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青のりとあおさの違いは?乾燥タイプは似ているけど同じものじゃない

青のりとあおさの違いは?乾燥タイプは似ているけど同じものじゃない

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年9月22日

スーパーの調味料コーナーや乾物コーナーなどに売られていることが多い「青のり(青のり粉)」と「あおさ(あおさ粉)」。この2つは見た目が非常に似ており、トッピングとして同じように使われることも少なくない。しかし、詳しく見るとこの2つの食材は別のものとなっている。そこで今回は青のりとあおさの違いについてさまざまな観点から紹介する。

  

1. 青のりとあおさの原材料の違い

青のりとあおさの違い
青のりとあおさは、同じアオサ目アオサ科アオサ属の海藻類である。しかし、詳しく見ると青のりに使われている原材料はスジアオノリやウスバアオノリなどが主であり、あおさに使われている原材料はアナアオサが主となっている。(※1)なお、従来の青のりは「アオサ科アオノリ属」に分類されていたが、DNA分析などの結果、現在はアオサ属に分類されるのが一般的となっている。(※2)

沖縄県の「アーサ」はあおさなのか?

沖縄県で食べられている海藻類に「アーサ」と呼ばれるものがある。しかし、これはあおさでもなければ、青のりでもない。実はアーサの正体は「ヒトエグサ」と呼ばれるヒビミドロ目ヒトエグサ科の海藻の一種である。ヒトエグサの産地は三重県とされており、一部の地域では「あおさ」「青のり」と呼ばれることもあるが、分類上は異なる海藻なので間違えないようにしよう。

2. 青のりとあおさの風味の違い

青のりとあおさの違い
青のりとあおさは、いずれも磯の香りが楽しめる点は共通しているが、一般的に「香りの強さは異なる」といわれている。より香りが豊かなのは青のり(青のり粉)のほうであり、あおさ(あおさ粉)のほうが香りは劣っているといわれることが多い。また、青のりの中にも違いがあり、特にスジアオノリは良質な磯の香りが楽しめる。スジアオノリを使った青のりは高級品であり値段も高い。

3. 青のりとあおさの栄養面の違い

青のりとあおさの違い
青のりとあおさは同じアオサ属の植物ではあるが、栄養面にも大きな違いがある。特にミネラル類やβカロテンの含有量は異なる。そこで文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考に、あおのり(素干し)とあおさ(素干し)の主な栄養面の違いを確認しておこう。(※3)

青のり(素干し)100gあたりの栄養価

・エネルギー:249kcal
・たんぱく質:29.4g
・脂質:5.2g
・食物繊維:35.2g
・炭水化物:41g
 ・ナトリウム:3200mg
 ・カリウム:2500mg
 ・カルシウム:750mg
 ・マグネシウム:1400mg
 ・リン:390mg
 ・鉄:77mg
 ・亜鉛:1.6mg
 ・銅:0.58mg
 ・マンガン:13mg
 ・ヨウ素:2700μg
 ・セレン:7μg
 ・クロム:39μg
 ・モリブデン:18μg
 ・ビタミンA(レチノール):0μg
 ・ビタミンA(βカロテン):20000μg
 ・ビタミンD:0μg
 ・ビタミンE:2.5mg
 ・ビタミンK:3μg
 ・ビタミンB1:0.92mg
 ・ビタミンB2:1.66mg
 ・ナイアシン:6.3mg
 ・ビタミンB6:0.5mg
 ・ビタミンB12:32μg
 ・葉酸:270μg
 ・パントテン酸:0.57mg
 ・ビオチン:71μg
 ・ビタミンC:62mg

あおさ(素干し)100gあたりの栄養価

・エネルギー:201kcal
・たんぱく質:22.1g
・脂質:0.6g
・食物繊維:29.1g
・炭水化物:41.7g
 ・ナトリウム:3900mg
 ・カリウム:3200mg
 ・カルシウム:490mg
 ・マグネシウム:3200mg
 ・リン:160mg
 ・鉄:5.3mg
 ・亜鉛:1.2mg
 ・銅:0.8mg
 ・マンガン:17mg
 ・ヨウ素:2200μg
 ・セレン:8μg
 ・クロム:160μg
 ・モリブデン:23μg
 ・ビタミンA(レチノール):0μg
 ・ビタミンA(βカロテン):2500μg
 ・ビタミンD:0μg
 ・ビタミンE:1.1mg
 ・ビタミンK:5μg
 ・ビタミンB1:0.07mg
 ・ビタミンB2:0.48mg
 ・ナイアシン:10mg
 ・ビタミンB6:0.09mg
 ・ビタミンB12:1.3μg
 ・葉酸:180μg
 ・パントテン酸:0.44mg
 ・ビオチン:31μg
 ・ビタミンC:25mg

4. 青のりとあおさの形状の違い

青のりとあおさの違い
青のりとあおさは、お店で売られている形状も異なる。一般的に青のりは粉状(パウダータイプ)で売られていることが多い。一方、あおさは粉状で販売されていることも多いが、フレーク状で売られていることも少なくない。そのため、あおさのほうが見た目の存在感が強いといえる。また、トッピングには粉を使い、味噌汁などの具材にはフレーク状のあおさを使うのが良いだろう。

結論

青のりとあおさは同じアオサ属の海藻ではあるが、原材料、風味、栄養面、形状などさまざまな面で違いがある。基本的に青のりとあおさはいずれも磯の香りが楽しめる食品なので、青のり粉とあおさ粉は代用することが可能となっている。お好み焼きや磯辺揚げなどを作るときに使ってみよう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2020年11月14日

  • 更新日:

    2022年9月22日

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