目次
- 黒糖
- 加工黒糖
- 赤糖
- その他
- ザラメ糖(白双目、中双目、グラニュー糖)
- 車糖(上白糖、三温糖)
- 加工糖(角砂糖、氷砂糖、粉砂糖)
- 液糖
- ※1~4出典:文部科学省 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp
- ※5出典:三井製糖株式会社「国産さとうきび糖」 https://www.mitsui-sugar.co.jp/products/brown_sugar/satoukibito.html
1. 砂糖の種類は精製方法で変わる

砂糖は精製方法によって大きく2つの種類に分けることができる。この分類についてリサーチしていこう。
そもそも砂糖の原料は?
砂糖の原材料となるのは、サトウキビとテンサイと呼ばれる植物がメインだ。イネ科の多年草であるサトウキビは暖かい地域で育てられていることが多い。またテンサイはアカザ科の植物で寒冷地でも育つことから、日本では北海道で広く育てられている。
主にこれらの原料から不純物を取り除き、煮詰めて結晶化させたものが砂糖の原料となる原料糖だ。
含蜜糖と分蜜糖
砂糖は製法によって大きく2つに分類することができる。
【含蜜糖】
原料糖を溶かし、蜜が含まれた状態の糖液を煮詰めていくものが含蜜糖だ。その名の通り、蜜が含まれている状態だ。
【分蜜糖】
原料糖からさらに不純物を取り除き、無色透明な糖液を作る。これを煮詰めてできたものから、さらに蜜を取り除き、結晶だけにしたものが分蜜糖だ。分蜜糖はショ糖の純度が高く、別名精製糖とも呼ばれている。よく見てみると一粒一粒は透明で光の乱反射により白に見える。
2. 砂糖の精製方法ごとの種類一覧

砂糖は製法によって大きく2つに分けることができる。では実際に普段使われている砂糖は、どちらに分類されるのか?詳しくその種類について探っていこう。
含蜜糖に分類されるもの
原料糖に含まれる蜜にはミネラルが含まれている。このため、含蜜糖はミネラルによるコクや旨みを感じることができる。含蜜糖をさらに細分化すると全部で4つに分けることができる。
スーパーでよく見かけるきび砂糖はその他に分類される。
分蜜糖に分類されるもの
分蜜糖は純度の高い砂糖と言い換えることもできる。分蜜糖も細分化すると4つに分けることができる。
三温糖は、茶色の見た目からミネラル分が含まれるきび砂糖と混同されやすいが別物だ。三温糖が茶色いのは、結晶を取り出すまでに数回にわたり、加熱を繰り返すことで褐色になるのだ。カラメル色素を使い、色を均一にしている場合もある。
3. 砂糖の種類によって健康効果は違う?

含蜜糖と分蜜糖では、味わいはもちろん栄養素や健康効果にも違いがある。その点について詳しく調べていこう。
精製方法により栄養成分は異なる
前述の通り、蜜が含まれているか否かで栄養成分にも違いが出る。大きく異なるのはミネラルである。
上白糖は身体に悪いって本当?
上白糖は日本生まれの砂糖である。転化糖液で覆われているため、しっとりしているのが特徴で、結晶の大きさもグラニュー糖に比べると大きめだ。家庭ではポピュラーな存在であろう。身体に悪いという噂を耳にすることもあるが、これに科学的な根拠はない。どんな食品であれ、食べすぎれば毒になるという点ではほかの食品と変わらない。
含蜜糖と分蜜糖をカロリーで比較
【上白糖】
1g:4kcal
10g:39kcal(※1)
【三温糖】
1g:4kcal
10g:39kcal(※2)
【グラニュー糖】
1g:4kcal
10g:39kcal(※3)
【黒砂糖】
1g:4kcal
10g:35kcal(※4)
【きび砂糖】
1g:4kcal
10g:38kcal(※5)
こうして比べてみるとカロリーに大きな違いは見当たらないことがわかる。
4. 砂糖の風味による料理への効果とは

砂糖は種類によって味の方向性、風味に違いがある。これを理解して使い分けるとグッと料理やお菓子の腕が上がる。ここではその違いについて詳しく見ていこう。
種類によって風味も違う?
答えはYESである。一般的に含蜜糖の方がコクや柔らかな甘みがあるとされ、精製糖の方がキレのある甘みを楽しむことができる。また、含蜜糖には風味があるが精製糖、とくに上白糖やグラニュー糖には風味はほとんど感じられない。
砂糖の種類ごとに適した調理法:ごはん編
和食のてりやコクのある甘みを演出したい場合は、きび砂糖など含蜜糖を使うといい。沖縄のラフテーなどは、黒砂糖を使って作ることも多い。
砂糖の種類ごとに適した調理法:お菓子編
お菓子作りに欠かせないのは、ショ糖の純度が高いグラニュー糖である。キレのある甘みが素材の美味しさを最大限に引き立ててくれる。
砂糖の種類ごとに適した調理法:そのほか編
デコレーションやアイシングには粉砂糖、コーヒーや紅茶の甘みづけには角砂糖、冷たいドリンクには溶けやすい液糖、果実酒作りには氷砂糖とそれぞれ、特徴を活かす使い道がある。
結論
砂糖は含蜜糖、分蜜糖と大きく2つの種類に分けることができ、味わいはもちろん栄養面でも違いがある。一般的に精製糖はクセがなく、幅広い料理に使うことができるとされている。それぞれの特性に合わせて用途を選ぶとさらに美味しさが広がりそうだ。上手に使い分けてみてほしい。
(参考文献)
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