目次
1. マトウダイとは?

マトウダイは、関東では的鯛、関西では馬頭鯛という漢字名で知られる存在だ。マトウダイ目マトウダイ科マトウダイ属に属する魚で、平たい楕円のようなフォルムが特徴的である。流通量もさほど多くないので、見聞きしたことがないという人もいるかもしれない。フランスなどヨーロッパでは人気の魚である。大型の魚で大きいものは、70~90cmにもなる。しかし、大きくなるには時間がかかり、4年でやっと成熟し、40cmほどになるまでには10年以上もかかるらしい。
生息域
比較的、暖かな海を好むため、北陸以北の太平洋側では漁獲が少ない。日本だけでなく、世界中で漁獲されている。ただ群れで生活しておらず、1匹で泳いでいるため数量を確保するのがなかなか難しいことでも知られている。
旬の時期
産卵は、寒さの厳しい2月~5月頃まで。この頃のマトウダイは、栄養を蓄えるため美味しいとされており、出回るのもこの時期が多い。
名前の由来
マトウダイには、特徴的な斑紋がある。その斑紋がまるで的やより大きな動物の目のようであることから、的鯛、馬頭鯛の漢字が当てられたのだ。黒に白の縁取りがなされているので、本当に的や動物の目のように見える。また成長するにつれ、背鰭の先端についたヒゲのようなものが伸びてくる。
2. マトウダイの捌き方

もし、マトウダイが手に入った場合に役立つよう、簡単な捌き方についても確認していこう。
ウロコ取りは必要なし
マトウダイは、鱗がないので鱗を取る必要はない。ただ、ぬめりがあるのでしっかりと水で洗い流し、そのうえでキッチンペーパーなどで水気を拭き取ってからおろしはじめること。
頭と内臓を取り除く
腹部分のトゲに注意をしながら、頭、そして内臓を取り除く。ここでも血合いなどが残らないようしっかりと洗い流すこと。
1日落ち着かせる
しっかりと水気を拭き取り、専用の水取りシートやキッチンペーパーで包んで1日ほど置いてから、おろすと身が締まり、旨みも増す。ただし、これは新鮮なものに限る。また1日置くことで、よりおろしやすくなるという効果も。
基本の三枚おろし
あとは基本の3枚おろしにするだけ。腹骨を取り除き、皮を引いてから調理しよう。
3. マトウダイの食べ方

マトウダイは、コクと甘みがある上質な白身魚である。新鮮なものであれば、刺身でも食べることができ、火を通しても身が固くなりすぎず旨い。ここではおすすめの食べ方をリサーチしていこう。
刺身も焼いても美味しい!
新鮮なものであれば、刺身でぜひ食してもらいたい。プリッとした食感がクセになる。また焼いたり、揚げたり、火を通しても肉感があり、非常に旨い。魚が苦手な人にもおすすめである。
肝も絶品!
和食店など、新鮮なマトウダイを扱っている専門店であれば、肝を食べることもできる。肝が旨いとして知られるカワハギに負けず劣らず、と称する食通もいるほど。新鮮なものを食べることが重要だ。
4. マトウダイを使った料理

生でも焼いても美味しいマトウダイは、汎用性も高い。ここではおすすめの料理を紹介していこう。
ムニエル
フランスではマトウダイはムニエルのするのが定番だ。ソースはブールノワゼットやトマトを少し加えた白ワインソースなどもおすすめ。淡白な味わいなので、ソースはどんなものでも相性がいい。小麦粉で薄く衣をつけて焼いていくと見ためが美しい。
煮つけ
煮つけにしても美味しく食べることができるマトウダイ。シンプルな味わいにし、薄口しょうゆで仕上げると見た目にも美しい。針生姜を添えるとぐっと味が引き締まる。
フライ
タラなどの白身魚より肉感が楽しめるところがマトウダイの特徴である。フライや天ぷらなど、揚げものにしても美味しくいただける。タルタルソースを自家製するとさらに旨い。
刺身
新鮮なマトウダイであれば、ぜひ一度刺身で食してほしい。臭みも少なく、甘みのある白身魚の味わいを楽しむことができる。
結論
マトウダイは、フランス料理の高級食材として知られるとともに人気が密かに上昇中の魚である。一般のスーパーではあまり見かけることがないが、生でも焼いても美味しい魚なので、見かけたらぜひ食べてみてほしい。コクと旨みのある味わいはクセになるはず。
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