1. 花見と弁当

花見の歴史
花見は、日本古来の文化である。多くの和歌や詩が残っていることからもわかるように、昔の人々も桜を眺めては、その美しさや儚さに酔いしれていた。平安時代には、すでに貴族の間で花見が行われていたようだ。一般の人々においては、豊作祈願などの意味合いを込めた、お祓いのようなものであったと考えられている。
行楽としての花見
現在のような花見が行われるようになったのは、江戸時代になってからのこと。この頃になると桜の品種改良も頻繁に行われ、数多くの場所で桜が咲き乱れるようになった。桜の名所が増えたのも、この時代である。
花見と弁当
弁当を持参して花見をする、というスタイルが確立したのも江戸時代の頃で、当時は重箱を持って花見に出かけていたようだ。現在の花見弁当は、デパ地下などで販売されるものも多く、ひとつ5000円以上するような高額なものも話題を集めている。
2. 花見弁当の最新アイデア

脱重箱で気軽に
家族での行楽弁当と言うと、重箱にたくさんのおかずを詰めて、という大掛かりなものを想像しがちだが、近頃のトレンドは少し変わってきている。そのひとつが、重箱ではなく、ひとり分ずつお弁当箱に詰める方法や、使い捨てのお弁当箱を利用する方法。これなら、別に取り皿などを用意する必要もないうえ、とても食べやすい。使い捨てであれば、小さくまとめてゴミ箱に捨ててくることさえ可能だ。
保温ジャーの活躍
保温ジャーがメジャーになったことも、お弁当シーンに変化をもたらしている。保温ジャーがあれば、温かいものや冷たいものを食べることができる。花見を行うのは、3月下旬から4月上旬頃が定番で、意外と寒い日も多い。そんなとき、温かなスープや汁物があれば、どんなに嬉しいことか。このアイデアも採用決定だ。
購入品を賢く利用
お弁当と言っても、すべてを手作りする必要はない。例えば、コロッケとサラダをお弁当箱に詰め、花見がてら人気のパン屋を訪れ、パンを購入して即席コロッケサンドにする。おにぎりと副菜だけを詰めて、メイン料理は途中で購入するといったスタイルも一般的になっている。あまり肩に力を入れず、あくまでも花見を楽しむことを前提に、お弁当の中身を構成するといい。
3. 花見弁当にトライ!

スナックフードが吉
花見弁当は、食べやすいことが重要。手でさっとつまんで食べられるものを中心に用意したい。おすすめは、小さなおにぎり、スティック状の春巻き、ささみフライ、ピクルスなど。フルーツも、剥かずに食べることができ、水分が出にくいぶどうなどが向いている。
汁物は具沢山に
メインをスナックフードにしたならば、汁物は野菜をたっぷりと入れたものにすると、栄養のバランスが取れてよい。豚汁やミネストローネ、野菜だけのポタージュなども美味しい。魔法瓶にスープを入れて持参し、100円ショップなどで販売している紙コップを持っていくと、スープの取り分けにはもちろん、ちょっとした取り皿としても使えて便利だ。
結論
花見弁当と言っても頑張りすぎず、普段通りプラスアルファくらいの気持ちで取り組めば、難なくクリアできる。トレンドのお弁当アイデアを拝借すれば、より気分も盛り上がることだろう。また花見の際には、ウェットティッシュや敷物、小さめのゴミ袋など、備品の用意もお忘れなく。