目次
1. グレープシードオイルとは?

グレープシードオイルとは、ブドウ(特にヨーロッパブドウ)の種から作った植物油のこと。ワインの生産が盛んなヨーロッパで多く作られており、副産物である種子を圧搾・抽出して作っている。ほかの植物油に比べると味や香りのクセが少ないことが特徴だが、商品によってはクルミのようなまろやかな甘みがある。市販品の多くは輸入品または輸入素材を使ったものであり、国産品は少ない。
2. オリーブオイルとの違いとは?

グレープシードオイルのような植物油の中で、特に人気を集めているのが「オリーブオイル(オリーブ油)」。オリーブオイルは、その名前のとおりオリーブの果実(果肉)を使った植物油である。そんな有名なオリーブオイルとグレープシードオイルの違いについて紹介しておこう。
違い1.香りや味わいなど
オリーブオイルは、オリーブ由来の豊かな香りが特徴となっている。また、種類によって強さは異なるが、基本的にはほのかな「辛味」と「苦味」が感じられる。そのため、オイルとしての役割だけでなく、味付け・香り付けにも使える。対して、グレープシードオイルは、基本的に味と香りがほとんどしない。そのため、料理の味や香りを損なうことがなく、どのような料理にも幅広く使える。
違い2.栄養素(脂肪酸)
オリーブオイルとグレープシードオイルのカロリー・脂質量はほぼ同じだが、脂肪酸の構成が大きく異なる。オリーブオイルに多いのは、一価不飽和脂肪酸の「オレイン酸」である。一方で、グレープシードオイルに多いのは、多価不飽和脂肪酸(オメガ6系脂肪酸)の「リノール酸」である。いずれも体内で合成できない重要な脂肪酸であるが、摂れる脂肪酸の種類が異なっている(※1、2)。
3. グレープシードオイルの基本的な栄養価

前述のとおり、グレープシードオイルはリノール酸という不飽和脂肪酸の一種を多く含んでいる。また、大部分が脂質であるがビタミンEなどの含有量も多い。そこで文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考に(※1)、グレープシードオイル(ぶどう油)の栄養価を確認しよう。
ぶどう油の100gあたりの栄養価
- エネルギー:882kcal
- たんぱく質:0g
- 脂質:100g
- 炭水化物:0g
- 脂肪酸
・飽和脂肪酸:10.93g
・一価不飽和脂肪酸:17.80g
・多価不飽和脂肪酸:63.55g - ビタミン
・βカロテン:6μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:28.0mg
・ビタミンK:190μg
・ビタミンB1:0mg
・ビタミンB2:0mg
・ナイアシン:0mg
・ビタミンB6:0mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:0μg
・パントテン酸:0mg
・ビオチン:0μg
・ビタミンC:0mg - ミネラル
・ナトリウム:0mg
・カリウム:0mg
・カルシウム:0mg
・マグネシウム:0mg
・リン:0mg
・鉄:0mg
・亜鉛:0mg
・銅:0.02mg
・マンガン:0mg
・ヨウ素:-
・セレン:-
・クロム:-
・モリブデン:- - 食物繊維:0g
この記事もCheck!
4. グレープシードオイルの正しい保存方法

グレープシードオイルなどの食用油は、基本的に常温下で保存する必要がある。そのため、開封前・開封後を問わず、直射日光・高温多湿を避けて冷暗所などで保管しよう。また、グレープシードオイルの賞味期限は、製造日から1~3程度に設定されていることが多い。しかし、この賞味期限は未開封の状態のものなので、酸化が始まる開封後は1~2か月を目安に使い切るようにしよう。
この記事もCheck!
5. 市販で人気のグレープシードオイル3選

オリーブオイルに比べると知名度は低めだが、グレープシードオイルはさまざまな食品メーカーから販売されている。ここでは特に人気の市販のグレープシードオイルを3種類紹介しておこう。
商品1.オッタビオ「グレープシードオイル」
「グレープシードオイル」は、イタリアのオッタビオ(OTTAVIO)が製造している商品である。激安スーパーのコストコで販売されており、人気商品の一つとして知られている。内容量は1本あたり920gで、それが4本セットで売られている。店舗のほか、Amazonなどでも購入することが可能だ。
商品2.日清オイリオ「ピュアグレープシードオイル」
「ピュアグレープシードオイル」は、日清オイリオから販売されている商品である。フランス産のブドウの種を100%使った植物油であり、スッキリとしたクセのない味わい・香りとなっている。そのため、和洋中を問わずさまざまな料理に使える。1本あたり400gとなっている。
商品3.モニーニ「グレープシードオイル」
「グレープシードオイル」は、オリーブオイルで有名なイタリアのモニーニが販売している商品。厳選したブドウの種を使った植物油であり、ほのかにナッツのような香りがするという。軽めの仕上がりになるため、揚げ物や炒め物などにおすすめだ。サイズには1Lタイプと500mlタイプがある。
結論
ブドウの種から作っている「グレープシードオイル」は、味や香りがほとんどしない植物油である。そのため、和洋中を問わずさまざまな料理に使うことができる。オリーブオイルとは違った使い方ができるため、料理や食材に合わせて使い分けてみるのもよいだろう。
【参考文献】
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※2:e-ヘルスネット「不飽和脂肪酸」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html
この記事もCheck!