目次
1. ツルレイシはどんな植物?

ツルレイシとは一般的にゴーヤと呼ばれる、ウリ科の植物だ。独特の苦味があるが、近年では苦味が少ない新品種のツルレイシも開発されている。九州や関東より西側の暖かい地方でよく育てられており、長さや形が地域によって異なるのが特徴だ。ツルレイシは食用目的だけでなく、ツル性植物の特性を活かし、グリーンカーテンとしても人気である。自然を感じられるだけでなく室温を下げる効果もあるため、夏におすすめだ。
2. ツルレイシの春夏秋冬の様子

ツルレイシは1年を通してどのように成長をするだろうか。四季それぞれの様子を見ていこう。
春の様子
ツルレイシは高温を好む植物のため3月頃に種まきをし、4~5月にかけて苗の植え付けを行うのがおすすめだ。本葉が5~6枚になった頃に摘芯を行うと、旺盛に伸びていく。
夏から秋の様子
成長したツルレイシは、7~9月頃に実の先端に黄色い花を咲かせる。ツルレイシの花は雄花が先に咲き始め、雌花が咲くのが通常だ。雄花は日中に咲き夕方には落ちてしまうが、次々と実ができるので心配ない。開花後は2~3週間で収穫が可能だ。収穫しなかった実は赤く変色し、種が取れる。
冬の様子
ツルレイシは高温を好むため、日本の冬の気温では育つことができず枯れてしまうことが多い。
3. ツルレイシの種まきと置き場所

ツルレイシは、どのような場所を好むのだろうか。種まきや置き場所のポイントを紹介しよう。
種まき
ツルレイシの種の先端部分に切り込みを少し入れ、水に一晩浸しておくと発芽しやすくなる。種まきするときは約1cmの穴に3つほど種をまき、すべて発芽した場合は1つを残して間引きするのがおすすめだ。発芽した苗を植え付けする際は、間隔を1m~1.5m開けると手入れがしやすい。プランターの場合は30~50cmほど開けるといいだろう。
土づくり
ツルレイシの植える土は連作障害を引き起こす可能性があるため、毎年入れ替える必要がある。土づくりは、植え付けの2週間前までに終わらせるのがおすすめだ。
置き場所
ツルレイシは日当たりと風通しのよい場所を好む。日陰だと実が実りにくくなったり、花が咲きにくくなったりする。室外機の近くだと熱風で株が傷む可能性があるため、離れた場所に置くといいだろう。
4. ツルレイシの水やり量

ツルレイシは季節によって水やりの方法を変えることが大切だ。季節ごとに、水やりの量と頻度を見ていこう。
春の時期
春は植え付けの時期だ。植えたばかりの苗は土に根付くまで少し時間がかかる。土を乾燥させないように、たっぷり水やりするといいだろう。
夏と秋の時期
ツルレイシの水やりは定期的に行うことがおすすめだ。ツルレイシは葉が多くつくため、たくさんの水分を必要とする。夏の乾燥しやすい時期や収穫の最盛期には、朝と夕の2回水やりをするといいだろう。
冬の時期
冬は気温が低く日光が少ないため、水やりは1日1回行うといいだろう。ツルレイシの花に水がかかると花が咲きにくくなるため、水がかからないようにすることが必要だ。
5. ツルレイシの実の収穫

ツルレイシは気温によって収穫時期が変わってくるが、花が咲いてから25日前後で収穫できる。ツルレイシの品種によって異なるが、大きさは約20~30cmが収穫の目安だ。収穫が遅れると黄化し完熟してしまう。完熟したツルレイシをたくさん残すと、株が弱まってしまう原因にもなるため、早めの収穫がおすすめだ。
6. ツルレイシのもつ栄養とその効果

ツルレイシは栄養が豊富だ。健康や美容面でも注目されている栄養分も含まれている。主な成分の効果を解説しよう。
ビタミンC(※1,2)
ツルレイシにはレモン果汁より多くビタミンCが含まれている。ビタミンCは健康維持のために必要不可欠の成分だ。効果としては、鉄分の吸収のサポートや抗酸化作用などが挙げられる。
鉄分(※1)
ツルレイシには鉄分も豊富に含まれている。鉄分は、赤血球をつくるのに必要な成分だ。鉄分を摂取することで貧血予防になる。
食物繊維(※3)
食物繊維は腸内環境を整える役割がある。主な効果としては便秘予防や血糖値上昇の抑制などだ。ほとんどの人が不足している栄養のため、積極的に摂取することがおすすめである。
結論
ツルレイシは食用目的のほかにグリーンカーテンとしても使える。独特の苦味があるが栄養分が豊富だ。水やりをしっかり行えば次々に実がなるため、初めて育てる人におすすめの植物である。子どもと一緒に育ててみてはいかがだろうか。
(参考文献)
※1:江崎グリコ株式会社 栄養成分百科
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_10.html
※2:江崎グリコ株式会社 栄養成分百科
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_26.html
※3:厚生労働省 eヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
※1:江崎グリコ株式会社 栄養成分百科
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_10.html
※2:江崎グリコ株式会社 栄養成分百科
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_26.html
※3:厚生労働省 eヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
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