目次
1. たこわさ(たこわさび)とは?

たこわさ(たこわさび)とは、タコとわさびで作った塩辛のことである。最初にたこわさを開発したのは三重県で生鮮水産加工食品会社を営む「あづまフーズ」であり、大手居酒屋チェーンの白木屋などを営む「モンテローザ」が居酒屋メニューに採用したことで爆発的な人気を得る。現在は居酒屋だけでなく、コンビニやスーパーなどでも瓶詰め・パック詰めの商品が売られている。
たこわさの誕生と歴史
たこわさが誕生したのは1991年のこと。当時のあづまフーズは、居酒屋用の新商品の開発に迫られていた。そこで熟成されたタコと色味がキレイなわさびを和えることを決定。半年程度の試行錯誤を重ねた結果、絶妙な味わいのたこわさが完成する。そんなたこわさは1992年に白木屋などを運営するモンテローザの新商品展示会で注目を集め、1993年からは正式に居酒屋メニューに採用される。
たこわさの快進撃
たこわさは最初、白木屋の居酒屋メニューとして登場する。これをきっかけに居酒屋業界で注目されて、1990年代の居酒屋ブームと重なり全国の居酒屋チェーンで取り入れられる。また、2000年代に入ると、たこわさは居酒屋の人気ランキングでトップを取るまでに成長する。今では「たこわさび(Tako Wasabi)」という名前で、アジア圏やアメリカなどでも注目される珍味となっている。
2. 美味しいたこわさの作り方

たこわさは、家庭でも作ることが可能だ。本来は茎わさびなどを使って作るが、家で作る場合はチューブのわさびなどで代用することができる。以下のような手順でたこわさを作るようにしよう。
たこわさの作り方・手順
1.わさび・輪切り唐辛子・白だし・みりん・醤油を混ぜる
2.たこを水ですすいでから、しっかりと水気を拭き取る
3.先端を5~6cm切り落としてから、たこの足を一口大に切る
4.たこを調味料と一緒に漬け込み、冷蔵庫で一晩寝かせれば完成
2.たこを水ですすいでから、しっかりと水気を拭き取る
3.先端を5~6cm切り落としてから、たこの足を一口大に切る
4.たこを調味料と一緒に漬け込み、冷蔵庫で一晩寝かせれば完成
3. たこわさが人気の理由とは?

たこわさが居酒屋メニューの中でも特に人気が高い理由には、「タコの食感のよさ」「わさびの刺激のよさ」「提供されるまでが早い」などが関係している。そこでたこわさが人気の理由やたこわさの魅力などについて確認しておこう。
1.コリコリの食感が美味しい
たこわさに使われるのは、主に新鮮なイイダコ。オスとメスで若干歯ごたえが異なるが、いずれもプリプリ・コリコリとした食感が特徴となっている。また、噛むほど甘みとうま味が感じられるのも魅力といえる。生のタコを使っているため、タコ本来のみずみずしさが感じられるのもポイントだ。
2.わさびの「ピリ辛」がいい
たこわさの魅力は、わさび特有のツーンとした味わいである。適度に刺激があるため、ビールなどのお酒がいっそう美味しく感じる。また、たこわさは「塩辛」を真似て作っているため、適度な塩辛さがあるのも特徴。この塩辛さもお酒やご飯との相性がよいため、たこわさの人気の理由となっている。
3.短時間で提供してもらえる
たこわさは火を通す必要がないため、素早く提供されるスピード料理である。そのため、居酒屋料理の中では「とりあえず最初の一品」として知られている。また、中にはお通しで「たこわさ」が運ばれることもある。このように最初の乾杯に間に合うことも人気の理由となっている。
4. たこわさの基本的な栄養価

「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(※1)には、たこわさ(たこわさび)の栄養価は収録されていない。そこでファミリーマートの「伊豆産茎わさび使用たこわさび」を参考に、エネルギーやたんぱく質・脂質・糖質などの含有量といった基本的な栄養価をまとめておく。
たこわさ70gの基本的な栄養価
・エネルギー:51kcal
・たんぱく質:6.7g
・脂質:0.6g
・糖質:4.6g
・食物繊維:0.4g
・食塩相当量:3.6g
・たんぱく質:6.7g
・脂質:0.6g
・糖質:4.6g
・食物繊維:0.4g
・食塩相当量:3.6g
5. たこわさの美味しい食べ方3選

たこわさはそのまま食べてもいいが、味がしっかりと付いているのでアレンジにも向いている。居酒屋では難しいが、スーパーやコンビニなどで購入したら以下のような食べ方も試してみよう。
1.冷奴のたこわさ乗せ
乗っけるだけとシンプルだが、非常にクセになるのが「冷奴のたこわさ乗せ」だ。お酒のおつまみにも、ご飯のおかずにもぴったりの一品である。特に暑い夏におすすめの一品となっている。たこわさだけだと物足りない場合には、普通の冷奴と同じように醤油や薬味などを乗せても美味しくなる。
2.たこわさのペペロンチーノ
たこわさは和食だけでなく、洋食との相性もよい。たとえば、ペペロンチーノのトッピングにたこわさを使うと、たこわさのうま味を楽しむことができる。たこわさの味がしっかりとついているので、ベースのパスタはやや薄味にするのがポイント。あとはいつも通りペペロンチーノソースを作ろう。
3.たこわさ茶漬け
居酒屋の定番メニューでもある「たこわさ茶漬け」もおすすめだ。お茶で食べても美味しいが、出汁をかけるとぐっとうま味が増す。晩酌の締めとして食べてもいいし、食欲がないとき食べるのもおすすめだ。美味しすぎてサラサラと食べられるが、食べ過ぎには注意しておこう。
6. 市販の人気「たこわさ」を3つ紹介!

たこわさは居酒屋だけでなく、スーパーやコンビニエンスストアなどでも購入できる。また、ECサイトでも、さまざま食品メーカーのたこわさが販売されている。そこで市販のたこわさの中から、特に人気がある商品を3つ紹介する。
1.あづまフーズ「元祖たこわさび」
元祖たこわさびは、たこわさびを生み出したあづまフーズの商品である。新鮮なたこと程よいわさびの辛味が特徴で、まさに居酒屋メニューの味そのものとなっている。また、サイズには100gと1kgの2種類がある。ECサイトでは冷凍品のため、長期保存がしやすいのも嬉しいポイントである。
2.しいの食品「たこわさび 130g」
たこわさびは、酒盗やイカの塩辛などを作っているしいの食品の商品である。新鮮なたこをわさび風味に仕上げた塩辛であり、程よい塩辛さが特徴となっている。また、ワタを使っていないため、生臭さが少ないのも特徴だ。130gの瓶詰め・要冷蔵タイプで、賞味期限は製造日より60日となっている。
3.ファミリーマート「伊豆産茎わさび使用 たこわさび」
コンビニ業界の中では、ファミリーマートが手掛けるお母さん食堂シリーズの「伊豆産茎わさび使用 たこわさび」が人気となっている。イイダコのコリコリ感とわさびの辛味が丁度よいことが特徴。また、タコの甘みやうま味も感じることができる。おつまみにぜひ購入したい商品となっている。
結論
1991年に誕生した「たこわさ」は見た目の地味さとは裏腹に、現在は多くの人に愛される珍味となっている。スーパーやECサイトなどでも美味しいたこわさを購入できるので、ぜひ家でたこわさやアレンジメニューを楽しんでみよう。
(参考文献)
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
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