1. 箱ずしの特徴・歴史や由来

愛知県の尾張地域や西三河地域を中心に愛知県内全域に伝わる郷土料理である箱ずしの特徴・歴史や由来を紹介しよう。全国に存在する箱ずしの歴史は握りずしよりも古く、魚・米・塩を長時間漬け込んで作る「なれずし」から始まり、室町時代にはなれずしより比較的短時間で熟成して食べることができる「半なれ」が登場したという。
半なれはなれずしより米と魚の食感が残るので、酸味のきいたごはんそのものも好んで食べられるようになるという。この流れにより木枠や、すし桶に塩をまぶした魚とごはんを重ね、ふたをして上から重石をのせ、数日間発酵させて食べる箱ずしの原型が誕生したようだ。その後、粕酢(かすず)が発明されると各地でいろいろな食材を使用した箱ずしが生まれることになる。
かつて米が十分に収穫できなかった時代に大量のごはんを用意しなければいけない箱ずしは、とても贅沢な料理だった。尾張地域や西三河地域を中心に親しまれている箱ずしは、切りずしとも呼ばれており、エビ・穴子・干し椎茸・錦糸卵などの具を斜めに配置しているのが特徴のひとつだ。斜めに配置するのは、皆が平等にいろいろな味を楽しめるようにとの配慮からだ。使用する木枠は5~6段を重ねる専用の木箱で作られている。かつては木枠を持つ家庭が多かったが、現在は持つ家庭が減っているようだ。
半なれはなれずしより米と魚の食感が残るので、酸味のきいたごはんそのものも好んで食べられるようになるという。この流れにより木枠や、すし桶に塩をまぶした魚とごはんを重ね、ふたをして上から重石をのせ、数日間発酵させて食べる箱ずしの原型が誕生したようだ。その後、粕酢(かすず)が発明されると各地でいろいろな食材を使用した箱ずしが生まれることになる。
かつて米が十分に収穫できなかった時代に大量のごはんを用意しなければいけない箱ずしは、とても贅沢な料理だった。尾張地域や西三河地域を中心に親しまれている箱ずしは、切りずしとも呼ばれており、エビ・穴子・干し椎茸・錦糸卵などの具を斜めに配置しているのが特徴のひとつだ。斜めに配置するのは、皆が平等にいろいろな味を楽しめるようにとの配慮からだ。使用する木枠は5~6段を重ねる専用の木箱で作られている。かつては木枠を持つ家庭が多かったが、現在は持つ家庭が減っているようだ。
2. 箱ずしの主な食材・栄養

次に箱ずしの主な食材・栄養を紹介しよう。箱ずし作りに使用することが多い食材のひとつがエビだ。エビは低脂肪かつ高たんぱくな食品で、たんぱく質をはじめ活性酸素から身体を守り、生活習慣病や老化を予防するビタミンE、カルシウムを含んでいる。甘みをともなう味はグリシンやベタインなどのアミノ酸によるものだ。ベタインは体内で糖の吸収を遅らせる働きがあり、糖尿病の予防や改善に有効であるといわれている。
またコレステロールや血圧を低下させるタウリンも豊富に含まれており、高血圧の改善や動脈硬化を予防する働きがあるといわれる。サプリメントの原料にもなる殻には免疫力を高める働きのあるキチン・キトサンが含まれている。ちなみに殻ごと食べることができる小さなエビはカルシウムが豊富に摂取できるだけでなく、キチン・キトサンも摂取できる。
箱ずし作りに使用することが多い食材のひとつが鮭だ。鮭に含まれる栄養素は悪玉コレステロールを減らし動脈硬化を予防するEPA(エイコサペンタエン酸)や中性脂肪を減らすDHA(ドコサヘキサエン酸)、高い抗酸化力を持つアスタキサンチンなど。一般的にメスよりオスのほうが身が厚く味もよいといわれているが、切り身だと区別がつかないだろう。切り身を選ぶポイントは身がふっくらと厚く、深みのある赤かピンク色で皮が銀色に輝いていること。
またコレステロールや血圧を低下させるタウリンも豊富に含まれており、高血圧の改善や動脈硬化を予防する働きがあるといわれる。サプリメントの原料にもなる殻には免疫力を高める働きのあるキチン・キトサンが含まれている。ちなみに殻ごと食べることができる小さなエビはカルシウムが豊富に摂取できるだけでなく、キチン・キトサンも摂取できる。
箱ずし作りに使用することが多い食材のひとつが鮭だ。鮭に含まれる栄養素は悪玉コレステロールを減らし動脈硬化を予防するEPA(エイコサペンタエン酸)や中性脂肪を減らすDHA(ドコサヘキサエン酸)、高い抗酸化力を持つアスタキサンチンなど。一般的にメスよりオスのほうが身が厚く味もよいといわれているが、切り身だと区別がつかないだろう。切り身を選ぶポイントは身がふっくらと厚く、深みのある赤かピンク色で皮が銀色に輝いていること。
3. 箱ずしの食習の機会や時季

