- 1. 香水のパッケージに「使用期限」が明記されていない理由
- 2. 香水の使用期限は「未開封」「開封済み」で異なる
- 3. 使用期限切れの香水を使うリスクとは?使えるかどうかの見分け方も解説
- 4. 使用期限を縮めないための香水の正しい保管方法
- 5. 使用期限が切れた香水の活用方法5選
- 6. 使用期限が切れた香水の正しい処分方法
- 香りが変化しているかどうかをチェック
- 変色ているかどうかをチェック
- パッチテストでチェック
- ニッパー、マイナスドライバー、新聞紙を用意する
- 汚れ防止のために新聞紙を敷く
- 手で取り外せるパーツを外す
- 瓶とノズルのつなぎ目にマイナスドライバーを入れて広げる
- ノズルを覆うパーツをニッパーで切って外す
- 瓶の口にマイナスドライバーを入れてノズルを外す
- ガラス瓶、部品、液体などを分類して捨てる
- ビニール袋(2枚程度)、新聞紙や古布などを用意する
- ビニール袋を2枚重ね、中に新聞紙や古布を詰める
- 香水を新聞紙や古布に吸収させる
- ビニール袋の口を固く縛ったら可燃ごみとして処分する
1. 香水のパッケージに「使用期限」が明記されていない理由
すでにおわかりのように香水にも使用期限がある。だがパッケージなどを見ても、一部を除き使用期限が記載されていることはほとんどない。これはなぜなのだろうか?
「薬機法」により使用期限の表示義務がないため
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、略して薬機法(旧薬事法)において、製造あるいは輸入してから3年を超えても安定した品質が保てる香水に関しては、使用期限を表示しなくともよしとされている。
すなわち、使用期限がない香水は製造または輸入してから3年を経過しても、品質が安定している香水ということになる。
とはいえ永久に劣化しないわけではない
3年と1日を超えたら直ちに腐敗するといった極端な話ではないが、とはいえいくら使用期限が記載されていない香水であっても、やはり徐々に劣化は進む。買ったときのような「香り」「持続時間」などをそのまま楽しむための、ある種「有効期限」的な意味合いでの使用期限は存在すると思っておこう。
2. 香水の使用期限は「未開封」「開封済み」で異なる
香水の使用期限について見ていこう。未開封と開封済みで異なるためわけて解説する。
未開封の香水の使用期限
上述の通り、使用期限が記載されていない香水であれば3年は問題なく使用できると考えてよい。ただしこの場合、購入日ではなく「製造日」から起算して3年と考えておこう。店舗や通販、フリマアプリなどで購入した香水などは製造からどれくらい経過しているのかを調べておくと安心だ。
開封済みの香水の使用期限
空気に触れるため、未開封の香水よりも使用期限は短くなると考えておこう。香水にはアルコール(エタノール)が含まれており、一度でも開封すれば蒸発し香りも変化する。具体的な使用期限に関しては保管状態にもよるが、開封から1年ほどが目安となるだろう。1年を超えた香水は、香りや見た目に問題がなければパッチテストをしたのち、使用することをおすすめする。
3. 使用期限切れの香水を使うリスクとは?使えるかどうかの見分け方も解説
使用期限が切れたからといって直ちに腐るものではないにせよ、劣化は進んでいるため少しでも異変を感じたときは使わないほうがよい。その理由と、使用期限が切れているかどうかを自分で判断する方法について解説しよう。
使用期限切れの香水を使わないほうがよい理由
使用期限を超えた香水は成分が変質しているおそれがある。そのまま使用すればかゆみ、赤み、かぶれなどの肌トラブルを招くかもしれない。また使用した瞬間は「いい香り」が漂っても、時間の経過とともにイヤなにおいへと変化することも考えられる(酸化などにより)。
また白地の布などに付着したものは、布そのものが変色するおそれもある。こうした理由からも、大幅に使用期限を過ぎた香水は使わないほうがよいだろう。
だが、そもそも「いつ製造された香水なのか」を調べるのは難しい場合が多い。販売者がそうした情報を掲載するケースは稀だからだ。では、自分自身でその香水の使用期限が切れているかどうか調べる方法はないのだろうか?
