たけのこの産地ならではの郷土料理！石川県【たけのこ昆布】を紹介

1. たけのこ産地ならではの郷土料理
2. たけのこ昆布のカロリーと栄養
3. たけのこ昆布を食べる時季
4. たけのこ昆布の作り方
5. たけのこ昆布をアレンジしてみよう

1. たけのこ産地ならではの郷土料理

たけのこ昆布は石川県の金沢市周辺の郷土料理だ。金沢市はかつて城下町として栄えた場所で、現在では全国有数のたけのこの産地になっている。石川県の名産である加賀野菜のたけのこ、孟宗竹(モウソウチク)は独特な甘みとみずみずしさがあるのが特徴で、人気がある。そんな加賀野菜であるたけのこを使った郷土料理がたけのこ昆布なのだ。たけのこ昆布は、出汁でたけのこと昆布を煮るというシンプルな伝統料理になっている。

たけのこと昆布の組み合わせ

石川県金沢市の名産である、たけのこと昆布の組み合わせが郷土料理になったのには理由がある。江戸～明治時代にかけて北海道と大阪を行き来していた船の寄港地は石川県の能登半島にあり、金沢市に北海道産の昆布が大量に入ってきたことから、石川県のたけのこと北海道の昆布が組み合わされた、たけのこ昆布が生まれたのだ。

2. たけのこ昆布のカロリーと栄養

たけのこ昆布のカロリーは1人分でおよそ70kcalほどだ。たけのこは食物繊維を豊富に含み、整腸作用や血糖値の上昇を抑えるなどの効果が期待できるだろう。そのほか、たけのこに比較的多く含まれる亜鉛は細胞の新陳代謝を活発にする、味覚を正常に保つなどの栄養素といわれている。また、昆布にはたけのこと同じく食物繊維が多く含まれている。そのほか、身体にとって重要なミネラルのひとつであるカルシウムが牛乳の6倍以上含まれており、老若男女問わず摂取したい食材だ。

3. たけのこ昆布を食べる時季

石川県の金沢市のたけのこは、毎年4月下旬～5月中旬にかけて収穫される。たけのこの豊作は2年に一度で、表年と裏年という周期があり、表年は豊作で裏年は不作といわれている。そんな貴重なたけのこを使った郷土料理がたけのこ昆布なのだ。

4. たけのこ昆布の作り方

たけのこの下処理

皮付きのたけのこを使用する場合は、事前にアク抜きを行ってから調理し始める必要がある。たけのこの外側の皮をむき、穂先を切り落としたら縦に1～2cmほど切り込みを入れておく。皮付きのまま米ぬか、赤唐辛子と一緒に1時間半～2時間ほどやわらかくなるまで茹でて、煮汁につけたまま冷ましておけば、アク抜き終了だ。たけのこは収穫してすぐに下処理をしないとアクがどんどん出始め、えぐみの原因になるので、採れたてのたけのこなどを手に入れたらまずは、下処理を行うようにしよう。

たけのこ昆布の作り方

昆布は洗って水で戻しておき、5cmほどに切っておく。昆布を戻した汁は出汁として使用するので捨てずにとっておこう。下処理をしたたけのこを厚さ1cmほどの半月切りにしておく。穂先の部分は縦に4つほどに割っておくといいだろう。鍋にたけのこと昆布を入れて、先ほどの昆布の戻し汁と酒を加えて火にかける。煮立ったらみりんと砂糖を加えてさらに弱火で煮る。最後にしょう油を加えて15分ほど煮込んだら完成だ。