1. ババロアとは?

ババロア(bavarois)とは牛乳、卵黄、砂糖などを混ぜ合わせてから、ゼラチンなどで固めたフランス発祥の冷たいスイーツのこと。通常は白色(薄いクリーム色)の見た目をしており、ツルンとした柔らかで滑らかな口当たりが特徴。また、レシピによっては果汁や洋酒、チョコレート、抹茶などを加えることもある。ドーム状に盛り付けられることもあるが、カップのまま提供されることもある。
2. ムースやプリンなどとの違い

ババロアと似た冷たいデザートには、ムースやプリン、パンナコッタなどがある。これらとババロアはどのように違うのだろうか。ここではそれぞれの特徴やババロアとの違いを解説する。
ムースとの違い
ムース(mousse)とは、直訳すると「泡」という意味であり、フランス料理における生クリームや卵白などを泡立てたものを指す。ふんわりとした柔らかい食感が特徴的で、デザートだけでなくスープなどにも使われる。昨今、ババロアとの違いはあいまいになっているが、ムースは原則としてゼラチンを使わずに固める。また、デザートとして作る場合はフルーツのピュレを使うことも多い。
プリンとの違い
プリン(カスタード・プディング)とは、牛乳や卵などで作った卵液を固めて作るフランス発祥のスイーツのことである。ゼラチンを使って固めることもあるが、一般的には焼いたり蒸したりして固めることが多い。このようにプリンとババロアは、使われている材料こそ似ているが固め方が異なっている。また、プリンの場合はカラメルソースを添えることが基本である。
パンナコッタとの違い
パンナコッタ(Pannacotta)とは、生クリームと砂糖を混ぜ合わせてから、ゼラチンで固めるイタリア・ピエモンテ地方の冷たいスイーツである。また、一般的にはフルーツソースなどを添えて食べることが多い。材料や見た目はババロアと似ているが、パンナコッタでは生クリームなどを泡立てずに使うのが基本である。これによりパンナコッタのほうが、口当たりは滑らかとなっている。
3. ババロアの基本的な作り方

ババロアの作り方はさまざまあるが、一般的には牛乳・砂糖・卵黄でアングレーズソースを作ってからゼラチンで固めることが多い。ここでは、そんなババロアの作り方を紹介する。牛乳・バニラエッセンス・卵黄・グラニュー糖・生クリームなどを用意したら、さっそくババロアを作ってみよう。
ババロアの作り方・手順
1.ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れて混ぜる
2.鍋に牛乳を入れて沸騰する直前まで加熱する
3.(1)に(2)を少しずつ加えて混ぜ合わせる
4.(3)を鍋に戻して再び火にかけるようにする
5.ふやかしたゼラチンとバニラエッセンスを入れる
6.濾し器で漉してからボウルに氷水を当てて冷やす
7.生クリームを6分立てくらいになるよう泡立てる
8.生クリームとアングレーズソースを混ぜ合わせる
9.型に流し入れて、冷蔵庫で冷やして固めたら完成
2.鍋に牛乳を入れて沸騰する直前まで加熱する
3.(1)に(2)を少しずつ加えて混ぜ合わせる
4.(3)を鍋に戻して再び火にかけるようにする
5.ふやかしたゼラチンとバニラエッセンスを入れる
6.濾し器で漉してからボウルに氷水を当てて冷やす
7.生クリームを6分立てくらいになるよう泡立てる
8.生クリームとアングレーズソースを混ぜ合わせる
9.型に流し入れて、冷蔵庫で冷やして固めたら完成
【ババロアを美味しく作るポイント】
・(1)で卵黄とグラニュー糖は白っぽくなるまで混ぜる
・(4)で温めるときは常にヘラで混ぜるようにする
・(7)の生クリームは「トロミ」がある感じが目安
・(4)で温めるときは常にヘラで混ぜるようにする
・(7)の生クリームは「トロミ」がある感じが目安
4. ババロアに関するよくある質問

ここまで、ババロアの基本について解説してきた。しかし、中には「ババロアの由来や歴史はどうなっているのか」や「アングレーズソースとは何か」といったことが気になる人もいるだろう。そこで最後に、ババロアに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.ババロアの由来や歴史とは?
ババロア(bavarois)には、フランス語で「バイエルンの~」という意味がある。その名前の通りババロアのもとになったのは、ドイツのバイエルン地方(ババリア地方)で古くから飲まれていた温かい飲み物である。それが19世紀に入り、フランスの料理人アントナン・カレームがデザートにアレンジしたといわれている。なお、当時はチーズが入っておりフロマージュババロアと呼ばれていた。
Q2.アングレーズソースとは何か?
基本のババロアには「アングレーズソース」が使われることが多い。このアングレーズ(anglaise)にはフランス語で「イギリス風」という意味があり、直訳すると「イギリス風のソース」という意味がある。アングレーズソースとは牛乳・砂糖・卵黄を合わせたカスタードソースのことであり、ババロアやアイスクリーム、プリン、焼き菓子など、さまざまなスイーツに使われている。
結論
ババロアとは、フランス発祥のアングレーズソースをゼラチンで固めた冷たいスイーツである。一般的には牛乳や卵黄、生クリームなどを使って作るが、チョコレート、イチゴ、抹茶などを使ってアレンジを楽しむことも可能だ。材料さえあれば家でも作れるので、もし興味があったら自家製ババロアに挑戦してみよう。
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