1. ズッキーニは油との相性バツグン!炒めものがおすすめ

ヨーロッパではズッキーニのことを多芸多才な野菜と呼ぶほど、その調理法はバリエーションに富んでいる。その中でも炒めものは最もシンプルでズッキーニの美味しさをカジュアルに味わえる食べ方である。しかし、調理時間によってズッキーニの食感も異なってくる。そのあたりの事情を説明する。
水分が多いズッキーニ
ズッキーニは水分が多い野菜である。100gあたりの水分量は、94.9gにも及ぶ(※1)。そのため、この水分が調理中にフライパンに出ると仕上がりはトロっと柔らかくなりがちである。もちろん、トロトロ感を好む場合はこれで問題ない。一方、かりっと仕上げたい場合には、ズッキーニはあまり大きく切らず均等のサイズにし、フライパンをある程度高温にしてから投入するのがよいだろう。ズッキーニのサイズがかなり大きい場合には、白の果肉部分の甘さはやや低下することも覚えておこう。
フライパンは大きめで
ズッキーニを炒める場合には、その量に対してあまり小さいフライパンであると均等に火が通りにくくなる。ズッキーニの各面にほどよく火を通すために、大きめのフライパンを使用することをおすすめする。
炒める時間は?
ズッキーニを炒める時間は、含まれる水分量にもよる。厚みとしては5mm~1cmが調理しやすい。うっすらと焦げ目がつくくらいに炒めると、ズッキーニの美味しさをより体感できるだろう。
2. ズッキーニだけでも美味しい:炒め物3選

ズッキーニだけ炒めて本当におかずになるのかと思われる人も多いと思うが、旬真っ盛りの新鮮なズッキーニが手に入った場合はこれがベストである。多様な味付けでそのみずみずしさを味わいつくそう。ズッキーニだけの炒めもののアイデア3選を紹介する。
オリーブオイルで究極のシンプリシティ
ズッキーニの炒めものの王道としては、オリーブオイルと塩こしょうだけでシンプルに味わいたい。オリーブオイルににんにくを入れて香りを出すと、食欲を刺激する一品となる。また、イタリアンパセリを散らせば地中海風となるのである。メインディッシュのつけあわせにも向いている。
バター醤油風味で
ズッキーニをオリーブオイルで炒めておいて、最後にバター醤油で味付けをする。子どもたちも喜ぶうえ、大人にとっては格好のつまみである。翌日に差し支えなければ、カリカリに揚げたにんにく数片とともに食べるとより美味しい。
カレー風味で
ズッキーニはカレーの具材にも入れるほど、エスニックなスパイスとも相性がよいのである。ズッキーニの炒めものをする場合も、カレー風味にトライする価値はある。フライパンでシンプルにズッキーニを炒めたあと、カレー粉とめんつゆを混ぜた調味液を絡める。仕上げに炒りごまを散らせば、弁当のおかずにも最適である。
3. 食べごたえアップ:ズッキーニと肉の炒め物3選

食べ盛りがいる家庭では、ズッキーニを肉と炒めるのが常道である。肉の種類や味付けについて代表例3選をみてみよう。
ベーコンとともに
ズッキーニとベーコンを炒めると、ほどよい脂分が炒めものにコクを出してくれる。にんにくや黒胡椒も使ってアクセントをつけるのが美味しさのコツである。エリンギなどのきのこ類を入れてもボリュームアップできる。
豚肉とともに
ズッキーニと豚バラの組み合わせは食欲を満たしてくれる。味噌バター風味でチャンプルーのように仕上げれば、白いごはんの上にのせて丼風にも楽しめるだろう。
鶏肉とともに
鶏肉と炒める場合には、彩りよくパプリカも加えてオイスターソースで味付けしてみてはどうだろう。片栗粉でとろみをつけると、本格的中華にレベルアップする。
結論
ズッキーニを美味しく食べるには、シンプルな炒めものがメジャーである。甘さやみずみずしさを味わうために、ズッキーニだけ炒めてもおかずとして耐えうる一品である。一方、食べ盛りの胃袋を満たすためには肉とともに炒めて、バリエーション豊かに味付けしたい。食欲が落ちる盛夏も、ズッキーニの炒めもので乗り切ることが可能なのである。
(参考文献)
(※1)運営元:文部科学省該当ページ名:日本食品標準成分表2020年版 野菜類/ズッキーニ/果実/生
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