1. 肉うどんとは?

肉うどんとは、かけうどんの上に肉類がトッピングされた料理のことだ。使われる肉類は牛肉が多いが、豚肉を使うこともある。かけうどんに比べると肉類のうま味が加わるため、さっぱりとしたうどんでありながら濃厚な味わいを楽しむことができる。牛肉や豚肉などの肉類と醤油や砂糖などの調味料さえあれば作れるので、自宅でうどんを食べる際にはぜひ試したいトッピングといえるだろう。
2. 豚肉で作る肉うどんの特徴

肉うどんでは牛肉を使うことが多いが、豚肉を使って作ることも可能だ。豚肉を使うことで、牛肉とは異なる味わいを楽しむことができる。また、豚肉は牛肉とは異なる栄養素を含んでいる。そこで牛肉を使った肉うどんと比較しながら、豚肉を使った肉うどんの特徴を確認しよう。
特徴1.淡白な味わいが美味しい
甘みやうま味が強い牛肉に比べると、豚肉はあっさりとした味わいが特徴となっている。また、部位にもよるが豚肉には脂肪が多く、歯ごたえが柔らかくなっている。ちなみに一般的に牛肉に比べて豚肉のほうが低価格であるため、一度に多くの量の豚肉を使えることもメリットといえるだろう。
特徴2.アレンジなども楽しみやすい
豚肉は淡白な味わいであるため、さまざまな味付けの肉うどんにアレンジしやすい。例えば、普通のだし汁だけでなく、煮込みうどん風・担々うどん風・カレーうどん風なども楽しめめる。また、牛肉に比べて豚肉の脂は固まりにくいため、冷やしうどんにも向いている。
特徴3.ビタミンB1などの栄養素を補える
豚肉は牛肉などとは栄養面の特徴が異なる。牛肉と同様にたんぱく質は豊富であるが、牛肉と比べてビタミンB1をはじめとするビタミン類が豊富というメリットがある(※1)。肉うどんでビタミン類も摂りたいという場合には、牛肉よりも豚肉を使うのがおすすめといえる。
3. 豚肉で作る肉うどんのカロリーと糖質量

肉うどんのカロリーと糖質量はうどんの量や豚肉の部位などによって異なるが、一般的な肉うどん一食分(茹でうどん180g)のカロリーは570kcal程度、糖質量は47.1g程度である。また、カロリーと糖質量の内訳は以下のとおりだ(※2)。なお、糖質量は「炭水化物-食物繊維」で計算している。
【豚肉の肉うどんのカロリーの内訳】
- 茹でうどん(180g):189kcal
- 豚バラ肉(80g):316kcal
- めんつゆ二倍濃縮(大さじ1):11kcal
- 醤油(大さじ1):11kcal
- 砂糖(小さじ1):12kcal
- みりん(小さじ1):14kcal
- 料理酒(大さじ1):14kcal
【豚肉の肉うどんの糖質量の内訳】
- 茹でうどん(180g):37.5g
- 豚バラ肉(80g):0.1g
- めんつゆ二倍濃縮(大さじ1):2.2g
- 醤油(大さじ1):1.0g
- 砂糖(小さじ1):3.0g
- みりん(小さじ1):2.6g
- 料理酒(大さじ1):0.7g
4. 豚肉を使った肉うどんの作り方とポイント

豚肉を使った肉うどんの作り方は、かけうどんを作ってから醤油や砂糖で煮詰めた豚肉をトッピングするというシンプルなものだ。ただし、肉うどんを美味しく作るなら豚肉の部位や厚さなどのポイントをしっかりと知っておく必要がある。そこで作り方と合わせてポイントも確認しておこう。
- フライパンで5cm幅に切った豚肉を炒める
- フライパンに醤油・砂糖・みりん・酒を加えて炒める
- 鍋にお湯を沸かし、うどんを茹でておく
- つゆを作り茹でたうどんを入れて豚肉を乗せれば完成
ポイント1.脂身を使うようにする
肉うどんには、ロース、肩、モモ、バラなどの薄切り肉を使うのがおすすめだ。これらの部位はほどよく脂身があるため、豚肉特有の柔らかい食感を楽しむことができる。また、いくつかの部位が混ざった豚コマ切れ肉や豚肉切り落としなどもよい。ヒレは脂身がほとんどなく肉うどんには向かない。
ポイント2.豚肉は炒めるようにする
一般的に豚肉は茹でて調理することが多いが、茹でると豚肉に含まれるビタミンB1などが流出してしまう。そのため、豚肉は炒めてからうどんに乗せよう。また、炒めることで豚肉が香ばしくなり、うま味を引き出すこともできる。あらかじめ豚肉を炒めておけば、うどんが伸びる心配もない。
5. 豚肉の肉うどんのアレンジ方法

豚肉とネギのみの肉うどんでも十分美味しいが、淡白な味わいの豚肉を使う場合は味付けやトッピングなどのアレンジを楽しむのもよい。ここでは豚肉を使ったおすすめのアレンジ肉うどんを紹介する。
アレンジ1.トッピングを追加する
- 月見豚肉うどん:甘辛く炒めた豚肉の上に卵黄か温泉卵、小ねぎを乗せる
- おろし豚肉うどん:たっぷりの大根おろしを乗せる。温でも冷でも美味しい
- あんかけ肉うどん:豚肉と野菜を炒めてあんかけにしたものをトッピングする
アレンジ2.味に変化をつける
- 豚汁煮込みうどん:豚肉と根菜を煮込んだ味噌味の豚汁にうどんを入れる
- 担々麺風うどん:豚ひき肉のピリ辛炒めと野菜をトッピングで中華風にする
- 豚しゃぶうどん:レタスやキュウリなども乗せて冷やしうどんにする
- 沖縄風ソーキうどん:甘辛く煮た豚バラと紅ショウガで沖縄そば風にする
- カレー肉うどん:ゆるくしたカレーのつゆに多めの豚肉をトッピングする
結論
豚肉で作る肉うどんは、牛肉と異なりビタミンB1などの栄養素を摂れたり経済的で使いやすかったりするのが魅力だ。また、豚肉の栄養素をしっかり摂りたいなら、茹でるのではなく炒めて使うのがポイントとなっている。アレンジの幅も広いので、ぜひ肉うどんを作るときには豚肉を使ってみよう。
【参考文献】
- ※1:日本食肉消費総合センター「ビタミンB1が豊富で手軽に摂取できる豚肉」
http://jbeef.jp/daizukan/encyclopaedia/article.html?encyclopaedia_article_id=398 - ※2:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
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