目次
1. カリフラワーの基本的な栄養価

「日本食品標準成分表」には、生のカリフラワーとゆでたカリフラワーの栄養価の2種類が収録されている。ここではまず、基本となる「生カリフラワー」の栄養価を確認しておこう。
カリフラワー100g(生)あたりの栄養価
・エネルギー:28kcal
・たんぱく質:3.0g
・脂質:0.1g
・炭水化物:5.2g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.05g
・一価不飽和脂肪酸:0.01g
・多価不飽和脂肪酸:0.01g
・ビタミン
・βカロテン:18μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0.2mg
・ビタミンK:17μg
・ビタミンB1:0.06mg
・ビタミンB2:0.11mg
・ナイアシン:0.7mg
・ビタミンB6:0.23mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:94μg
・パントテン酸:1.30mg
・ビオチン:8.5μg
・ビタミンC:81mg
・ミネラル
・ナトリウム:8mg
・カリウム:410mg
・カルシウム:24mg
・マグネシウム:18mg
・リン:68mg
・鉄:0.6mg
・亜鉛:0.6mg
・銅:0.05mg
・マンガン:0.22mg
・ヨウ素:0μg
・セレン:0μg
・クロム:0μg
・モリブデン:4μg
・食物繊維:2.9g
(・水溶性食物繊維:0.4g)
(・不溶性食物繊維:2.5g)
・たんぱく質:3.0g
・脂質:0.1g
・炭水化物:5.2g
・脂肪酸
・飽和脂肪酸:0.05g
・一価不飽和脂肪酸:0.01g
・多価不飽和脂肪酸:0.01g
・ビタミン
・βカロテン:18μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0.2mg
・ビタミンK:17μg
・ビタミンB1:0.06mg
・ビタミンB2:0.11mg
・ナイアシン:0.7mg
・ビタミンB6:0.23mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:94μg
・パントテン酸:1.30mg
・ビオチン:8.5μg
・ビタミンC:81mg
・ミネラル
・ナトリウム:8mg
・カリウム:410mg
・カルシウム:24mg
・マグネシウム:18mg
・リン:68mg
・鉄:0.6mg
・亜鉛:0.6mg
・銅:0.05mg
・マンガン:0.22mg
・ヨウ素:0μg
・セレン:0μg
・クロム:0μg
・モリブデン:4μg
・食物繊維:2.9g
(・水溶性食物繊維:0.4g)
(・不溶性食物繊維:2.5g)
2. カリフラワーの特徴的な栄養素

カリフラワーは、100gあたり28kcalと低カロリーでありながら、ビタミンCやビタミンB群などのビタミン類、カリウムやリンなどのミネラル類、食物繊維などの栄養素を含んでいる。ここではそんなカリフラワーに含まれる栄養素の働きや作用などを確認しておこう。
栄養素1.ビタミンC
カリフラワーは、ビタミンCを100gあたり81mg含んでいる。ビタミンCは、皮膚や細胞などのコラーゲンを生成するのに必要な栄養素として知られている。また、ビタミンCは抗酸化ビタミンの一種であり、体内の活性酸素の働きを抑えたり、過酸化脂質の生成を防いだりする働きがある。成人男性(18~64歳)の1日あたりの推定平均必要量は85mg、推奨量は100mgとなっている(※2、※3)。
栄養素2.ビタミンB群
カリフラワーは、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、パントテン酸といったビタミンB群も多く含んでいる。ビタミンB群の働きはそれぞれ異なるが、例えば、ビタミンB1はブドウ糖をエネルギーに変換するのに役立ち、葉酸には赤血球の産生をサポートする働きなどがある(※2)。
栄養素3.カリウム
カリフラワーは、カリウムを100gあたり410mg含んでいる。カリウムにはナトリウムを排出し、細胞の浸透圧を調節する働きがある。カリウムはさまざまな食品に含まれているため、健康な人が普通の生活をしていれば不足しないといわれている(※2)。しかし、塩分摂取量が多い日本人にとっては重要な栄養素の一つであるため(※3)、カリフラワーなどから積極的に補うようにしよう。
栄養素4.食物繊維
カリフラワーは、食物繊維を100gあたり2.9g含んでいる。食物繊維は「第6の栄養素」といわれており、体内では消化・吸収はされないものの、腸内で膨らみ蠕動運動を活発にさせたり、糖の吸収を緩やかにして食後血糖値の上昇を抑えたりする働きがある。しかし、現代人には食物繊維不足の人が多いという。成人男性(18~64歳)は1日あたり21g以上摂るようにしよう(※2、※3)。
3. ブロッコリーや白米との栄養価比較

