【管理栄養士監修】空芯菜に含まれる主な栄養素について解説！

空芯菜（くうしんさい）とは、和名で「ようさい」と呼ばれる、ヒルガオ科サツマイモ属に分類される植物・野菜のこと。茎部分が空洞になっているため、台湾などでは「空芯菜」と呼ばれている。それが日本でも普及し、一般的に空芯菜と呼ぶことが多くなっている。シャキシャキとした歯ごたえのよい食感が特徴的で、特に「青菜炒め」などの炒め物に使われることが多くなっている。

「日本食品標準成分表」には、空芯菜は「ようさい」の名称で栄養価が収録されている。ここでは「ようさい（生）」の100gあたりの栄養価を確認する。

・エネルギー：17kcal
・たんぱく質：2.2g
・脂質：0.1g
・炭水化物：3.1g
・ビタミン
　・ビタミンA（βカロテン）：4300μg
　・ビタミンD：0μg
　・ビタミンE：2.2mg
　・ビタミンK：250μg
　・ビタミンB1：0.1mg
　・ビタミンB2：0.2mg
　・ナイアシン：1mg
　・ビタミンB6：0.11mg
　・ビタミンB12：0μg
　・葉酸：120μg
　・パントテン酸：0.4mg
　・ビオチン：-
　・ビタミンC：19mg
・ミネラル
　・ナトリウム：26mg
　・カリウム：380mg
　・カルシウム：74mg
　・マグネシウム：28mg
　・リン：44mg
　・鉄：1.5mg
　・亜鉛：0.5mg
　・銅：0.2mg
　・マンガン：1.07mg
　・ヨウ素：-
　・セレン：-
　・クロム：-
　・モリブデン：-
・食物繊維：3.1g

空芯菜は緑黄色野菜の一種であり、βカロテンを豊富に含んでいる。また、その他のビタミン類やミネラル類、食物繊維も多い。ここでは、そんな空芯菜の栄養面の特徴を確認しておこう。

空芯菜はビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、葉酸などを多く含んでいる。また、ビタミンB1、ビタミンB2などのビタミンB群やビタミンCも含んでおり、幅広いビタミン類を摂ることができる。特にビタミンA、ビタミンE、ビタミンKなどは油と一緒に摂ると効率よく吸収できるため、空芯菜を使った「青菜炒め」はおすすめの料理のひとつと言えるだろう。

空芯菜はカリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、銅、マンガンなどのミネラル類も含んでいる。ミネラル類はお互いの吸収や働きに影響し合うため、バランス良く摂ることが望ましいとされている。また、体内では合成できないため、食べ物から補う必要がある。（※2）

空芯菜は、食物繊維を100gあたり3.1g含んでいる。食物繊維は「第6の栄養素」といわれることもあり、健康状態を維持するのに欠かせない栄養素となっている。現代人は食物繊維が不足気味と言われているため、空芯菜などを食べてしっかりと食物繊維を補う必要があるだろう。（※3）

空芯菜を使った料理はいくつかあるが、最も有名な料理は「青菜炒め」だろう。カットした空芯菜をサッと炒めるだけで美味しい青菜炒めが出来上がる。以下の手順を参考に青菜炒めを作ってみよう。

1.空芯菜は5cm幅に切り、ニンニクはスライスする
2.ゴマ油を引いたフライパンで、ニンニクを炒める
3.ニンニクの香りが立ったら、空芯菜をサッと炒める
4.中華だしを加えてから、塩コショウで味を調えて完成

空芯菜はビタミン類、ミネラル類、食物繊維などを多く含んでおり、食卓の栄養バランスを整えるのに役立つ。空芯菜の旬の時期は夏頃となっているため、もしスーパーや八百屋などで空芯菜を見つけたら購入してみると良いだろう。また、「青菜炒め」などにして美味しく食べてみよう。

（参考文献）