1. 暖房の消費電力は意外と大きい

エアコンには、ヒートポンプというシステムが採用されている。冷媒と呼ばれる熱媒体に、熱を運ばせる仕組みのことだ。室外機内の圧縮機によって冷媒の温度を制御・循環させることで、室温は調整される。
エアコンの圧縮機は、暖房使用時には室内に熱を放出するために、冷房使用時には室外へと熱を放出しやすくするために冷媒を温めている。どちらも同じ作用だが、冷房よりも暖房のほうが運転時間が長くなる傾向があるため、消費電力が多くなるようだ。
たとえば、2018年の東京で平均気温がもっとも高かったのは7月で、28.3度。一方、もっとも平均気温が低いのは1月で4.7度だった。環境省は夏の室温を28度、冬は20度とすることを推奨している。7月・1月それぞれの平均気温から環境省が推奨する温度に室温を設定しようとすると、冷房は0.3度下げればいいのに対して、暖房は15.3度上げる必要がある。
エアコンは設定温度に到達する時間が長いほど多くの電力を必要とする。地域差もあるが、冷房よりも暖房のほうが、余計に電気代がかかることが分かるだろう。
暖房の電気代を節約するには、温度設定を低めにするのが有効である。設定温度を1度下げるとおよそ10%の節電が可能だといわれているからだ。しかし、こまめに電源を切るのは逆効果である。暖房は始動時に大きな電力を必要とするためだ。最初から部屋を暖めすぎないよう温度設定で調整するとよい。暖かい空気は天井付近に集まるので、エアコンの風向きを下に向けておけば、温度設定が低めでも暖かく感じられるだろう。
エアコンの圧縮機は、暖房使用時には室内に熱を放出するために、冷房使用時には室外へと熱を放出しやすくするために冷媒を温めている。どちらも同じ作用だが、冷房よりも暖房のほうが運転時間が長くなる傾向があるため、消費電力が多くなるようだ。
たとえば、2018年の東京で平均気温がもっとも高かったのは7月で、28.3度。一方、もっとも平均気温が低いのは1月で4.7度だった。環境省は夏の室温を28度、冬は20度とすることを推奨している。7月・1月それぞれの平均気温から環境省が推奨する温度に室温を設定しようとすると、冷房は0.3度下げればいいのに対して、暖房は15.3度上げる必要がある。
エアコンは設定温度に到達する時間が長いほど多くの電力を必要とする。地域差もあるが、冷房よりも暖房のほうが、余計に電気代がかかることが分かるだろう。
暖房の電気代を節約するには、温度設定を低めにするのが有効である。設定温度を1度下げるとおよそ10%の節電が可能だといわれているからだ。しかし、こまめに電源を切るのは逆効果である。暖房は始動時に大きな電力を必要とするためだ。最初から部屋を暖めすぎないよう温度設定で調整するとよい。暖かい空気は天井付近に集まるので、エアコンの風向きを下に向けておけば、温度設定が低めでも暖かく感じられるだろう。
2. エアコンの電気代をできるだけ抑えるには?

エアコンの電気代を節約したいなら、風量を自動運転に設定するのがおすすめだ。電気代節約のために弱風に設定する方がいるかもしれないが、これは逆効果だといえる。室内が設定温度に達するのに時間がかかるため、夏場は冷えにくく、冬場は暖まりにくいといわれている。だからといって、エアコンの送風設定を強風とするのは、必要以上にエアコンを運転することになるのでよくない。
エアコンの風を効率よく循環させるために、エアサーキュレーターを併用するのもよいだろう。とくに暖房使用時に導入すれば、天井付近にたまった暖かい空気を効率よく循環させることができる。温度設定を低くしたとしても、暖かく感じられるようになるだろう。
また、外気の主要な侵入口となる窓の対策も重要だ。窓に防寒・防熱効果を上げる断熱シートを貼ったり、リフォームして二重サッシを取り入れたりするのもよいだろう。ちなみに外出時など、カーテンを閉めておくだけでも熱の出入りを防ぐ効果が期待できるようだ。
そのほか、フィルターをこまめに掃除したり、室外機に内蔵されているファンのそばにものを置かないようにしたりするのも、エアコンの効率をあげて電気代を節約するのに有効な手段だ。
エアコンの風を効率よく循環させるために、エアサーキュレーターを併用するのもよいだろう。とくに暖房使用時に導入すれば、天井付近にたまった暖かい空気を効率よく循環させることができる。温度設定を低くしたとしても、暖かく感じられるようになるだろう。
また、外気の主要な侵入口となる窓の対策も重要だ。窓に防寒・防熱効果を上げる断熱シートを貼ったり、リフォームして二重サッシを取り入れたりするのもよいだろう。ちなみに外出時など、カーテンを閉めておくだけでも熱の出入りを防ぐ効果が期待できるようだ。
そのほか、フィルターをこまめに掃除したり、室外機に内蔵されているファンのそばにものを置かないようにしたりするのも、エアコンの効率をあげて電気代を節約するのに有効な手段だ。
3. ドライ運転だと電気代が節約できるのか

ジメジメした季節にドライ、除湿機能を利用している方も多いのではないだろうか。冷房よりも電気代が安く済むような印象があるが、実際のところはどうなのだろうか。
ドライ、除湿機能は湿度を下げることを目的としており、大きく次のタイプに分けられる。
ドライ、除湿機能は湿度を下げることを目的としており、大きく次のタイプに分けられる。
1.弱冷房除湿
弱冷房除湿では、湿った空気から水分を取り除く過程で温度が下がった空気を、そのまま室内に戻している。そのため冷房と同じく室内を冷やすのが特徴だ。
2.再熱除湿
再熱除湿では、水分を取り除く過程で、いったん冷やされた空気を適温に温めてから室内に戻している。そのため、室温を保ちながら除湿できるメリットがあるが、温め直すことで弱冷房除湿や冷房よりも多くの電気を消費することになる。
消費電力は、弱冷房除湿が一番少なく、冷房、再熱除湿の順に多くなる。室温が高いときには冷房、湿度が高いときには除湿と使い分けるのが適切だが、電気代を節約したい場合は、冷房の温度を高めに設定するとよい。また、除湿機能を使うなら、弱冷房除湿を使用するのがおすすめだ。
なお、弱冷房除湿と再熱除湿の2つの除湿機能があるのは、上位モデルのエアコンが中心だ。メーカーによって呼び方が異なるが、除湿機能を使う場合の操作はリモコンのボタンを押すだけなので簡単である。
消費電力は、弱冷房除湿が一番少なく、冷房、再熱除湿の順に多くなる。室温が高いときには冷房、湿度が高いときには除湿と使い分けるのが適切だが、電気代を節約したい場合は、冷房の温度を高めに設定するとよい。また、除湿機能を使うなら、弱冷房除湿を使用するのがおすすめだ。
なお、弱冷房除湿と再熱除湿の2つの除湿機能があるのは、上位モデルのエアコンが中心だ。メーカーによって呼び方が異なるが、除湿機能を使う場合の操作はリモコンのボタンを押すだけなので簡単である。
結論
夏場や冬場に家計を圧迫しがちなエアコンだが、電気代を安くするためのちょっとした節約方法はある。弱冷房除湿・再熱除湿の違いなど、エアコンの仕組みについて知っておくことも電気代の節約につながるだろう。ぜひできることから試してみてはいかがだろうか。