目次
1. 洋食とは?

洋食と西洋料理は同じだと思っている方も多いはずだが、実は違いがあるのをご存じだろうか。ここでは、洋食と西洋料理の違いについて解説していこう。
西洋料理と洋食の違い
西洋料理と洋食には違いがあり、西洋料理とは西洋のレシピと食材をそのまま使った料理のことを指す。一方、洋食は西洋料理を日本人の好みにアレンジした、日本独自の食文化である。
2. 洋食の歴史

西洋料理と洋食の違いが分かったところで、今度は洋食の歴史について詳しく解説していこう。
江戸時代
江戸時代末期の1863年に、長崎のオランダ商館で西洋料理を学んだ草野丈吉が、「良林亭」という西洋料理店を開店した。日本の西洋料理店の始まりといわれており、電話などのない時代から完全予約制のお店だったことでも有名だ。
明治時代
明治の初期には、政府が富国強兵制度の一環として滋養のある食事を推奨するため、忌避されていた肉食が解禁となった。明治の初期にはまだ富裕層などの限られた人たちの食事だったが、明治中期~後期にかけて広く一般にも浸透し始めたのだ。そのため、日本人の口に合うように料理人達が努力して洋食が完成したのである。
大正時代
明治末期~大正初期にかけて、現代でも人気の高いカレー・とんかつ・コロッケが三大洋食と呼ばれ大流行した時代。とくにとんかつが大ヒットして看板メニューとして出す店が多くあった。
3. 日本生まれの洋食の種類

ここでは、現代でも人気の高いとんかつ・コロッケ・オムライスの生まれについて解説していこう。
とんかつ
とんかつはフランス料理の「コートレット」という料理がもとになっている。付け合わせに千切りのキャベツにしたり、豚肉を使い天ぷらのようにたくさんの油で揚げたり日本人の好みに合うようなアレンジがされている。イギリスでは、薄切りの肉に衣を付けて揚げた料理を「カツレツ」と呼んでおり、そこからヒントを得てできたと考えられている。
コロッケ
コロッケはフランス料理のクロケットが元になっているといわれている。現代のクリームコロッケに近いもので、肉や魚が具材として使われていた。そのため、明治時代にはビーフステーキやとんかつよりも高価なものだったため、炭水化物のほうがなじみの深い日本ではじゃがいもを主体にしたコロッケが流行したといわれている。
オムライス
発祥説の多い料理で、有力なものがふたつある。ひとつは、銀座の「煉瓦亭」、もうひとつは大阪の「北極星」の2説ある。「煉瓦亭」のほうは、もともとまかない料理として作っていたものを、お客さんの食べてみたいという要望に応えて提供したのがはじまりといわれている。「北極星」では当初から現代のオムライスのような形で、オムレツとライスを別々に頼む常連客のために考案されたといわれている。
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結論
洋食とは西洋料理をを日本人の口に合うようにアレンジされた日本独自の食文化である。江戸時代に日本で初めての西洋料理店が出店され、料理人たちのさまざま努力によって現代の洋食文化が生まれた。この記事を読んで、洋食を食べる際に思い出してもらえたら幸いだ。
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