香水の使用期限が切れているかどうかを自分で調べる方法
主にこのような方法で、香水の使用期限を調べることができる。たとえば「酸っぱいにおい」「どう考えても古いオイルのようなにおい」などがした場合は劣化していると考えよう。また色味も濁ってきたり飴色のように変色したりしている香水も、劣化している場合が多い。
それでも判断できないときはパッチテストという手がある。小さな布や絆創膏などに香水を吹きかけ、そのまま皮膚に貼って1時間ほど待つ。皮膚に反応が見られなければ再度貼り、2日後にはがしてチェックする、といった方法がある。途中かゆみなどが生じた場合は直ちにはがして中止しよう。
4. 使用期限を縮めないための香水の正しい保管方法
香水、とりわけ開封済みのものは保管方法次第で劣化が急速に進んでしまう。場合によっては1年も経たずに使用期限が切れてしまうこともある。少しでも長くよいコンディションの香水を楽しむため、適切な保管方法についても知っておこう。
「高温になる場所」や「極端な温度変化」を避けて保管する
香水にはアルコールが含まれるため、酒と同様に涼しい場所で保管しよう。ワインセラーや冷蔵庫は香水の保管に適しているが、食品に香りが移ることも考えられるため控えたほうがよいだろう。部屋の中でも涼しくて、温度変化が少ない場所で保管するのがおすすめだ。
「光」を避けて保管する
紫外線を浴びると香水中の油分が酸化したりアルコールが変質したりする。これも劣化の原因だ。やはり酒と同じように暗いところでの保管が望ましい。直射日光はもちろん、蛍光灯などの光もできるだけ当てない工夫をしよう。購入時の箱に入れて保管するのもおすすめだ。
キャップをしっかり閉めて蒸発させないことも大切
香水に入っているアルコールは蒸発しやすい。使用後は必ずキャップを閉めて保管することも忘れないようにしよう。
5. 使用期限が切れた香水の活用方法5選
適切に保管していても、いつかは必ず使用期限を迎える。残念ながら期限が過ぎてしまった香水は、肌への使用は控えたほうがよい。ただしまだ香りを楽しめる状態であれば、ちがった形で活用してはいかがだろうか?
ルームフレグランスとして活用する
ノズル部分を取り外した香水瓶に、ルームフレグランス用のスティックや竹串などを挿せば、部屋用の香水として利用できる。香りの強さはスティックの本数で調節しよう(多くするほど強くなる)。
芳香剤として活用する
ジェル状の保冷剤の中身を皿などに出し、香水を数滴足せば芳香剤が完成する。ジェルは少しずつ乾燥するが水を足すことで復活可能だ。効果は10日ほど続くだろう。あるいはハンカチやコットンなどに香水を含ませて芳香剤代わりにする方法もある。
サシェ(香り袋)として活用する
サシェを作ってタンスに入れておけば衣類からもほのかにいい香りが漂うようになる。作り方は簡単で、香水を含ませたコットンを巾着袋や紙製の封筒に入れるだけだ。バッグの中に忍ばせておくのもおすすめである。
拭き掃除に活用する
香水に含まれるアルコールを掃除に使うという裏ワザもある。スプレーボトルに水を入れて香水を数滴混ぜればOKだ。汚れに吹きつけてタオルなどで拭き取れば、ほんのり香りも感じられる。
香水瓶でインテリアを楽しむ
オシャレなデザインの香水瓶をインテリアにしてもよいだろう。小さな花を挿して花瓶にしたり、中身が見える香水瓶にビーズや貝殻、ドライフラワーなどを入れたりするのもおすすめだ。
6. 使用期限が切れた香水の正しい処分方法
用途がなくなった使用期限切れの香水は、もはや処分するしかないだろう。上述のようにアルコールや油分が含まれているため、排水口やトイレなどに流すのはNGである。加えて香水瓶はさまざまな素材が使われているため、きちんと分別することも忘れないようにしよう。
分解し、ガラス瓶や金属、プラスチックなどに分別して、地域のルールに合わせて捨てよう。部屋に香りが残らないように、作業は換気扇近くや屋外で行うのがおすすめだ。
香水瓶の分解方法と処分方法
香水の中身の処分方法
結論
香水のパッケージに書かれていなくても、実際には劣化するため使用期限は「ある」と思っておこう。少しでもよい状態の香水を長く楽しめるよう、保管方法を見直すことも大切だ。残念ながら使用期限が過ぎた香水は、別の利用方法を探すか適切に処分しよう。
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