目次
1. ゴーヤを生で食べると害がある?

夏が近づくと見かける機会が増えるゴーヤだが、おもに炒め物にして食べることが多い。ではゴーヤは生食できないのだろうか。
ゴーヤは生食できる
もともとは沖縄の野菜だが、いまは本州全域でも栽培されており、いろいろな種類がある。ひとつは一般的に出まわっているゴーヤで、とくにゴーヤチャンプルで調理されることが多い。生食に向いているのは白ゴーヤと呼ばれるもので、中国や台湾のようなアジアが原産だ。サラダゴーヤとも呼ばれており、苦みが少ないため生食にも向いている。ほかにあばしゴーヤという沖縄でよくみられる品種がある。特徴は小ぶりで太く、ずんぐりとした形で苦みが少なく食べやすい。ちなみに一般的に出回っているゴーヤは種とわたを取り、塩となじませて水気を切れば、生のまま食べられる。
2. 生ゴーヤに含まれる栄養素と効能

ここでは生のゴーヤに含まれる栄養素と効能について解説する。ゴーヤに含まれる栄養素は食物繊維やたんぱく質、ビタミンC、葉酸、カリウムなど。それぞれの効能を紹介しよう。
食物繊維
水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維に大別される。水溶性食物繊維は水に溶けやすく、溶けるとゼリー状になる。小腸で栄養素の吸収速度をゆるやかにし、食後の血糖値の上昇を抑える。不溶性食物繊維は水分を吸収し、便の容積を増やす。便が増えると大腸が刺激されて排便がスムーズになる。さらに、有害物質を吸着し便と一緒に身体の外に排出し、腸をキレイにする(※1)。
たんぱく質
身体を作る構成要素であり、酵素やホルモンの材料にもなる。不足すると免疫機能が低下して抵抗力が弱まるおそれがある(※2)。
ビタミンC
アスコルビン酸ともいわれており、骨や腱の結合たんぱく質であるコラーゲンの生成に必須な化合物だ。不足するとコラーゲンが合成されず、血管がもろくなって出血を起こす(※3)。
葉酸
細胞の分裂や成熟を左右する栄養素で、とくに胎児には重要な栄養成分であるといえる。妊婦が十分に摂取することが求められている(※4)。
カリウム
カリウムは細胞の浸透圧を維持する栄養素。ほかに神経刺激の伝達をしたり、筋肉機能や心臓機能や、細胞内の酵素反応の調節をしたりする働きがある(※5)。
3. 生で栄養まるごと!ゴーヤサラダ

ここではゴーヤを生で味わうサラダの作り方を紹介しよう。
ゴーヤのツナサラダ
ツナ缶は油を切り、コーン缶は水気をきる。ゴーヤはヘタを取って縦半分に切り、スプーンで種とわたを取り除いて薄切りにする。ボウルにゴーヤと塩を入れ、軽くもんで10分ほどおく。別のボウルに水気を絞ったゴーヤ・ツナ・コーン・マヨネーズ・レモン汁・塩を入れて和える。最後に器に盛り付けて黒こしょうをかければ完成だ。マヨネーズで簡単に味付けできるので、失敗せず美味しく作れる。
さっぱり味のゴーヤサラダ
ボウルに帆立の水煮缶とレモン汁、オリーブオイル、塩を入れて混ぜ、ドレッシングを作る。薄切りにして塩もみし、なじませて水気を切ったゴーヤを加えて和えたら、サラダの完成だ。好みで薄切りにした玉ねぎを加えて食べても美味しい。さっぱりとした味わいで、箸休めにもおすすめ。
ゴーヤと塩昆布のサラダ
ボウルに薄切りにして塩もみし、なじませて水気を切ったゴーヤと塩昆布、塩を入れて和える。少ない材料で簡単に作れるので、あと一品ほしいときにおすすめ。
4. 生ゴーヤを美味しく!ゴーヤおひたし

ここではゴーヤを生で食べる、おひたしの作り方を紹介しよう。ゴーヤはすべて先述した方法で塩となじませ、水気を切ったものを使う。
ゴーヤと塩昆布のおひたし
ポリ袋にゴーヤ・塩昆布・めんつゆ・塩を入れてよくもみ、味をなじませれば完成だ。炒め物にしがちなゴーヤだが、浅漬け風のおひたしにしても美味しい。
ゴーヤのポン酢おひたし
ボウルにゴーヤとかつおぶし、ポン酢、しょうゆを入れて和えれば完成だ。そのまま食べても美味しいが、暑い時期は冷やしてひんやりと味わうのがおすすめだ。
ゴーヤのさっぱりおひたし
ボウルにゴーヤとしょうゆ、みりん、かつおぶしを入れて和える。器に盛り付けて焼きのりをのせれば完成だ。好みでからしを加えても美味しい。
5. 生でも飲みやすい!ゴーヤジュース

最後に生で美味しく飲めるゴーヤジュースの作り方を紹介しよう。ゴーヤはすべて先述した方法で塩となじませ、水気を切って冷凍しておいたものを使う。
はちみつ入りゴーヤジュース
ゴーヤ・果汁100%オレンジジュース・牛乳・はちみつをミキサーに入れて撹拌し、コップに注げば完成だ。はちみつの代わりに皮をむき、適当な大きさに切ったバナナを入れて作っても美味しい。ゴーヤを冷凍しておけば、飲みたいときにいつでもゴーヤジュースを楽しめる。
ヨーグルト入りゴーヤジュース
バナナは皮をむいて筋を取り、1cm幅に切ってレモン汁をふり冷凍しておく。ゴーヤもバナナも凍ったままミキサーに入れてヨーグルトと牛乳、はちみつを加えて1分30~40秒ほど撹拌し、なめらかにする。最後にコップに注げば完成だ。とろみのあるスムージーのようなジュースで、小腹が空いたときに飲むのにおすすめ。
結論
先述したようにゴーヤは種とわたを取り、塩となじませて水気を切れば生のまま食べられる。いつもは炒めてばかりという人も、紹介したレシピを参考に生で味わってみてはいかがだろうか。とくに冷凍保存しておくと、調理したいときに使いたい分だけ取り出せて便利だ。
(参考文献)
※1出展:公益財団法人長寿科学振興財団「食物繊維の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
※2出展:公益財団法人長寿科学振興財団「三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tanpaku-amino.html
※3出展:公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンCの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html
※4出展:公益財団法人長寿科学振興財団「葉酸の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-yousan-biotin.html
※5出展:公益財団法人長寿科学振興財団「カリウムの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html
※1出展:公益財団法人長寿科学振興財団「食物繊維の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
※2出展:公益財団法人長寿科学振興財団「三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tanpaku-amino.html
※3出展:公益財団法人長寿科学振興財団「ビタミンCの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html
※4出展:公益財団法人長寿科学振興財団「葉酸の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-yousan-biotin.html
※5出展:公益財団法人長寿科学振興財団「カリウムの働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-k.html
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