1. こごみはあく抜きせずに料理に使える

山菜の仲間であくが少なくコクのある旨みが魅力のこごみ。一度食べると、やみつきになるほど美味しいという声もあるほどだ。山菜の中には重曹や灰であく抜きが必要な種類もあるが、ここみはあく抜き必要なのだろうか。
こごみの下処理はお湯でさっと茹でるだけ
こごみはほかの山菜に比べてあくが少ないため、塩茹でして下処理するだけで料理に使える。また天ぷらにするには水洗いして水切りするだけで調理できることも特徴のひとつだ。こごみの下処理のコツは沸騰したお湯に塩を加えて茹でること。下処理しておくと、こごみの青さが残るのだ。ただしお湯の温度がぬるいと芯が残りやすいため、気になる人は注意して茹でるようにしたい。
あくの少ないこごみは和え物や天ぷらでの食べ方が美味しい
こごみはクセが少なめの山菜なので、和え物やサラダで食べるのにおすすめだが、油との相性もよく、天ぷらで味わうのが一番のおすすめだ。少し独特な香りがあるが、火を通すとそんなに気にならないだろう。購入するときは茎が太くて先端がしっかりと巻いているものを選ぶようにしよう。
2. こごみはあく抜き必要なし:わらびは?

こごみと同じ山菜の種類であるわらび。先述したようにこごみはあく抜きしなくてよいが、同じ山菜のわらびはあく抜きが必要だ。具体的にあく抜きする方法を紹介する。
わらびのあく抜き方法
わらびにはプタキロサイドという発がん性の可能性がある天然毒が含まれており、調理するときは丁寧にあく抜きする必要がある(※1)。ちなみにあく抜きとは食材を水にひたし、苦みや渋みのような、調理するときに邪魔な成分を抜くことだ。あく抜きといっても、いろいろな方法があるが、わらびの場合は木灰や重曹で煮てあく抜きすればOK。用意するのは生わらびと重曹、水だ。
わらびのあく抜きは重曹をふりかける
まずわらびの穂先を手でちぎる。鍋の中にわらびを入れ、平らに並べて重曹をふりかける。このとき重曹の量が多すぎると、わらびがやわらかくなりやすい。逆に少ないと苦みが残りやすいので注意すること。別の鍋に湯を沸騰させたら、わらびが浸かるくらいまで注ぐ。落としぶたをして一晩、最低でも8時間以上そのままおいて水を捨て、きれいな水に入れかえる。
わらびのあく抜きは黒いあくが出なくなるまで
黒いあくがなくなるまで、水を交換して水にさらす。あくが出なくなり、やわらかくなったら最後に洗うか、そのままきれいな水に半日ほど浸けておけばよい。こごみと比べると、わらびのあく抜きが大変だと感じるかもしれない。
3. こごみはあく抜き必要なし:ぜんまいは?

こごみと同じ山菜仲間のひとつであるぜんまい。こごみとは違い、ぜんまいもわらびと同じようにあく抜きが必要だ。わらびよりもあくが強いため、同じように木灰や重曹で煮たあとに3~4日ほどかけてあく抜きすること。次に具体的なあく抜きの方法を解説しよう。
ぜんまいのあく抜き方法
まずぜんまいの葉をとる。次にぜんまいがすっぽり入るくらいの大きな鍋に水を張り湯を沸かす。沸騰したら火を止めてぜんまいを入れ、重曹をふりかける。このとき全体になじむよう、裏表をかえてかけること。かけたらぜんまいが水面に浮かないように軽く重石をのせて、そのまま一晩おく。一晩おくのは汚れやあくが濁った水と一緒に抜けるからだ。
ぜんまいのあくは濁った水と一緒に抜ける
濁った水を捨て、ぜんまいを水洗いすればあく抜き終了だ。購入したその日に使えないのが、こごみと異なるところだろう。ちなみに重曹は調理に使われることが多く、スーパーなどで販売されているが、食用でないタイプもあり、購入するときは食用の重曹を購入すること。
結論
あく抜きは必要なく、簡単な下処理で使えるこごみ。あく抜きしないと食べられない、わらびやぜんまいと異なり、購入したその日に調理できるのが嬉しいポイントだ。急に思い立ってすぐに山菜を食べたくなったら、あく抜きの必要のないこごみを使うのがおすすめ。
(参考文献)
※1出典:食品安全委員会「香港食物環境衛生署食物安全センター、「ワラビと発がん物質」に関するリスク情報を公表」
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04100490482
※1出典:食品安全委員会「香港食物環境衛生署食物安全センター、「ワラビと発がん物質」に関するリスク情報を公表」
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04100490482
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