1. ゴーヤの苦味には栄養がたっぷり!

ゴーヤは豊富な栄養素を含む健康野菜で、独特の苦味成分にも栄養効果がある。
苦味の元はモモルデシン(※1)
20種類のアミノ酸(※2)と抗酸化作用のある数種類のサポニン(※3)で構成されている栄養成分がモモルデシンだ。苦味の正体であるモモルデシンには、整腸作用がある。また、胃腸を刺激して食欲を促す働きをするので、食欲がなくなりやすい夏場におすすめ。
ビタミンC(※1,4)
コラーゲンの生成や抗酸化作用などの美肌効果が期待できる栄養素だ。ゴーヤに含まれるビタミンCはレモンの4倍ほどの量で、加熱しても壊れにくい。
ビタミンK(※5)
出血を止める働きがあり、「止血ビタミン」とも呼ばれる栄養素。骨の形成を助ける役割もある。
食物繊維(※6)
便の量を増やす作用があるため、便秘解消につながる。
カリウム(※7)
ナトリウムを身体から排出しやすくする働きがあるため、塩分の摂り過ぎを防ぐ。
2. ゴーヤの苦味を和らげる方法は?

新鮮なゴーヤは栄養価が高く苦味も強い。なるべく苦味の少ないゴーヤを選びたい場合は、緑色が薄く表面の粒が大きいものがよい。下ごしらえや味付けで苦味を軽減できる方法もあるので、紹介しよう。
塩と砂糖でもむ・湯通し
苦味を取る方法として、塩もみが一般的であるが、砂糖を加えるとさらに苦味が軽減される。薄切りしたゴーヤを塩と砂糖でよくもみ、水分が出てきたら熱湯でサッと下茹でしよう。苦味の元であるモモルデシンは水溶性なので、熱湯で湯通しすることで苦味が抜けやすくなる。
レンジ加熱
薄切りしたゴーヤを耐熱皿に並べ、水をふりかける。ふんわりとラップをかけ、レンジで30秒ほど加熱すると苦味がほどよく抜ける。苦味をしっかり抜きたい場合は、ゴーヤに塩と砂糖をふりかけ、もんでからレンジ加熱するとよい。
塩水につける
薄切りしたゴーヤを塩水につけ、軽く混ぜたら10分ほどおき、水気をよく拭き取ってから使用する。塩でもむより、ほどよい塩味と食感が残る。
塩麹
薄切りしたゴーヤに塩麹をまぶし、軽くもむ。塩麹には苦味成分を包み込む働きがある。
3. 調理後のゴーヤの苦味も軽減できる?

正確には調理後ではないが、下ごしらえのほかに苦味を軽減させる方法を紹介しよう。
油で調理
ゴーヤには、油に溶け出す苦味成分が含まれている。そのため、油を使った調理法で苦味を和らげることができる。
はっきりした味付け
味噌とみりん、醤油とみりんなどの甘辛味や、豆板醤を使ってピリ辛にするなど、はっきりした味や濃い味付けにするとよい。
旨みのある食材と組み合わせる
肉類や卵、チーズなどはゴーヤと相性がよいため、苦味を和らげてくれる。
かつお節を使用
かつお節にはゴーヤの苦味成分を強く吸収する性質がある。出汁を使ったり、料理にまぶしたりすることで苦味が和らぐ。
4. ゴーヤを冷凍したら苦味はなくなる?

ゴーヤを生のまま冷凍した場合、苦味に変化はない。苦味を抑えるためには、ひと手間加えよう。
下茹でしてから冷凍
薄切りしたゴーヤを熱湯でサッと茹でることで、苦味成分のモモルデシンがお湯に流れ出るため、苦味が和らぐ。余分な水分を拭き取り、重ならないように冷凍用の保存袋に入れ、空気を抜き冷凍庫へ。
塩もみしてから冷凍
薄切りしたゴーヤに少量の塩をふり、もむ。5分ほどおいて軽く水で流し、水気を拭き取り冷凍用の保存袋に入れ冷凍庫で保存しよう。
冷凍したゴーヤは約1ヶ月の保存が可能だ。凍ったまま調理してもよいため、毎日の献立にも役立つだろう。
結論
ゴーヤが苦いのは未熟の状態であるからだ。熟すと甘くなるが、未熟なほうが栄養価は高く歯ごたえもよい。豊富な栄養素をうまく身体に取り入れ、ゴーヤを美味しく食べられるように、下ごしらえのひと手間や味付けを工夫し、独特な苦味を料理のアクセントに利用しよう。
(参考文献)
(※1)ウェルネス研究分野
https://health-tourism.skr.u-ryukyu.ac.jp/beauty-healthy
(※2)e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-001.html
(※3)e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html
(※4)栄養成分ナビゲーター
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_26.html
(※5)栄養成分ナビゲーター
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_18.html
(※6)栄養成分ナビゲーター
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_29.html
(※7)e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
(※1)ウェルネス研究分野
https://health-tourism.skr.u-ryukyu.ac.jp/beauty-healthy
(※2)e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-001.html
(※3)e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html
(※4)栄養成分ナビゲーター
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_26.html
(※5)栄養成分ナビゲーター
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_18.html
(※6)栄養成分ナビゲーター
https://jp.glico.com/navi/dic/dic_29.html
(※7)e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
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