目次
- 1. 【煮切りみりん】アルコールを飛ばす方法は2つ
- 2. みりんのアルコールを飛ばす時間は何分?
- 3. アルコールを飛ばす時間よりもニオイで判断するほうが確実
- 4. アルコールを飛ばす時間を省くとどうなる?
- 5. みりんのアルコールを飛ばす上での注意点
1. 【煮切りみりん】アルコールを飛ばす方法は2つ

みりんや料理酒には十数%のアルコール分が入っており、そのアルコールを飛ばすことを「煮切り」という。
なぜ「煮切り」が必要なのか?
アルコールのニオイが、料理の味わいに影響を与えるのを防ぐためである。風味を大切にしたい料理などでは煮切ることが多い。ただし、煮物のように少量のみりんや料理酒を使用する料理は、調理中にアルコールが飛ぶため煮切る必要はない。
少量なら電子レンジ、多量なら鍋で煮切る
電子レンジを使う場合は、みりんや料理酒大さじ1を深め(沸騰させるので)の耐熱容器に入れて、ラップをせずにレンチンする。一方100mlなど多めに必要なときは鍋が便利だ。みりんや料理酒を分量にしたがって鍋に注ぎ、煮立たせてアルコールを飛ばすだけでよい。
2. みりんのアルコールを飛ばす時間は何分?

みりんや料理酒のアルコールを飛ばす時間は何分程度を目安にすればよいのだろうか?
電子レンジを使う場合は600W50〜60秒
上述のように耐熱容器に大さじ1のみりんや料理酒を入れたら、600Wで50〜60秒ほど加熱しよう。なお電子レンジよりも火で煮切るほうが、みりんや料理酒の一部が軽く焦げて香りがよくなる。
鍋でアルコールを飛ばす場合
鍋にみりんや料理酒を入れて火にかけ、沸騰したらこぼさないように注意しながら鍋を傾ける。コンロの火を鍋に入れてアルコールを飛ばすというワザだ。ただし危険をともなうので、慣れない方は沸騰させて蒸発させるだけで充分。100mlほどの量なら1分程度煮切ればOKだ。
3. アルコールを飛ばす時間よりもニオイで判断するほうが確実

アルコールを飛ばす時間は、みりんや料理酒の量、火力などで変わる。そのため、きちんと煮切りができたかどうかは、ニオイで判断したほうが確実だ。
アルコールが飛んだかどうかをニオイで判断する方法
アルコールは78.3℃に到達すると蒸気になって飛ぶ。鍋のふたをした状態で加熱し、ふたを取ると蒸気が一斉に放出される。アルコールが煮立ってくると、香りが立ち上がってくるので揮発し始めているとわかる。十分揮発すれば独特のニオイが消えるため、飛んだと判断できる。
4. アルコールを飛ばす時間を省くとどうなる?

仮に、煮切りを省いた場合はどうなるのか。冒頭でも少し触れたが、より詳しくお伝えしておこう。
料理の風味が損なわれる
みりんや料理酒に含まれるアルコールのニオイは、料理の風味を損なう。お屠蘇(とそ)のように酒として飲む場合は別だが、和え物・漬物・タレなど加熱しない料理に使うと、アルコール臭が邪魔をしてしまう。少しの手間でもアルコールを飛ばす時間は省かないことが大切だ。
料理にコクが出ない
料理番組でワインに火を入れてアルコールを飛ばすシーンを見かける。これはアルコール臭を飛ばすだけでなく、強火で一気にアルコールを飛ばすことにより臭みがなくなり、風味のみが残ってグッと美味しくなるためだ。
またワインは、アルコールを飛ばすとコクが増して料理に深みが出る。逆に、アルコールを飛ばす時間を省くと料理にコクが出ないというわけだ。
5. みりんのアルコールを飛ばす上での注意点

最後に、みりんや料理酒のアルコールを飛ばしたあとの注意点についてお伝えしておこう。
アルコール成分は若干、残る
煮切りをしてアルコールを飛ばしても、その成分は若干残る。きちんとアルコールを飛ばしていれば過度に心配する必要はないが、かすかに風味がすることもあるので覚えておこう。
常温保存はNG
アルコールを飛ばしたことにより、保存性が低下する。そのため煮切りをしたみりんや料理酒が余ったときは、常温ではなく必ず冷蔵庫で保存し、当日、遅くとも翌日には使い切ろう。
結論
みりんや料理酒、ワインなどのアルコールを飛ばすと、アルコール臭がなくなり料理の風味を邪魔しなくなる、料理にコクが生まれるなどメリットが多い。少しの手間だが、時間にすれば電子レンジでも鍋でも1分ほどである。料理をより美味しく味わうためにも、アルコールを飛ばす手間は惜しまないことだ。
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