1. ポン酢とはどんな調味料?

厳密な意味でのポン酢とは、レモンやユズ、スダチ、カボスなどの柑橘類の果汁と酢を混ぜた調味料のことである。しかし、一般的にはこのポン酢に醤油を加えた「ポン酢醤油」も「ポン酢」と呼ばれることが多い。また、ポン酢醤油には液体タイプだけでなく、ジュレタイプなどもある。和え物や炒め物、鍋料理のほかにも、刺身や餃子のタレ、サラダのドレッシングなどにも使われている。
2. ポン酢の代用アイデア4選

市販のポン酢を切らしていても、家に常備していることが多い調味料で代用できるケースは多い。そこでここでは、ポン酢の代用アイデアを5種類紹介する。それぞれの食材の組み合わせの特徴や代用するときのポイントなども確認しておこう。
代用1.醤油+酢
最も簡単な組み合わせが、醤油と酢を混ぜただけのものである。いずれも市販のポン酢に使われている材料であり、ポン酢の基本的な味わいを再現することが可能だ。なお、酢の種類には穀物酢(米酢など)や果実酢(りんご酢など)があるが、どちらを選んでも問題ない。
【醤油と酢で代用するときのポイント】
- 醤油5:酢2の割合で混ぜるとよい
- 砂糖やみりんを加えるとマイルドになる
代用2.醤油+柑橘類の果汁
醤油と柑橘類の果汁を組み合わせるのもおすすめだ。この2つも市販のポン酢に使われており、ポン酢のフルーティな味わいを再現できる。柑橘類の果汁は市販のレモン汁(ポッカレモン100など)が便利だが、生のレモンやカボス、ユズ、ダイダイなどを絞ってもいい。
【醤油と柑橘類の果汁で代用するときのポイント】
- 醤油5:レモン果汁2の割合で混ぜるとよい
- 生フルーツを使うときは酸味に合わせる
代用3.醤油+柑橘類ジュース
酢やレモン果汁などがない場合には、醤油と柑橘類ジュースを組み合わせてみるとよい。特に100%果汁のジュースであれば、生の柑橘類を使ったときような美味しいポン酢の代用品を作れる。生の柑橘類ほどの新鮮な香りは楽しめないが、「手軽に作れる」という点ではメリットといえる。
【醤油と柑橘類ジュースで代用するときのポイント】
- 醤油5:ジュース 2の割合で混ぜるとよい
- できるだけ果汁100%のジュースを使うとよい
代用4.めんつゆ+酢
醤油の代わりに、めんつゆと酢を合わせるのもおすすめだ。めんつゆには、かつお節などの香りやうま味や、砂糖などの甘みがプラスされているため、酢と合わせることでポン酢に近い味わいを再現できる。なお、市販のめんつゆには希釈率が異なるため、水で薄めてから使うようにするとよい。
【めんつゆと酢で代用するときのポイント】
- めんつゆ2:酢1の割合で混ぜるとよい
- めんつゆの濃縮度に合わせるのがコツ
- お好みでレモン果汁などを加えるとよい
3. 自家製ポン酢の基本的な作り方

ポン酢は家に常備していることが多い調味料で代用することも可能だが、中には本格的なポン酢を作りたい人もいるだろう。そこで、ここでは自家製ポン酢の作り方を紹介する。なお、本格的なポン酢は、少なくとも1週間程度の期間を要するためすぐに使う場合には向いていない。
自家製ポン酢の材料(500ml分)
- 醤油:250ml
- 酢:150ml
- みりん:100ml
- 昆布:5cm×5cm
- かつお節:8g
- ユズ:1/2個
自家製ポン酢の作り方・手順
- 鍋に醤油・酒・みりんを入れて火にかける
- 沸騰する前に火を止めて「かえし」を作っておく
- 半分にカットしたユズをしぼり器で絞っておく
- 煮沸消毒した保存容器に昆布とかつお節を加える
- (4)に果汁、酢、かえしを入れたら冷蔵庫で寝かせる
- 1週間程度冷蔵庫で寝かせたら自家製ポン酢の完成
【自家製ポン酢を美味しく作るポイント】
- 果汁はユズ以外のお好みのものでも問題ない
- 必要に応じて果汁を濾しておくと使いやすい
- 1週間~1か月程度寝かせるとより美味しくなる
4. ポン酢の代用品に関するよくある質問

ここまでポン酢の代用アイデアや本格的なポン酢の作り方などを解説してきた。しかし、まだポン酢の代用品で気になることや知りたいことがあるだろう。そこで最後に、ポン酢の代用品に関するよくある質問・疑問などに回答する。
Q1.即席ポン酢をより美味しくするコツは?
今回は「醤油+酢」「醤油+レモン果汁」のように、少ない食材でできる代用アイデアを中心に紹介した。しかし、家にみりんや和風だしの素などがあるなら、これらを加えてみるのもおすすめだ。市販のポン酢にも甘みやうま味が使われているため、みりんによる甘みとコク、和風だしによるうま味をプラスすることで、本格的な味わいに近づけることが可能だ。
Q2.自家製ポン酢はどれくらい保存できる?
自家製ポン酢は、適切に調理し保存すれば、「1年程度は美味しく使用できる」といわれている。そのためには作るときに手指や調理器具を消毒したり、保存容器を煮沸消毒したりする必要がある。なお、万が一ポン酢から異臭がしたり、カビがはえたりしたら、無理して食べずに捨てるようにしよう。
Q3.ポン酢はどんな料理に使うのがおすすめ?
ポン酢は鍋料理、和え物、炒め物、刺身など、さまざまな和食料理に使うことができる。また、和風パスタや和風ドレッシングのような洋食にも使うことが可能だ。このほかにも餃子のタレや冷やし中華のタレなど、和食・洋食・中華料理を問わずさまざまな料理に使うことが可能となっている。
結論
フルーティな味わいと爽やかな酸味が特徴のポン酢。そんなポン酢が家にないときは「醤油+酢」をはじめ、「醤油+レモン果汁」「醤油+果汁100%ジュース」など、さまざまな調味料を組み合わせることで代用できる。混ぜ合わせるだけで簡単にできるので、もし家にポン酢がないときは今回紹介した組み合わせが試せないか冷蔵庫の中を確認してみよう。
【参考文献】
- ※1:ミツカングループ「主な商品の開封後使用目安」
https://faq.mizkan.co.jp/faq/show/2999
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