目次
1. プディングとは?

プディング(Pudding)とは、イギリスで使われていた焼く・蒸す・煮るなどして固めた料理の総称のこと。小麦粉・卵・牛乳・バター・果物などで作った生地を調味料や香辛料で味付けし、それを焼いたり蒸したりして固めているのが特徴である。日本ではプリン(カスタード・プディング)が有名だが、カステラやカヌレなどの焼き菓子、ババロアやパンナコッタなどのスイーツも含まれる。
カスタード・プディング(プリン)とは?
カスタード・プディングとはプディングの一種であり、日本では「プリン」でお馴染みのデザートのことだ。主に牛乳と卵などで作った卵液を型に流し込み、オーブンで焼いたり蒸し器などで蒸したりして作ることが一般的である。また、中にはゼラチンを溶かして冷蔵庫で固めて作るものもある。プルンとした滑らかな食感と、牛乳や卵の優しい甘みが特徴で、子供から大人まで人気がある。
2. プディングの代表的な種類

前述のとおりプディングには、カスタード・プディング、カステラ、カヌレ、ババロア、パンナコッタなども含まれる。また、本場イギリスには日本ではあまり耳にしないさまざまな種類のプディングがある。ここではそんなイギリスでよく知られているプディングについて紹介しておこう。
その1.ヨークシャー・プディング
ヨークシャー・プディングとは、イギリスの北東部に位置するヨークシャーの伝統料理のこと。小麦粉・卵・食塩・水などで作った生地をオーブンで焼いて作る料理であり、その食感はシュークリームのようにフワフワ・モチモチとしている。本場イギリスでは、ローストビーフといった肉料理と一緒に提供されることが多く、グレイビーソースやホースラディッシュソースなどで食べることが多い。
その2.サマー・プディング
サマー・プディングとは、ラズベリーやイチゴといった夏の果物を使った山型(ドーム状)のデザートのこと。ボウルの底と側面にパンを敷き詰めてから、中央の空間を煮詰めたフルーツで埋める。そして、食パンでフタをしてから冷蔵庫で1晩冷やす。翌日、ボウルからお皿に取り出し、周りをフルーツやホイップクリームなどでトッピングしたら「サマー・プディング」の完成だ。
その3.クリスマス・プディング
クリスマス・プディングとは、イギリス版のクリスマスケーキのこと。柔らかくしたバターに三温糖を加えて混ぜてから、そこにパン粉やレーズン、刻んだオレンジピールやレモンピールなどを加えて生地を作る。その生地を1晩寝かせてから、バターを塗った型に入れてアルミホイルなどでフタをする。最後に蒸し器で中までしっかりと蒸しあげたら「クリスマス・プディング」の完成となる。
その4.ライス・プディング
ライス・プディングとは、米を牛乳で煮た料理のこと。世界中で食べられており、日本では「ミルク粥」などと呼ばれている。主食として提供されることもあるが、甘みや香辛料などをプラスしてデザートとして食べることも多い。冷たくして食べる場合、鍋に研いだ白米、牛乳、水、砂糖を入れて煮込む。それから型に入れて冷蔵庫で冷やして固めれば「ライス・プディング」の完成だ。
3. カスタード・プディングの基本のレシピ

「オリーブオイルをひとまわし」では、豆乳プリンやかぼちゃプリンなどいくつかレシピを紹介している。そんなレシピ集の中からここでは基本の「プリン(カスタード・プディング)」の作り方を紹介する。大きめのプリンができるのでホームパーティーなどにもおすすめとなっている。
カスタード・プディングの材料(4人前)
・全卵:4個
・卵黄:2個
・グラニュー糖:80g
・牛乳:500ml
・生クリーム:100ml
・バニラエッセンス:数滴
・グラニュー糖:100g(※カラメル用)
・水:30ml~(※カラメル用)
・卵黄:2個
・グラニュー糖:80g
・牛乳:500ml
・生クリーム:100ml
・バニラエッセンス:数滴
・グラニュー糖:100g(※カラメル用)
・水:30ml~(※カラメル用)
カスタード・プディングの作り方・手順
1.ボウルに卵とグラニュー糖を加えてよく混ぜる
2.人肌に温めた牛乳と生クリームを加えてよく混ぜる
3.茶漉しで漉してからバニラエッセンスを数滴加える
4.作った卵液は半日~1日程度冷蔵庫で寝かしておく
5.グラニュー糖を加えた鍋を加熱しカラメルを作る
6.円形のケーキの型に作ったカラメルを流し込む
7.カラメルを流し込んだケーキの型を冷蔵庫で冷やす
8.(翌日)ケーキの型に前日作った卵液を流し込む
9.大きめの鍋にお湯を張り、中央にケーキの型を置く
10.鍋を火にかけ、プリンの中央まで火が通ったら完成
2.人肌に温めた牛乳と生クリームを加えてよく混ぜる
3.茶漉しで漉してからバニラエッセンスを数滴加える
4.作った卵液は半日~1日程度冷蔵庫で寝かしておく
5.グラニュー糖を加えた鍋を加熱しカラメルを作る
6.円形のケーキの型に作ったカラメルを流し込む
7.カラメルを流し込んだケーキの型を冷蔵庫で冷やす
8.(翌日)ケーキの型に前日作った卵液を流し込む
9.大きめの鍋にお湯を張り、中央にケーキの型を置く
10.鍋を火にかけ、プリンの中央まで火が通ったら完成
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4. プディングに関するよくある質問

ここまでプディングの基本・種類・レシピについて解説してきた。しかし、まだ「なぜ日本ではプリンと呼ぶのか」「イギリスではいつから食べられているのか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、プディングに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.なぜ日本ではプリンというの?
日本にカスタード・プディングが伝わったのは、江戸時代後期から明治時代初期といわれている。伝来当時は「ポディング」や「プッジング」など英語の発音で呼ばれていたが、その後、日本人でも発音しやすい「プリン」という名前で定着する。それ以来、カスタード・プディングはプリンと呼ばれるようになる。なお、由来には「その食感がプルンとしているから」という説もあるそうだ。
Q2.いつからプディングは食べられているの?
プディングが誕生したのは、16世紀頃の大航海時代といわれている。また、生み出したのはイギリスの船乗りであり、食糧不足になりやすい船上で余った肉や野菜などを煮込み、それを卵と一緒に蒸して作ったものを「プディング」と呼んでいたという。その後、18~19世紀ごろにフランスでカスタード・プディングが誕生。ヨーロッパだけでなく、日本などにも伝わるようになる。
結論
日本では「プディング=プリン」と思われているが、実はプディングとは加熱して固めた料理の総称のことである。そのため、プリンはあくまでプディングの一種であり、仲間にはババロアやパンナコッタ、カステラ、カヌレ、ティラミスなどさまざまある。なお、日本ではプリンで通じるが、海外では「カスタード・プディング」などと呼ばないと意味が通じないので注意しよう。
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