目次
- 1. わかめの栄養と体に嬉しい5つの効果
- 2. わかめを食べ過ぎるとどうなる?注意すべき4つの理由
- 3. わかめの1日の摂取量や上限はどれくらい?
- 4. わかめの食べ過ぎを防ぎながら上手に栄養を摂取する食べ方
- エネルギー:24kcal
- 食物繊維総量:3.6g
- ナトリウム:610mg
- カリウム:730mg
- カルシウム:100mg
- マグネシウム:110mg
- リン:36mg
- 鉄:0.7mg
- 亜鉛:0.3mg
- 銅:0.02mg
- マンガン:0.05mg
- ヨウ素:1600μg
- β−カロテン:930μg
- ビタミンK:140μg
- 葉酸:29μg
- パントテン酸:0.19mg
- ビオチン:4.2μg
- ビタミンC:15mg
- 生活習慣病の予防効果
- ダイエット効果
- 新陳代謝の促進効果
- 美肌・美髪効果
- むくみの解消効果
- ※1:藻類_わかめ_原藻_生 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類|文部科学省
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=9_09039_7 - ※2 :厚生労働省eJIM _ ヨウ素 _ サプリメント・ビタミン・ミネラル _ 一般の方へ _ 「統合医療」情報発信サイト
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/03.html - ※3 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)pdf|(2)微量ミネラル
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586568.pdf
1. わかめの栄養と体に嬉しい5つの効果

わかめが悪者のようなテーマになってしまったが、単に「食べ過ぎ」に気をつけていただきたいということであり、わかめそのものには体によい栄養素がたっぷり詰まっている。まずはわかめが持つ、体に嬉しい効果から解説しておこう。
わかめ(原藻/生)100gあたりに含まれる主な栄養素
ご覧のようにわかめには、食物繊維やカリウム、カルシウム、ヨウ素といったミネラル類、およびビタミンが豊富に含まれていることがわかる。(※1)しかも低カロリーなため、減量中や糖質が気になるといった方にはピッタリな食材でもある。
わかめが持つ体に嬉しい5つの効果
わかめに含まれるカリウムには塩分の排出を促す働きや、血圧を下げる働きがある。食物繊維のひとつフコダインにも、血糖値を下げる作用が期待できる。こうしたことから生活習慣病の予防に寄与するといわれている。そのほかダイエットや美肌など、嬉しい効果が期待できる。
2. わかめを食べ過ぎるとどうなる?注意すべき4つの理由

わかめには体に嬉しいさまざまな効果が期待できる。だが一方で、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼすことがある。食べ過ぎに注意したほうがよい理由を解説しよう。
腹痛や下痢を招くおそれがある
わかめを食べるとお腹の中でビフィズス菌が増加する。通常考えられる量であれば腸内環境の改善が期待できる。だが食べ過ぎることで腹痛や下痢を招くおそれがある。
乾燥わかめの食べ過ぎによる胃痛や吐き気を覚えることがある
おやつ感覚で食べられる乾燥わかめも食べ過ぎ注意だ。胃の中で水分を吸って膨らむと胃痛や吐き気を催すことがある。酒のつまみとしても人気だが、食べ過ぎにはくれぐれも気をつけよう。
ヨウ素の過剰摂取により甲状腺異常のリスクが上昇する
わかめを始めとする海藻類はヨウ素を多く含んでいる。生命維持に欠かせないミネラルであるが、そのヨウ素も摂取過多によって甲状腺がんのリスクが上昇するおそれがある。
発熱や胃痛、嘔吐や下痢、脈拍微弱などのリスクも
ヨウ素の過剰摂取により発熱や胃痛、嘔吐や下痢、脈拍微弱などが起こることもある(※2)。こうしたことが、わかめの食べ過ぎは体によくないといわれている理由だ。
3. わかめの1日の摂取量や上限はどれくらい?

上述のように、わかめの食べ過ぎ、とりわけヨウ素の摂取過多はさまざまな弊害をもたらすおそれがある。では具体的に、どれくらいの量であれば食べても問題ないのだろうか?
ヨウ素の1日の最大許容量は3mg
厚生労働省によると、日本における一般成人のヨウ素の最大許容量(健康障害非発現量)は1日あたり3mgであった(※3)。これを乾燥わかめに当てはめてみるとどれくらいの量になるだろうか?
乾燥わかめ(水戻し)で約150gが摂取量の上限
上述したヨウ素3mgという最大許容量を乾燥わかめ(水戻し)で換算した場合、約150gとなる。乾燥わかめ150gとは相当な量なので「食べ過ぎ」になることは考えにくいかもしれないが、とりわけ日本人は昆布(だし等)からヨウ素を多く摂取するとされている(※3)。
その昆布にも多くのヨウ素が含まれているため、わかめの食べ方を工夫して摂取過多にならないように意識することは大切だろう。
4. わかめの食べ過ぎを防ぎながら上手に栄養を摂取する食べ方

わかめを食べ過ぎないようにしながら栄養を上手にいただくには、どういった食べ方があるのだろうか。
具だくさん味噌汁わかめ入り
たとえば味噌汁を作る場合、大根やしめじ、長ネギや油揚げ、じゃがいもなど野菜をたっぷり入れた具だくさん味噌汁にして、わかめをアクセント程度に少し入れるといった方法がある。ほかの野菜からも栄養が摂取できるなどバランスがよい。
わかめと春雨のサラダ
水で戻した乾燥わかめと春雨に、千切りした人参と薄切りした玉ねぎを加える。あとはポン酢とごま油と塩で味付けすれば完成だ。食べごたえがあるのでわかめの量を抑えられるし、カロリーもそれほど高くない。
結論
わかめはさまざまな料理に重宝される食材である一方、食べ過ぎるとヨウ素の摂取過多につながるおそれがある。わかめに限ったことではないが、特定の食材の過剰摂取は控えたほうがよいだろう。乾燥わかめはお腹で膨れるため、食べ過ぎに注意するとともにできれば水で戻してからサラダなどでいただくようにしよう。
(参考文献)
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