カリフラワーは見た目が似ていることから「ブロッコリー」と比較されることが多い。また、最近はカリフラワーを白米の代用(カリフラワーライス)として食べる人も増えているようだ。そこでブロッコリーや白米との栄養面の違いについても確認しておこう。
ブロッコリーとの栄養面の違い
カリフラワーは「淡色野菜」に分類されるが、ブロッコリーはβカロテンが豊富で「緑黄色野菜」に分類されている。その差は50倍で、ブロッコリーのほうが圧倒的にβカロテン量を多く含む。また、βカロテン以外の栄養素も基本的にブロッコリーのほうが多く、特にビタミンEは15倍、カルシウムは約2.1倍、ビタミンCは約1.7倍も多い。そのため、ブロッコリーのほうが栄養価は高いといえる。
白米との栄養面の違い
穀物である白米(精白米)は、糖質量が多く良質なエネルギー源である。そして水稲めしの100gあたりの数値は、カロリーが156kcal、糖質量が35.6gとなっている。一方、カリフラワー(ゆで)のカロリーは26kcal、糖質量は1.9gである。そのため、白米の代わりにカリフラワーを食べることでカロリーと糖質をオフできる。なお、基本的なビタミン類やミネラル類はカリフラワーのほうが多い。
【簡単!カリフラワーライスの作り方】
低カロリー・低糖質で白米の代わりとして注目を集めている「カリフラワーライス」。そんなカリフラワーライスは、小房に切り分けたカリフラワーをフードプロセッサーにかける。その後、耐熱容器に移して電子レンジ(600W)で4~5分ほど加熱すれば簡単に作れる。カレーライス・チャーハン・オムライス・牛丼など、一般的に高カロリーになりやすい料理のカロリーを抑えることができる。
4. カリフラワーの栄養面に関するよくある質問

ここまでカリフラワーの栄養価・栄養素について詳しく解説してきた。しかし、まだ「調理法によって栄養価は変化するのか」「色が違うカリフラワーの栄養価はどうなっているのか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後にカリフラワーの栄養面に関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.茹でるとカリフラワーの栄養価は減る?
日本食品標準成分表には、生カリフラワーだけでなく「ゆでカリフラワー」の栄養価も収録されている。ゆでてもカロリーや三大栄養素には大きな差は見られないが、ビタミンB群やビタミンC、カリウムといった水溶性の栄養素は流出している。特にビタミンCは81mgから53mgに、カリウムは410mgから220mgに減少している。カリフラワーを茹でる際は、スープにするなどの工夫が必要になる。
Q2.カリフラワーの種類によって栄養価は違う?
カリフラワーといえば一般的に白色(白色種)を想像することが多いが、実はオレンジ・グリーン・紫といったカラフルな種類もある。また、アメリカ農務省(USDA)のデータベースによると(※4)、白色種よりもカラフルな品種のほうがビタミン類やミネラル類などは多い。カラフルなカリフラワーは見た目がよいだけでなく、栄養面でも優れていると覚えておこう。
Q3.カリフラワーは1日にどれくらい食べればいい?
カリフラワーの1日あたりの明確な上限量は設けられていない。しかし、厚生労働省が定めた「健康日本21」によれば(※5)、カリフラワーなどの淡色野菜は1日に230g以上食べるのが望ましいといしている。そのため、玉ねぎ・大根・キャベツなどと合わせて230g以上を目安に食べよう。なお、腎臓疾患などでカリウム制限が必要な場合には、カリフラワーの摂取量に注意しよう(※6)。
結論
カリフラワーはビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維を多く含んでいる。そのため、副菜としてカリフラワーを使った料理を一品用意すれば、栄養バランスを整えるのに役立つだろう。また、穀物である白米に比べると低カロリー・低糖質なのも魅力だ。ダイエットや糖質制限などをしている場合には、白米をカリフラワーに置き換えてみるのもいいかもしれない。
【参考文献】
※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
※2:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年)」
※3:e-ヘルスネット(厚生労働省)「トップページ」
※4:U.S. DEPARTMENT OF AGRICULTURE「FoodData Central」
※5:厚生労働省「健康日本21」
※6:腎臓ネット「C.食事中カリウム制限の実践と問題点」
この記事もCheck!