白をほぐしてから、粉砂糖を加えてツヤが出るまで混ぜるだけだ。また、食紅などを加えることで、カラフルなアイシングを作ることもできる。
使い方3.生地に使う
粉砂糖は、通常のグラニュー糖のようにスイーツに使うことも可能だ。特にグラニュー糖で作った粉砂糖は食感が軽いことと焦げ目が付きにくいことが特徴なので、ビスケットやケーキ生地などをキレイに作ることができる。また、甘さもくどくないため、上品な甘みのスイーツに仕上げられる。
5. 粉砂糖(粉糖)の正しい保存方法
一般的に砂糖は日持ちする食品であるが、粉砂糖の場合は固まりやすいので注意が必要。そのため、粉砂糖を保存する際は、固化防止のためにコーンスターチや片栗粉を加えておこう。また、保存場所は冷蔵庫がおすすめ。冷蔵庫は室内よりも乾燥しているため、粉砂糖が固まるのを防ぐことができる。一度に多くの粉砂糖を作った際には、粉砂糖の保存方法・保存場所にも気をつけよう。
6. 市販のおすすめ粉砂糖(粉糖)3選!
粉砂糖はさまざまな食品メーカーから販売されている。市販の粉砂糖の主な違いには、原材料や粒子・大きさ・内容量などがある。そこでいくつか人気の粉砂糖をピックアップする。
その1.日新製糖「NZ 粉糖」
「NZ 粉糖」は、砂糖などの食品を手掛けている日新製粉が製造・販売している粉砂糖である。コーンスターチを使用せずにグラニュー糖とオリゴ糖だけで作られているタイプで、自然な甘みであることが特徴である。サイズには3kgと1kgの二つがあり、たくさんのスイーツ作りが可能となっている。
その2.共立食品「粉糖(シュガーパウダー)」
「粉糖(シュガーパウダー)」は、食品・菓子の輸入販売などを中心に行っている共立食品の粉砂糖である。こちらは砂糖とコーンスターチで作られているタイプで、非常に粒子が細かいことと甘さが上品であることが特徴となっている。1袋70gであるため、ちょっとしたスイーツ作りの際に役立つ。
その3.cotta「純粉糖」
純粉糖は、製菓・製パン関連の食材などを製造・販売しているcottaの粉砂糖である。コーンスターチやオリゴ糖などが入っていない、純度100%の粉砂糖となっている。また、きめが細かい上質な粒子であり、スイーツが非常に滑らかに仕上がる。1袋500gであり、たくさん作るときにも役立つ。
7. 粉砂糖(粉糖)に関する質問・疑問に回答!
ここまで粉砂糖(粉糖)の作り方や使い道などを説明してきたが、まだ粉砂糖に関する疑問や質問などもあるだろう。そこでここでは、粉砂糖に関するよくある疑問・質問について一つずつ回答する。
Q1.余った粉砂糖は料理に使える?
基本的に粉砂糖は、和食・洋食を問わず料理に使うことが可能だ。ただし、粉砂糖に使われているグラニュー糖は、上白糖よりも甘みがややマイルドである。そのため、粉砂糖を料理に使う際は、味を確認しながら加えるほうがよい。なお、コーンスターチは液体に溶けないため、コーンスターチ入りの粉砂糖をコーヒーや紅茶のような飲み物に使う場合には注意が必要となる。
Q2.ミキサーなし/すり鉢なしでも作れる?
家庭で粉砂糖を作る場合は、基本的にミキサーやすり鉢のいずれかが必要になる。そのため、ミキサーなし/すり鉢なしの場合は、残念ながら「家庭で粉砂糖を作るのは難しい」と思っておいたほうがよい。無理に作ろうとせずに、粉砂糖そのものを購入したり、調理器具を買ったりしよう。
結論
お菓子のレシピなどには粉砂糖(粉糖)と書いてあることが多く、「粉砂糖がない」と慌ててしまうこともあるだろう。しかし、粉砂糖の作り方を知っておけば、必要な分だけ簡単に作ることができる。なお、粉砂糖は湿気に弱く固まりやすいので、固化防止のための対策をしておくようにしよう。
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