目次
1. 甘酒は「飲む点滴」と呼ばれている?

甘酒が「飲む点滴」と呼ばれているのは知っているだろうか?これは、点滴に含まれるブドウ糖が甘酒にも多いことから由来している。ブドウ糖は脳が利用できる唯一の栄養素である。脂質よりも早く分解・吸収されるため、素早くエネルギー補給したいときに適している。(※1)
また、甘酒は主に米麹甘酒と酒粕甘酒の2種類があるが、とくに「飲む点滴」と呼ばれるのは米麹甘酒である。なぜなら、米麹甘酒は米麹が米をブドウ糖に分解することで甘くなり、酒粕を溶いて砂糖を加えた酒粕甘酒よりもブドウ糖を多く含んでいるからだ。
しかし、「飲む点滴」と呼ばれる理由は、ブドウ糖が多いことだけではない。甘酒には必須アミノ酸やビタミン類が含まれている。(※2)ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、葉酸などのビタミンB群を含んでいるのだ。(※2)20種類あるアミノ酸は、1つでも欠けるとたんぱく質の合成ができない。(※3)そのため、体内で作ることができない必須アミノ酸は、食事から摂る必要がある。また、身体の機能を保つのに必要なビタミン類も、多くが体内で作ることができない栄養素だ。(※4)
甘酒には体内で作ることができない栄養素と、エネルギー源であるブドウ糖を多く含んでいることから、「飲む点滴」と呼ばれるようになったのだ。
甘酒を飲み慣れていないという方は、ぜひ料理に活用してみてほしい。手軽に作れる、甘酒を使ったレシピを紹介しよう。
2. 味噌のコクと甘酒の甘みを活かした一品!「甘酒味噌チキン」

甘酒の甘みを生かして、砂糖不使用で和食の味付けもできる。今回は、味噌と甘酒を合わせてコクのある一品に仕上がるレシピを紹介しよう。カロリーを控えたいという方には、砂糖よりカロリーの少ない甘酒なら、甘辛い味付けも罪悪感なく取り入れやすいだろう。(※2、※5)生姜のアクセントがとても美味しいので、好みでたっぷり加えてみてはいかがだろうか。
2人前
- 鶏モモ肉 370g
- インゲン 60g
- 生姜(針生姜用) 10g
- 生姜(おろし生姜用) 16g
- 甘酒 80ml
- 味噌 40g
- 炒め用油 適量
詳しいレシピはこちらをCheck!
3. 甘酒で白身魚がほろほろ食感に仕上がる!「甘酒味噌の焼きタラ」

甘酒を使用した魚料理を紹介しよう。甘酒に使用されている麹はたんぱく質を分解し、柔らかくしてくれる働きがある。このレシピなら、魚の身はしっとりと柔らかく、味噌が香る焼き魚に仕上がる。漬け込んだまま冷凍できるので、おかずのストックにもおすすめだ。忙しい日には朝仕込んで帰宅後に焼くだけでよいので、ぜひ作ってみてほしい。
2人前
- 塩タラ 2切れ
- 甘酒 50ml
- 味噌 大さじ1
- しょうがチューブ 3㎝
詳しいレシピはこちらをCheck!
4. 身体の芯まで温まる1杯を好みの甘さで楽しもう!「酒粕で作る甘酒」

スーパーで見かける酒粕を使って、甘酒を自分で作るのはいかがだろうか。温かい甘酒は、寒い季節にぴったりである。甘酒を米麹で作ろうとすると、一定の温度で10〜12時間発酵させる必要がある。酒粕を使うレシピなら、甘酒を飲みたいと思ったときに手軽に作れるのでおすすめだ。米麹甘酒と違ってアルコールを含むので飲む際は注意が必要だが、身体が温まるホットドリンクとしてぜひ活用してほしい。
2人前
- 酒粕 70g
- 砂糖 30〜40g
- 水 400ml
詳しいレシピはこちらをCheck!
5. 甘酒を使って!豚ロース肉を使用した「生姜焼き風」

かたくなりがちな豚肉も甘酒を使えば柔らかくジューシーに仕上がる。そこで、甘酒を使った生姜焼き風のレシピを紹介しよう。豚ロース肉を焼いて調味料を加えるだけなので、簡単にできる点もポイントだ。ごはんがすすむ一品なので、男性も育ち盛りの子どもも満足すること間違いなし。豚ロース以外にストックしている肉があれば、試してみるのもよいだろう。
2人前
- 豚ロース肉 2枚
- 生姜 1片
- 甘酒 50ml
- しょうゆ 大さじ1と1/2
- 植物油 小さじ2
詳しいレシピはこちらをCheck!
結論
「飲む点滴」と呼ばれ、さまざまな栄養素が含まれる甘酒。(※2)飲むだけでなく、調味料として料理に使えば手軽に取り入れることができる。また、カロリーが気になる方は砂糖代わりに甘酒を活用してはいかがだろうか。ここに紹介したレシピならどれも簡単に作れるので、ぜひ試してみてほしい。
(参考文献)
- ※1、3、4 厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- ※2、5 文部科学省 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/