1. あじのなめろうの基本の作り方

最初にあじのなめろうの基本の作り方や、美味しくするコツを紹介しよう。
あじを生食するときの注意点
なめろうを作るときは、必ずとれたての新鮮なあじを使うこと。あじ・サバ・いわし・イカ・さんま・ニシンのような魚介類には、アニサキスという寄生虫が寄生していることがある。アニサキスが寄生している魚を生食すると、数~十数時間後に吐き気やおう吐したり、激しい腹痛を引き起こたり、じんましんのような症状を伴ったりすることがある。
あじのような魚介類の内臓に寄生するアニサキスは、鮮度が落ちると内臓から刺し身の部分に移動するという。腹痛のような症状を予防するには、魚を生食しないことが大切だ。もしあじをまるごと1匹処理するなら、とれたての新鮮な状態で内臓を速やかに取り除くことが大切だ(※1)。
新鮮なあじの見分け方
新鮮なあじは目が澄んでおり、表面が銀色に光っている。また腹部にハリがあり、尾の近くにあるトゲ状のウロコであるぜいごが、しっかりしていることも新鮮なあじの見分け方だ。
あじのなめろうの基本の作り方
ここでは刺身を使って簡単に作る方法を紹介する。あじを包丁でたたいて細かく刻み、みじん切りにした、しょうが・ねぎ・にんにくや味噌を加えてさらに包丁でたたいて混ぜる。最後に器に青じそを敷いて上に盛りつければ完成だ。あじと薬味、調味料が一体となった味は、炊きたてのごはんはもちろん、酒とも相性ぴったりだ。
あじのなめろうを美味しく仕上げるポイント
美味しく仕上げるポイントのひとつが、味噌を鍋に入れて弱火にかけ、練ったものを使うことだ。火を入れておくと酒やみりん臭さが飛んで日持ちがよくなる。
あじのなめろうとあじのたたきの違い
みなさんは、あじのなめろうとあじのたたきの違いをご存じだろうか。なめろうという名前の由来は盛り付ける器まで、なめたくなるほど美味しいから。作り方は、なめろうもたたきも包丁でたたき、細かく刻んで薬味と混ぜるまでは同じだが、なめろうはさらに味噌を加えてたたき混ぜる。あじのたたきはしょうゆで味付けることが多いが、なめろうにしょうゆを入れると船ではこぼれる可能性があるため味噌を加えたようだ。
2. あじのなめろうの薬味やアレンジ

ここではあじの薬味や食べ方のアレンジ方法を紹介しよう。
薬味たっぷりなあじのなめろう
あじを粘り気が出るまで包丁で叩く。みょうがはみじん切りに、小ねぎは小口切りに、しょうがはすりおろす。ボウルにあじ・みょうが・小ねぎ・白味噌・ごま油・しょうがを入れ、よく混ぜ合わせる。大葉を敷いた器に盛り付ければ、薬味たっぷりなあじのなめろうの完成だ。調味料の量は好みで調整して構わない。好みでみじん切りにした長ねぎを加えても美味しい。
なめろうのあじ茶漬け
あじのなめろうは、そのまま食べるのはもちろん、ごはんの上にのせたり、お茶漬けにして味わったりしても美味しい。お茶漬けの作り方は耐熱容器に出汁の材料である、水・和風顆粒出汁・しょうゆ・塩を入れ、ふんわりとラップをして600Wのレンジで1分ほど加熱する。器にごはんを盛り付けて大葉となめろうをのせ、出汁をかければなめろうのあじ茶漬けの完成だ。好みで白ごまをのせて食べても美味しい。クリーミーに味わいたいときは、コクのあるアボカドを適当な大きさにカットして混ぜるとよい。
3. あじ以外のなめろうにおすすめの魚

最後にあじ以外の魚で作るなめろうのレシピを紹介しよう。ここでも刺身を使う簡単な作り方を解説する。
いわしと梅肉のなめろう
大葉は軸を切り落として千切りにし、みょうがと長ねぎはみじん切りにする。いわしは1cm幅にカットし、大葉・みょうが・長ねぎ・味噌・梅肉をのせて包丁でなじむまでたたく。最後に器に盛り付ければ、いわしと梅肉のなめろうの完成だ。梅肉入りなので、あじのなめろうに比べてサッパリと味わえる。
かつおのなめろう丼
長ねぎとみょうがは、みじん切りにする。かつおを細かく刻み、長ねぎ・みょうが・おろししょうが・味噌・しょうゆ・ごま油を加えて包丁でたたいて混ぜ合わせる。器にごはんをよそい、大葉を敷いてなめろうをのせ、卵黄と白ごまをトッピングすれば完成だ。一般的にあじやいわしのような青魚で作ることの多いなめろうだが、かつおで作っても美味しい。卵黄をからめて食べるので、あじのなめろうよりまろやかな味わいを楽しめる。ごはんにのせず、そのままつまみとして食べるのもありだ。
結論
あじのなめろうの作り方やアレンジ方法、ほかの魚で作るなめろうのレシピを紹介した。生の魚から作ると骨を取ったり内臓を取り除いたり、手間がかかりがちだが、刺身を使えば簡単に作れる。ただし紹介したように、なめろうを作るときは新鮮なあじを使うことだ。
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