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加賀れんこんとは?石川県の伝統野菜の特徴や美味しい食べ方を紹介!

加賀れんこんとは?石川県の伝統野菜の特徴や美味しい食べ方を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年4月16日

石川県の伝統野菜である加賀野菜の一種として知られている「加賀れんこん」。積雪地帯である石川県で作られているため、でんぷん質が多くてもちっとした食感が楽しめるれんこんだ。そんな加賀れんこんははす蒸しやすり流し汁などの伝統料理にすると、一段と美味しく食べることができる。今回はそんな加賀れんこんの基本・特徴・美味しい食べ方などについて詳しく解説する。

  

1. 加賀れんこんとは?

加賀れんこんとは、主に金沢市・河北潟干拓地で作られているれんこんのことであり、加賀太きゅうりや金沢一本太ねぎとともに「加賀野菜」の一種に数えられている。加賀れんこんはあくまで金沢市で作られたれんこんを指し、品種は中国種の一種である「志那白花」である。志那白花は、収穫量が多く耐病性も高いことが特徴。また、れんこんは小ぶりだが肉厚でもちっとした食感が楽しめる。

加賀れんこんの歴史

加賀れんこんの歴史は古く、江戸時代には藩主・前田綱紀のもとで作られていたといわれている。当時は城内で「ハスノ根」として作られていたが、それから金沢市内でも「大樋蓮根」として作られるようになる。さらに時代が進み1890年前後になると「小坂蓮根」と呼ばれる食用れんこんが誕生。その後、さまざまな品種改良が重ねられ、1970年前後に今の「志那白花」が主流となったそうだ。

加賀れんこんの旬

加賀れんこんの旬は9月~翌年3月であり、早ければ8月頃から流通し始める。加賀れんこんは4~5月頃に種まきされるが、この頃はまだ気温が低いため成長は遅め。そして7月頃になり気温が高くなると、成長スピードが一気に速くなるという。また、収穫時期は8月~翌年5月と長く、市況に応じて収穫量を変えているそうだ。このことから市場には常に新鮮な加賀れんこんが流通している。

2. 加賀れんこんの特徴とは?

石川県の伝統野菜である加賀れんこんは、さまざまな品種改良がされて誕生した。また、積雪地帯である石川県で栽培されているため、ほかの地域とは異なる特徴もある。そこで一般的なれんこんと比較しながら、加賀れんこんの特徴について確認しよう。

特徴1.小ぶりで太くて肉厚な見た目

加賀れんこんは中国種をベースにしているため、在来種に比べると節間が短くて太い見た目をしている。また、れんこんの穴が小さいため、持つとずっしりとした重量感を感じることができる。一般的に3~5節ほど連なってできるが、特に先の2節が美味しいといわれている。

特徴2.でんぷん質が多くてもちっとした食感

加賀れんこんのような中国種はでんぷん質が多いのが特徴だ。そのため、もちもちとした食感が特徴となっている。特に加賀れんこんはほかの生産地と異なり、積雪地帯であるため冬の間にいっそうでんぷん質が多くなる。ほかの中国種よりももちっとした食感がするのが加賀れんこんの特徴である。

特徴3.えぐみが少なくて食べやすい

れんこんは通常あく抜きをすることが多いが、8~9月ものの加賀れんこんはえぐみが少ないため生でも食べられる。特に一番やわらかい先の1節は食べやすく、そのままスライスして刺身にして食べることも可能だ。もちもちとした食感だけでなく、ほのかなれんこんの香りも楽しむことができる。

3. 加賀れんこんの下処理のやり方

れんこんは切ったそばから茶色く変色してしまう。これはれんこんに含まれるタンニンというポリフェノールが酸化することが関係している。そこでれんこんは以下のような方法で下処理を行おう。
  • 水1Lに対して酢大さじ1~2の酢水を作っておく
  • れんこんの皮を剥き、適当な大きさにカットする
    ※半月切りや薄い輪切りなど料理に合わせる
  • カットしたれんこんを酢水の中に入れておく
  • 10~15分程度つけたられんこんを軽く水洗いする

4. 加賀れんこんの美味しい使い道3選

もちもちとした食感が特徴の加賀れんこんは、石川県の郷土料理にもたくさん使われている。そこで石川県の郷土料理を紹介するとともに、いくつか加賀れんこんの美味しい食べ方を紹介しておこう。

その1.はす蒸し

はす蒸しとは、すりおろしたれんこんを固めてから蒸した料理のことだ。石川県では非常に有名な郷土料理であり、加賀れんこんの特徴を最大限に生かした一品である。すりおろしたれんこんに卵白・塩・みりんを加えてから、器の中に入れて15分程度蒸す。それからとろみを付けたあんをトッピングすれば完成だ。もちもちとした食感が美味しいので、ぜひ試してみたい一品といえるだろう。

その2.すり流し汁

すり流し汁は、魚介類や豆類などをすり潰してから、だし汁でのばした汁物である。石川県ではこのすり流し汁に、加賀れんこんを使うことが多い。鍋にだし汁を入れてから沸騰させ、そこにすりおろした加賀れんこんを入れて煮る。仕上げに味噌で味を調えれば完成だ。加賀れんこんのトロトロとした食感など、その魅力を存分に楽しむことができる一品である。

その3.揚げ物(天ぷら・チップス)

加賀れんこんは、天ぷらやチップスなどにしても美味しい。サクサクとした衣ともっちりとした加賀れんこんの相性は抜群で、その食感を存分に楽しめる。天ぷらにするときには少し厚めの輪切りにするのがおすすめで、チップスにするなら薄めに輪切りにするとよい。れんこんの厚みに変化をつけることで、より加賀れんこんを美味しく食べることができる。

5. 加賀れんこんの上手な保存方法

れんこんは比較的日持ちする野菜ではあるが、きちんと正しい方法で保存するのが大切だ。冷蔵保存するなら、節で切ってからそれぞれ新聞紙で包んで冷蔵庫の野菜室で保管しよう。また、すりおろした加賀れんこんは、冷凍保存することも可能だ。冷凍保存する際には冷凍用保存袋に入れてからしっかりと空気を抜き、それを冷凍庫に入れて保管しよう。

結論

加賀野菜の一種である加賀れんこんは、雪国で作られているためほかとは異なる食感であることが特徴だ。そんなもちもちとした食感が楽しめる加賀れんこんは、すりおろしてはす蒸しやすり流し汁などにするのがおすすめだ。ネット通販などでも購入できるので、もし気になるなら探してみよう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2017年12月27日

  • 更新日:

    2021年4月16日

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