1. イカの種類

日本近海で130種類以上が生息するとされるイカ。食卓にも多くのイカが並ぶが、中でも代表的な5種類はこれだ。
スルメイカ
一般的で、スーパーや魚屋の店頭で見かける機会も多いイカ。刺身や煮つけ、炒め物など用途も幅広い。
アカイカ
漁獲量はスルメイカについで多いものの、鮮魚で出回ることは少ないイカ。主にサキイカなどの加工品として出回る。
ミズイカ(アオリイカ)
大型になり肉厚で甘み・旨みのある高級イカ。刺身に向くが、一夜干しの干物も絶品。
ホタルイカ
夜になると発光する小型のイカ。ワタに旨みがあり、ゆでても柔らかい。沖漬けや酢味噌和えが定番。
ケンサキイカ
煮ても焼いても揚げても、火を通しても柔らかく味わいの濃いイカ。イカそうめんなどにも向いている。
2. イカの栄養と効能

タンパク質
イカは高タンパクで低脂質。タンパク質は骨や筋肉になるうえ、身長の伸びに必要な成長ホルモンの分泌を促す。タンパクだけでなく脂質も多い肉類では、食べすぎが肥満につながる可能性があるが、低脂質のイカであれば肥満の心配なくタンパク質を取ることが可能だ。
タウリン
イカの代表的な栄養素であるタウリン。ほんのりとした甘みを感じさせるイカの旨みの元でもある。また、栄養ドリンクにも含まれる成分で、ホメオスタシス作用をもっていることから、体内の機能の働きを制御したり、機能が低下した時には改善させると言われている。なお、干したスルメイカの表面に吹く粉はタウリンが結晶化したものだ。
亜鉛
細胞の再生やストレスの軽減、免疫力の向上に効果があるといわれる亜鉛。体内に貯蔵できない栄養素であるために、必要量を食べ物を通じて摂取し続ける必要があるのだ。イカには亜鉛が豊富に含まれている。マリネなどでビタミンCと一緒に食べることで効率的に吸収される。
3. イカの保存方法

イカは傷みやすい食材であり、保存には注意が必要。保存のポイントを紹介する。
冷蔵保存
冷蔵保存においては、傷みやすいワタを早めに取り除くことが大事である。トレーやビニール袋から出し、ワタや脚、胴といった部位別に切り分け、水気をふき取った上でラップに包み、冷蔵保存する。
冷凍保存
水分の少ないイカは冷凍保存に向く食材だ。冷蔵保存と同様に、部位別に分けて下処理をし、水気をふき取った上でラップに包んで冷凍する。イカに潜む寄生虫は、冷凍することで死滅すると言われているが、それはマイナス20℃で24時間冷凍した場合の話なので、家庭用の冷凍庫では意味がない。食べる際は加熱するなどしたほうが良い。
結論
イカは高タンパク低脂質の上、タウリンや亜鉛といった重要な栄養素が豊富に含まれている食材だ。種類も多く様々な調理方法で食べることもできる。冷凍保存にも向くので、積極的に食事に取り入れてはいかがだろうか。