1. そもそもヒラマサとは?
ヒラマサとは、スズキ目アジ科ブリ属に分類される海水魚の一種である。一般的なスーパーには一匹丸ごと並ぶことは少ないが、ネット通販などでは丸ごと購入できることもある。また、その味のよさから、ルアーフィッシングのターゲットになることも多い。成魚になると1m前後(2m以上もある)に達することもあるが、「1m未満(3~4kg程度)の若魚」のほうが美味しいといわれている。
2. ヒラマサの基本的な捌き方(三枚おろし)
ヒラマサの捌き方は、ブリとほとんど同じである。大まかな流れでいうと、「ウロコを取る」「頭や内臓を取り除く」「三枚におろす」というものになっている。以下で詳しいヒラマサの捌き方を説明するので、1ステップずつ確認しながらヒラマサを捌いてみよう。
ヒラマサの三枚おろしのやり方・手順
- 包丁でヒラマサのウロコを引く
- 胸ビレ・腹ビレ・カマ(頭)を切り落とす
- 腹側の尻尾から頭に向かい包丁を入れる
- 内臓に包丁を入れて頭と一緒に取り外す
- 内臓の奥にある血合いに包丁を入れる
- ウロコと血合いをよく水洗いしてから拭き取る
- 背骨に沿って腹側から尻尾に向かって包丁を入れる
- 尻尾に包丁を入れて、中骨に沿って背側に包丁を入れる
- 内側から中骨に沿って包丁を入れて片身をはがす
- 裏返して、背骨に沿って背側に包丁を入れる
- 尻尾と腹側に包丁を入れて、もう片身をはがす
3. ヒラマサの基本的な捌き方(刺身用のサク)
刺身として食べたいなら、三枚におろしたヒラマサをサクの状態にしよう。サクを作る大まかな流れは「腹骨を取り除く」「腹側と背側に切り分ける」「ヒラマサの皮を引く」となっている。以下で詳しい刺身用のサクの作り方を確認しよう。
ヒラマサの刺身用サクのやり方・手順
- 三枚におろしたヒラマサ(表身)をまな板に置く
- 腹骨に沿って包丁を入れて、腹骨をそぎ落とす
- 血合いに沿って包丁を入れ腹側と背側を切り分ける
※腹側に血合い骨が残るように切り分けるとよい - 腹側に残した血合いと血合い骨を薄く切り落とす
- 身と皮の間に包丁を入れて、ヒラマサの皮を引く
4. ヒラマサを生食するときの注意点
ヒラマサを刺身など生食するときには、食中毒などに注意が必要になる。そこで安全にヒラマサを食べるためにも、生食するときの注意点について確認しておこう。
その1.新鮮なヒラマサを食べる
ヒラマサを刺身で食べるときは、新鮮なヒラマサを選ぶようにしよう。釣りなどであれば新鮮な魚を生食できる可能性が高いが、お店で購入する場合は「加熱」を前提としており、生食できないものもある。もしお店やネット通販で購入するヒラマサが生食用か、加熱用かが分からない場合には、お店や店員に「刺身で食べていいか」を事前に確認しよう。
その2.アニサキスなどに注意する
ヒラマサには、アニサキスなどが寄生している可能性があるので注意が必要だ。アニサキスとは寄生虫の一種であり、体内に入ると激しい腹痛などを引き起こすことがあるといわれている。加熱調理や冷凍処理を行うことで、アニサキスを死滅させることは可能。そのため、できれば生食は避けたほうがいいが、もし生食するなら新鮮なものを選び、内臓は早い段階で取り除くようにしよう(※1)。
結論
ヒラマサはブリの仲間であるため、ブリと同じような手順で裁くことが可能となっている。一般的なスーパーでは丸ごと一匹売られていることは少ないが、もし釣りで手に入れたり、ネット通販などで購入したりしたら、今回紹介した手順を参考にヒラマサを捌いてみよう。
【参考文献】
- ※1:東京都福祉保健局「生鮮魚介類を介するもの アニサキス」
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/musi/01.html
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