1. フリカッセとはどんな料理?

あまり耳慣れないフリカッセという言葉であるが、具体的にどんな料理を指すのであろうか。また、よく似ている料理ホワイトシチューとはどんな違いがあるのかも見てみよう。
基本的には白!ヨーロッパの煮込み料理
フリカッセとは、鶏やうさぎのなどの白身の肉を使用した煮込みである。基本的にソースも白色を特徴としている。日本ではうさぎの肉は一般的ではないため、鶏肉を主役とすることが多い。また、牡蠣などの海の幸を使用する場合もある。レシピのバラエティーは多いがベースの作り方は、鶏肉をバターで炒めて小麦粉を加える。玉ねぎ、にんじん、セロリのみじん切りとともに煮込んだあとに肉を取り出し、濾した煮汁に卵黄と生クリームを加えるのである。フランスパンに合う料理であるが、バターライスを付け合わせにすることも多い。
ホワイトシチューとの相違は?
一見するとホワイトシチューとよく似たフリカッセであるが、いくつかの相違点がある。まず、フリカッセは煮込んだ肉を一度取り出して、スープに卵黄や生クリームを混ぜる点である。また、南欧の料理らしくレモンのしぼり汁を加えることもある。ヨーロッパの煮込み料理のベースとなる玉ねぎ、にんじん、セロリのみじん切りを加える点も、ホワイトシチューとは異なる点である。ホワイトシチューは、鶏肉のほかにさまざまな野菜を具材として投入するが、フリカッセは主な具材の数が少ない。
2. 本格プロの味!フリカッセの作り方

具体的にフリカッセを作るときの手順を見てみよう。フリカッセの主流である鶏肉を使用したレシピである。今夜はパートナーと白ワインを傾けながらフリカッセを楽しんでほしい。
フリカッセの作り方 鶏肉の処理
フリカッセに使用する鶏肉には、塩と胡椒をしっかりとまぶしておく。バターを入れたフライパンで表面がカリッとするように鶏肉を焼く。さらに香ばしくするために、200℃のオーブンで2分ほど加熱するとよいだろう。
ソースを作る
鶏肉を取り出したフライパンに、玉ねぎとにんじん、セロリのみじん切りを入れて弱火でゆっくりと炒める。小麦粉と白ワインを加えたあと、コンソメスープも入れてなじませる。このときレモン汁を加えると、本格的な味わいになる。ローリエの葉などの香味を加えつつソースを煮込み、きのこなどの具材も入れる。鶏肉も鍋に戻し、生クリームを加えてまろやかにすれば完成である。ブロッコリーやパセリをトッピングするとビジュアルもよくなる。
旬の野菜で作っても美味
フランスのフリカッセは、主役となる具材は1~2種である。しかし、ホワイトシチューのように旬の野菜を加えても美味しく食べることができる。たとえば春ならば、生のグリーンピースやカブなどで甘さを堪能するのもオツである。秋ならばきのこ類を増やして季節を体感したい。
3. 白くない!?フリカッセのアレンジ

フリカッセとは本来煮込み料理であるので、白いソースや食材にこだわる必要はない。それぞれの食材の滋味とソースの組み合わせを楽しみつつ、オリジナルのフリカッセを作るのも一興である。
カレー風味のフリカッセ
子どもも食べやすいフリカッセとなると、カレー風味が一番だろう。カレーの素やカレー粉を使用しても美味しくできる。鶏肉だけではなく、ズッキーニやパプリカなどの色鮮やかな野菜を入れると、地中海風の一皿ができる。
トマトを使ったフリカッセ
海老やあさりなど海の幸を具にしたフリカッセにする場合には、酸味が効いたトマトベースにすることをおすすめする。牛乳やバターなどはそのまま使用し、クリーミーに仕上げるのがフリカッセ風にするためのコツである。また牛乳の代わりに、豆乳やココナッツミルクを使うと別の味わいを楽しめる。
結論
フリカッセはフランス料理の一種であるが、それほど気取った料理ではない。バターなどの乳製品を活用して、クリーミーに仕上げる煮込み料理である。ルールにとらわれずに旬の食材や好みの調味料を使用してオリジナルのフリカッセを楽しんでみてほしい。見た目はフランス料理らしく豪華なので、人が集まるパーティーでも大活躍してくれるだろう。オンライン新年会のメニューにもぜひ加えてみてほしい。
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