目次
- ふきん、台ふきん、おしぼりの「除菌」(消臭)」および「漂白(除菌消臭)」
- まな板、食器、きゅうす、タンブラー、マグカップ、哺乳びん、お弁当箱などの「除菌(消臭)」および「漂白(除菌消臭)」
- 冷蔵庫の中の「除菌(消臭)」
- ドアノブや取っ手(ステンレス製以外の金属はNG)の「ウイルス除去」
1. 「キッチンハイター」で洗濯槽掃除をするのがNGな理由
ネット上では「キッチンハイターで洗濯槽を掃除できる」という情報が散見されるが、結論をいえばNGである。その理由を解説する。
根本的に「キッチンハイターの用途外」である
以上がキッチンハイターの用途だ。パッケージや花王公式ホームページに掲載されているので確認しておこう。あわせて注意点にも「用途外に使わない」と書かれている。洗濯槽に使用することを前提としていないため、使用した場合にどのようなリスクやデメリット、トラブルなどが生じるかわからないし、万が一なにかあってもメーカーは責任を負えない。
泡が立ちすぎて大惨事になるおそれがある
キッチンハイターを使ったことがある方はおわかりだろうが、意外と泡立つ洗剤だ。洗濯槽に投入した場合(量を誤った場合も含め)、勢いよく泡立ってしまい洗濯機まわりが大惨事になるおそれがある。アルカリ性のため直接触れれば皮膚にダメージを受けるし、目に入ろうものなら重篤な損傷を負うおそれもある。後始末が大変だ。
成分が残り洗濯槽や洗濯物などにダメージを与えるおそれがある
キッチンハイターを使用したあとは、十分な「すすぎ」が必要になる。洗濯槽に使用した場合、洗濯槽の裏側などにも付着するため十分にすすぎができず、漂白成分などが残ってしまうことも想定される。それによりサビや雑菌の繁殖、洗濯物に付着しての色落ちといったリスクも生じる。
洗濯機メーカーが非推奨というケースもある
洗濯機メーカー側が「台所用漂白剤の使用はNG」などとしていることがある。キッチンハイターを使った場合、洗濯槽を傷めるなど何らかのトラブルが発生するリスクがあることを意味している。この場合、花王も洗濯機メーカーも責任を取れないため注意が必要だ。
洗濯槽クリーナーを買うコストや手間を惜しむべからず
そもそも、キッチンハイターで今すぐ洗濯槽を掃除しなければならない場面は想定しづらい。汚物まみれになったなど、緊急を要するケースに限られるのではないだろうか。そのとき仮に洗濯槽クリーナーがなくても、ドラッグストアやホームセンター、ネット通販など至るところで手に入る。
まずは水または水+洗濯洗剤だけで1〜2サイクル回して可能な限り汚れを落とし、その間に洗濯槽クリーナーを買いに行けば十分ではないだろうか?「買いに行くのが面倒だから」「本当にダメかどうか試してみたいから」といった理由でキッチンハイターを使おうとしているのであれば、自己責任でお願いしたい。
2. 「ハイター(衣料用漂白剤)」なら洗濯槽の掃除に使える場合がある

キッチンハイターではなく、衣料用漂白剤のハイターであれば洗濯槽掃除に使えるケースがある。もともと洗濯に使用する目的で作られているため、洗濯槽へのダメージなども心配することはないはずだ。洗濯機の取扱説明書の「洗濯槽のお手入れ」といったページ、あるいは洗濯機メーカーの公式ホームページなどにハイターと記載されていれば、問題なく使用できると判断してよいだろう。
3. 洗濯槽の掃除にはキッチンハイターではなく「洗濯槽クリーナー」を

洗濯槽の気になるカビなどの汚れ、生乾きのようなイヤな臭いなどを取り除きたいときは、たしかに洗濯槽を洗浄する必要がある。その際に使用すべきはキッチンハイターではなく「洗濯槽クリーナー」だ。
洗濯槽クリーナーで洗濯槽を掃除する方法
商品により使い方などが異なるものの、一般的には「洗濯機の電源を入れてクリーナーを全量投入する」「高水位まで注水し、標準コースまたは(槽洗浄コース)で1サイクル回す」これで完了する。ただし洗濯機やクリーナーによって、あるいは汚れ具合によって浸け置きが必要になることもあるため、必ず取扱説明書やクリーナーのパッケージを確認しよう。
また縦型洗濯機とドラム式洗濯機に使えるもの、ドラム式洗濯機には使えないもの、ドラム式洗濯機専用のものなどもある。購入の際に間違えないようによく確認することも忘れないように。
洗濯槽クリーナーで洗濯槽掃除をする際の注意点
洗濯槽クリーナーには塩素系と非塩素系(弱アルカリ、酸素系等)がある。たとえば塩素系の洗濯槽クリーナーを使用する場合、酸性のアイテム(クエン酸、酢など)やアルコールなどとは絶対に混ざらないように注意しよう。人体に有害なガスが発生して危険だからだ。同時に使用しなくても、わずかに成分が残っていれば反応するおそれがあるため要注意である。
また、洗濯機の取扱説明書も確認し、塩素系が使用できるかどうかなども確認しておこう。うっかりNGのところへ使用してしまうと、洗濯槽の劣化といったトラブルを招くリスクがあるためだ。そのほか、作業に際しては念のため換気をしながらおこなうと同時に、ゴム手袋やメガネなどの保護具も着用することをおすすめする。
結論
キッチンハイターは洗濯槽の洗浄に使用することを前提としていない。仮にトラブルがあっても花王や洗濯機メーカーは責任を負えないことが考えられる。どうしても使うという場合は自己責任でお願いする。特別な理由がなければ、洗濯槽クリーナーを使ってお手入れをしよう。
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