目次
1. 焼き鳥のタレの簡単な作り方

まずは基本的な焼き鳥のタレの作り方を確認しよう。基本の材料は醤油・砂糖・みりん・酒の四つで、そのほかにしょうが・にんにくが一片ずつあるとよい。また、実際の作り方は以下のとおりである。
- しょうがを薄切りにし、ニンニクを包丁で叩きつぶす
- 調味料と一緒に弱火で10〜15分ほど煮た立せる
※火加減を強くしすぎると焦げ付いてしまうので気をつけよう
2. 焼き鳥のタレにおすすめの隠し味3種類!

基本的に焼き鳥のタレは醤油・砂糖・みりん・酒があれば作れるが、実は隠し味を加えることでいつも以上に美味しいタレを作ることができる。焼き肉のタレにおすすめの隠し味を三つ紹介する。
はちみつ
砂糖の代わりに、甘みとコクの強いハチミツを入れるのもおすすめ。はちみつの甘味が強い理由はブドウ糖以外に果糖が含まれているからで、コクがある理由ははちみつ特有のうま味や香りなどがあるからだ。少量使うだけでも味が奥深くなり、いつもの焼き鳥をより一層美味しく味わうことができる。
白だし
白だし(和風白だし)を使って香りとうま味を加えるのもおすすめだ。白だしに使われているカツオにはうま味成分の「イノシン酸」が含まれており、醤油に多い「グルタミン酸」と混ざるとうま味が強くなる(※1)。ぜひそのうま味たっぷりのタレを焼き鳥に絡めて食べてみるとよい。
キムチの素
辛味とうま味の要素を追加するために、市販のキムチの素を少しだけ加えるのもおすすめ。ピリリとした唐辛子の味付けとパンチのあるニンニクの香りが特徴で、一度食べると病みつきになること間違いない。目安は砂糖と同じくらいの量だが、好みに合わせて増やしたり減らしたりするとよい。
3. 焼き鳥のタレの美味しい使い道!

醤油ベースでできた焼き鳥のタレは、丼もの・揚げ物・炒め物・煮物・炊き込みご飯などさまざまな料理に活用できる。鶏肉以外の料理にも使えるので、いくつかおすすめの使い道を紹介しよう。
焼き鳥丼
焼き鳥のアレンジ料理にもなるが、タレ味の焼き鳥を白いご飯の上に乗せて「焼き鳥丼」にするのもよい。鶏肉によくタレを染み込ませてから焼き、盛り付けしてからもタレをかけよう。焼き鳥のタレを吸った温かいご飯は本当に美味しくて、ご飯が止まらなくなってしまうだろう。
天ぷら
天ぷらにも焼き鳥のタレはよくあう。焼き鳥のタレとは説明しているが、食材や作り方は海老天寿司などにも使われる甘辛いタレとほぼ同じ。そのため、天ぷらを焼き鳥のタレで食べても非常に美味しい。また、隠し味で紹介した「白だしを使ったタレ」は、特に合うのでぜひ試してみるとよいだろう。
炒め物
肉料理の炒め物にも、魚料理の炒め物にも焼き鳥のタレはおすすめだ。最初から必要な調味料が合わさっているため、作り置きしていた焼き鳥のタレを加えるだけで美味しい炒め物が完成する。醤油ベースの味付けになるので、料理に合わせて香り付けのためのゴマや大葉などをトッピングしよう。
4. タレ味と塩味でカロリーと塩分量が多いのは?

