1. 肉豆腐の特徴、歴史や由来

肉豆腐は、牛肉と豆腐、ねぎを甘辛く煮た料理である。京の伝統野菜である九条ねぎや京都肉と呼ばれる牛肉、軟水で作られる豆腐の美味しさを生かした料理として古くから食べられてきた。牛肉と豆腐を甘辛い味の割り下で煮立たせてから九条ねぎを入れてサッと煮立たせる、すき焼き風の料理である。肉豆腐は、九条ねぎの旬でもある冬によく食べられており、京都の料亭などで味わえるほか、家庭料理としても定着している。
2. 肉豆腐の主な使用食材、カロリー

メイン食材は牛肉と豆腐、ねぎのみというシンプルさが魅力の肉豆腐。しょうゆやみりんなどの調味料に、出汁さえあれば作ることができる。
■食材の選び方
牛肉はすき焼き用の薄切り肉を選ぶのが望ましいが、小間切れや切り落としでもよい。豆腐は味がしみ込みやすく煮崩れしにくい木綿を選ぼう。焼き豆腐で作ることも多い。また、ねぎは青ねぎを使うが、できるだけ九条ねぎを使いたい。京都の肉豆腐はねぎの青い部分を使う料理である。九条ねぎの青い部分はサッと煮ることで甘みが増して絶品なのだ。
■1人前379kcal
肉豆腐のカロリーに関しては、1人前(223g)あたり379kcalというデータがある。これは、牛肉と豆腐を同じ重量で作った場合のカロリーだ。重量が同じでも牛肉と豆腐は5:1ほどカロリーに差があるため、牛肉の割合が多めなら高カロリーに、逆に豆腐が多めなら低カロリーとなる。店や家庭によってもカロリーには違いがあるということだ。
3. 肉豆腐にはどんな栄養があるの?

牛肉と豆腐とねぎのみで作られる肉豆腐には、どのような栄養が含まれているのだろうか。1人前(223g)あたりのデータによると、たんぱく質が16.73g、脂質が27.88g、炭水化物が10.15gとなっている。ビタミンKとビタミンB12、ミネラルではモリブデンや亜鉛が比較的多い。
■脂質が多い
データからも一目瞭然だが、肉豆腐は脂質が圧倒的に多い料理なのだ。自宅で作る場合は牛肉を減らし豆腐を多めにするとバランスがよくなるだろう。
4. 基本の肉豆腐の作り方

材料さえきちんと揃えれば、肉豆腐の作り方は簡単である。まずは基本の作り方をおさえておこう。
■下準備
豆腐とねぎを、食べやすい大きさに切る。牛肉を湯通しし、ざるにあげ水気をきる。
■作り方
鍋に出汁を入れて煮立たせてから、酒・砂糖を加える。牛肉と豆腐を入れて、中火で2~3分煮る。しょうゆとみりんを加え、落しふたをして弱火で10分程度煮込む。九条ねぎを加えてサッと火を通す。好みで塩を少量加え、味を調えれば完成だ。
5. アレンジした肉豆腐

基本の肉豆腐はとてもシンプルな料理のため、アレンジもしやすい。牛肉を豚肉に変えたり卵を落としたりして作る肉豆腐はよく見かけられる。そのほか、簡単にできるアレンジを紹介しよう。
■具材を追加
素材の美味しさを楽しむ意味でも具材が3つしかない肉豆腐だが、栄養バランスが偏っている点は否めない。そこで、にんじん、たまねぎ、白菜などの野菜やきのこを追加してみよう。甘辛い味が野菜にしみ込んでとても食べやすい。カロリーが気になる人はしらたきでかさ増しするのもよい。
■味付けをアレンジ
肉豆腐は甘辛い割り下で作るのが基本だが、カレー味や韓国調味料を使ってピリ辛味にアレンジしても美味しい。京都の郷土料理とはほど遠くなってしまうが、家庭料理としては楽しめそうだ。
結論
京都の肉豆腐は、牛肉・豆腐・九条ねぎで作るシンプルな料理だ。基本をおさえつつ、自分なりに具材や味付けをアレンジしても楽しい。カロリーや栄養面が気になる場合も、自宅で作れば調整できるため、気軽に作ってみてはいかがだろう。
(写真出展)
農林水産省 うちの郷土料理 肉豆腐
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nikudofu_kyoto.html
農林水産省 うちの郷土料理 肉豆腐
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nikudofu_kyoto.html
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