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三つ葉ってどんな野菜?栽培方法から美味しい料理まで紹介!

三つ葉ってどんな野菜?栽培方法から美味しい料理まで紹介!

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年9月 1日

ほろ苦い食味とみずみずしい緑が魅力の三つ葉。主役となることは珍しい食材ながら、名わき役として食卓に欠かせない存在である。ほぼ通年で購入できる三つ葉には旬があるのだろうか。自宅で栽培した場合の注意点、長期保存のコツなど、三つ葉について知らないことは案外多い。本記事では、三つ葉について概略を紹介する。

  

1. 三つ葉ってどんな野菜?

三つ葉はせり科に属する多年草である。日本全国、北から南まで自生するだけではなく、中国や朝鮮半島にも見ることができる。1本の茎に3小葉をつけることから三つ葉の名がある。日本では江戸時代の中頃から栽培されており、汁の具材、おひたし、天ぷらなどとして食べられているのである。以下、三つ葉について概略を見てみよう。

三つ葉の種類

購入時には気が付かないかもしれないが、三つ葉には種類がある。栽培法が異なるこれらの三つ葉の中で、最も普及しているのは「糸三つ葉」と呼ばれるものである。水耕栽培されることが多く、根にスポンジが付いているものをよく目にする。また「切り三つ葉」と呼ばれるものは、軟化栽培されるため白三つ葉の別名がある。「根三つ葉」は春先に旬を迎えるもので、長くまっすぐな根をもつのが特徴である。

三つ葉の旬

三つ葉にも旬がある。3月頃から初夏までが旬であり、この時期のものはとくに香味が強い。三つ葉は夏にとう立ちして花を咲かせ、晩夏に種を付けるという周期である。ただし、水耕栽培などで通年で出回っていることは周知の事実である。

2. 三つ葉は栽培もできる?

古来日本全土で自生していたとされる三つ葉は、家庭でも栽培が可能である。三つ葉は初心者向きの植物である。またプランターでの栽培もできることから、自宅での和食づくりの一助となってくれるだろう。その栽培方法を簡単に見てみよう。

三つ葉の栽培方法

三つ葉の理想的な栽培環境は、15~23℃の気温、多湿の日陰である。3月に種まきをすると、花が咲く初夏までは三つ葉を楽しむことができる。秋に種をまくことも可能で、正月の吸い物などに三つ葉を使いたい場合には9月頃に種まきをすればよい。土は通常の野菜用の培養土を使用し、乾燥しないよう水やりは頻繁に。風通しのよい場所にプランターを置くことも忘れないようにしよう。本葉が出てきたら多少の間引きが必要だが、三つ葉は密集していても問題ないので、こちらも神経質になる必要はない。

虫はつきやすい?

香りの強い三つ葉は比較的虫がつきにくいとされている。しかし、蝶の幼虫やアブラムシには注意が必要である。とくにアブラムシはウイルスを媒介する可能性があるため、見つけたら農薬などを使用して除去する必要がある。そのほか、立ち枯病やうどん粉病にも注意しよう。

3. 三つ葉の保存方法

和食にトッピングする彩りとして愛されている三つ葉は、葉物ゆえに傷みやすいという短所もある。家庭栽培で大量に収穫できた場合には、長期の保存が望ましいのは当然のことである。その風味を損なわずに上手に保存する方法を紹介する。

三つ葉の冷蔵保存

三つ葉を冷蔵保存する場合には、いずれの種類であろうとも乾燥させないのが風味維持の基本である。水で湿らせたキッチンペーパーで根の部分を保護し、冷蔵庫内で縦にして保存すると5日前後は保管できる。また、密閉容器に水を張って切った三つ葉を入れておいてもよいだろう。

三つ葉の冷凍保存

三つ葉は冷凍で保存すると1ヶ月ほど保管ができる。生の場合はほどよい大きさに切り、専用の袋に入れて冷凍保存する。1時間ほどたったら冷凍された三つ葉をばらけておくと、使うときに便利である。茹でた三つ葉を冷凍する場合は、カットはせずに茹でた三つ葉を飾り結びにする。ラップで1つ1つを分け、完全に冷凍したところで個体を専用の袋に入れておけばよい。

4. 三つ葉の栄養

三つ葉は彩りとして用いるだけではなく、おひたしや天ぷらとしても美味しい。三つ葉を率先して食べる理由は、栄養的に見ても顕著である。塩分を調整してくれるカリウム、皮膚や粘膜に有益なβカロテン、貧血の予防や肝臓にもよい鉄分など、重要な栄養を豊富に含んでいる。カロリーは低いうえ、クリプトテーネンやミツバエンなどの香りの成分が食欲を刺激し消化を促す働きをしてくれる。こうした香りには癒し効果もあるとされており、三つ葉はそのデリケートな外観にもかかわらず、健康のための頼りがいのある味方となってくれるのである。

5. 三つ葉を使った料理3選

三つ葉を主役にした料理でおかずの一品とする手もある。独特の香味は、食卓においてもよいアクセントとなってくれることまちがいない。三つ葉を使った料理のアイデアを3つ紹介する。

三つ葉を使ったサラダ

新鮮な三つ葉であれば、サラダとして生で食べることができる。少し苦味があるものの、ねぎやチキン、ツナなどと合わせてサラダにするのである。三つ葉の香りを生かすために、味付けはあっさりと和風が好ましい。醤油やポン酢、和風のドレッシングで楽しみたい。

三つ葉の味噌汁

三つ葉は吸い物の彩りとして用いられることが多いが、味噌汁の具としても美味しい。とくに、柔らかさのある切り三つ葉が手に入ったらぜひ味噌汁に入れてみたい。三つ葉は火が通りすぎるとせっかくの食味が失われてしまうため、最後に投入するのが基本である。豆腐やなめこなど、通常の味噌汁の具とともにぜひ入れたい。

三つ葉のおひたし

三つ葉を主役とした一品としては、最もメジャーなのがおひたしだろう。三つ葉はさっと茹でて冷水で締め、そのシャキシャキ感と美しい色を楽しむことができる。かつおぶしと醤油だけでシンプルに味わってもよし、ポン酢で酸味をつけてもよし、ヘルシーで美味しいおかずとなるのである。

結論

あまり派手な存在ではないが、三つ葉は和食には欠かせない食材である。三つ葉は栽培法によっていくつかの種類があるため、その特徴を生かした食べ方で楽しみたい。栄養学的に見ても葉物野菜の長所を有しており、家庭での栽培も初心者向きである。正しい保存方法で、三つ葉をさまざまな形で料理し率先して摂取してほしい。
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  • 更新日:

    2021年9月 1日

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