焼き鳥にはタレ味と塩味があるが、これらには栄養面での違いも見られる。大手コンビニエンスストア三社の焼き鳥の栄養価を確認してから、焼き鳥のタレ味の栄養価の特徴を見てみよう。
大手コンビニエンスストアの焼き鳥の栄養価
【セブンイレブン】(※2)
- 炭火焼き鳥(タレ):熱量88kcal、たんぱく質9.7g、脂質4.7g、炭水化物1.7g、食塩相当量0.9g
- 炭火焼き鳥(塩):熱量82kcal、たんぱく質9.5g、脂質4.8g、炭水化物0.2g、食塩相当量0.8g
【ローソン】(※3、4)
- 焼鳥 ももタレ:熱量132kcal、たんぱく質13.4g、脂質7.7g、炭水化物2.4g、食塩相当量1.6g
- 焼鳥 もも塩:熱量115kcal、たんぱく質14.4g、脂質6.3g、炭水化物0.1g、食塩相当量1.3g
【ファミリーマート】(※5)
- 炭火焼きとり もも(タレ):熱量107kcal、たんぱく質11.8g、脂質5.7g、炭水化物2.2g、食塩相当量1.1g
- 炭火焼きとり もも(塩):熱量86kcal、たんぱく質13.4g、脂質3.2g、炭水化物0.8g、食塩相当量1.1g
カロリーも塩分量もタレのほうが多い!
あくまで大手コンビニエンスストアの焼き鳥を見る限りだが、焼き鳥のタレ味と塩味のカロリー量はタレ味のほうが多くなっている。また、塩分量はほぼ同等か、タレ味のほうがやや多い。一方で、筋肉・毛髪・皮膚などの材料になるたんぱく質量は、タレ味より塩味のほうが多い傾向が見られる。
ダイエット中は味付けに加え部位にも注意!
もしあなたがダイエット中や減塩中の場合は、味付けは「塩味」のほうがよいといえる。ただし、カロリー面を気にしているのなら、味付けだけでなく部位にも注目したほうがよい。一般的に焼き鳥に使われる部位の中では、もも・ネギま・レバーなどのカロリーは低いが、かわ・ボンジリなどはカロリーが高い。カロリー制限をしているダイエッターの場合は、味付けに加えて部位にも注意しよう。
5. 焼き鳥店の継ぎ足しタレが腐らないのはなぜ?

有名な焼き鳥店の中には、創業から継ぎ足している秘伝のタレが名物の所も多い。それではなぜ継ぎ足ししてもタレが腐敗しないのだろうか。腐敗のメカニズムと腐敗しない理由を紹介しよう。
そもそも食品の腐敗の仕組みとは?
食品の腐敗とは食品中に微生物(細菌やカビなど)が増殖したことで、その食品が食べるのに適さなくなることをいう。食品中の微生物が増殖する主な条件には「適当な栄養素が十分ある(たんぱく質など)」「適当な温度に保たれている」「十分な量の水分がある」などがある。これらすべてを満たした条件下では、微生物は増殖を繰り返し、やがて食品の腐敗を引き起してしまう(※6)。
なぜ継ぎ足しタレは腐らないのか?
継ぎ足しタレが腐らない理由の一つには「タレの水分(自由水)が少ない」ことが関係している。食品中の水分には微生物が利用できる「自由水」と利用できない「結合水」の二種類があり、結合水とは自由水と食塩などが結びついたものをいう。タレは醤油や砂糖を多く使って作るため自由水が少ない。要するに、塩漬け・砂糖漬けのような環境なっているため微生物が増加しにくいのだ(※6)。
自家製タレも火入れと漉しが重要!
また、継ぎ足しタレが腐らない理由には、定期的に殺菌のための火入れを行い、タレ中の固形物を取り除くために漉していることも関係している。これらにより微生物に適さない環境を作れるようにしているのだ。なお、この火入れや漉しは、自家製の焼き鳥のタレでも行ってよい。普段は冷蔵庫に保管しておき、定期的に腐敗を防ぐための火入れと漉しを行うようにしよう。
結論
市販の焼き鳥のタレを使うのももちろんよい。しかし、家庭にある醤油・砂糖・みりん・酒などの調味料だけで簡単に作ることができるので、せっかくならオリジナルの焼き鶏のタレに挑戦するのもよいだろう。焼き鳥はもちろん、丼もの・揚げ物・炒め物などさまざまな料理に活用できるし、冷蔵保存でも長持ちするのでおすすめだ。
【参考文献】
- ※1:日本うま味調味料協会「うま味の成分」
https://www.umamikyo.gr.jp/knowledge/ingredient.html - ※2:セブン‐イレブン「その他の商品」
https://www.sej.co.jp/products/a/cat/090030020000000/ - ※3:ローソン「焼鳥 ももタレ」
https://www.lawson.co.jp/recommend/original/detail/1390584_1996.html - ※4:ローソン「焼鳥 もも塩」
https://www.lawson.co.jp/recommend/original/detail/1390585_1996.html - ※5:ファミリーマート「◆ホットスナック・惣菜」
https://www.family.co.jp/content/dam/family/goods_pdf/safety_friedfoods.pdf - ※6:日本食品分析センター「水分活性について」
https://www.jfrl.or.jp/storage/file/news_no38.pdf
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