次に箱ずしの食習の機会や時季を紹介しよう。箱ずしは祭りごとや祝いごとのように、たくさんの人たちが集まるときに作られる料理だ。しかし近年は箱ずし作りに使用する木枠を持たない家庭が多いうえ、手間がかかるため作られる機会は少なくなってきた。
ただし各市町村では親子向けの料理教室を開催したり、箱ずしの情報をまとめた資料を作成し情報発信したり、味や作り方の継承に努めている。
ただし各市町村では親子向けの料理教室を開催したり、箱ずしの情報をまとめた資料を作成し情報発信したり、味や作り方の継承に努めている。
4. 箱ずしの作り方

次に箱ずしの作り方を紹介しよう。まずは箱ずしに欠かせないすし飯の作り方をレクチャーする。米を洗いザルにあげ、水気をきり炊飯器に入れ、すし飯の目盛りまで水を入れ昆布をのせて普通に炊く。炊けたら昆布を除き大きめのボウルに移し、混ぜておいた酢・砂糖・塩を全体にいきわたるよう加える。あとは、しゃもじでごはんを切るように混ぜればOK。
次に箱ずしを作っていく。まずむきエビを包丁で叩きすり身にしたら出汁・しょうゆ・砂糖で煮る。焼き穴子も出汁・しょうゆ・砂糖で煮る。塩鮭は焼いてほぐす。干し椎茸は水で戻し、薄切りにしたら砂糖としょうゆで煮る。卵は砂糖と塩を加えて混ぜ、そぼろ卵にする。
箱にハランの葉を敷き、すし飯を入れ軽く押さえ表面をなめらかにしておく。具をすし飯の上に斜めに並べる。ハランの葉をかぶせ、押しぶたをしてしばらく置けば箱ずしの完成だ。ちなみにハランの葉は大きな笹の葉のような形で殺菌作用があるといわれ、すしやおにぎりを包むか、盛り付けの仕切りとしても使用される。
次に箱ずしを作っていく。まずむきエビを包丁で叩きすり身にしたら出汁・しょうゆ・砂糖で煮る。焼き穴子も出汁・しょうゆ・砂糖で煮る。塩鮭は焼いてほぐす。干し椎茸は水で戻し、薄切りにしたら砂糖としょうゆで煮る。卵は砂糖と塩を加えて混ぜ、そぼろ卵にする。
箱にハランの葉を敷き、すし飯を入れ軽く押さえ表面をなめらかにしておく。具をすし飯の上に斜めに並べる。ハランの葉をかぶせ、押しぶたをしてしばらく置けば箱ずしの完成だ。ちなみにハランの葉は大きな笹の葉のような形で殺菌作用があるといわれ、すしやおにぎりを包むか、盛り付けの仕切りとしても使用される。
5. 箱ずしの食べ方

次に箱ずしの食べ方を紹介しよう。基本的に箱ずしができたら箱から取り出し、食べやすい大きさに切りいただくという。のせる具や味付けは各家庭で異なるが、魚介類・山菜・野菜・角麩(かくふ)・でんぶを使用することが多い。
ちなみに箱ずしを作るとき一緒に「巻きずし」や、「あぶらげずし」を作り食べることも多かった。高度経済成長期を経てから次第に箱ずしは家で作られることが減ったようだ。
ちなみに箱ずしを作るとき一緒に「巻きずし」や、「あぶらげずし」を作り食べることも多かった。高度経済成長期を経てから次第に箱ずしは家で作られることが減ったようだ。
結論
愛知県の郷土料理である箱ずしの特徴や作り方を紹介した。先述したように具は旬の魚介類や野菜、山菜を使用するが、魚介類ならアサリ・しじみ・ハエ(ハヤ)など、野菜なられんこん・にんじん、ほかは色角麩・花麩・桜でんぶ・絹さやもおすすめだ。
(写真出展)
農林水産省 うちの郷土料理 箱ずし
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/hakozushi_aichi.html
農林水産省 うちの郷土料理 箱ずし
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