1. 魚肉ソーセージの材料

魚肉ソーセージとは?
1950年代に登場し、現在は日本人の食生活の一部となった魚肉ソーセージ。当時はマグロやクジラなどを原材料とするものが多かった。近年では主にスケソウダラなどの白身魚のすり身を原材料とするものが多くなっている。基本的な魚肉ソーセージは、すり身にした白身魚に調味料や香料で味付けし、デンプンなどの結着材や保存料などを加えて煉り合せたものだ。現在ではさまざまな企業が魚肉ソーセージを販売しており、その種類も多種多用になってきている。
■魚肉ソーセージに使用されている魚
現在、魚肉ソーセージにはさまざまな魚が使用されている。代表的なものが、その弾力から、すり身の原料とされることの多いスケソウダラ。その他にもシロガネダラやミナミダラなどのタラの仲間が使用されている。日本近海で獲れる魚では、アジやホッケ、タチウオ、サケなども利用されている。ほかにも、まだまだ魚肉ソーセージに使われている魚は多く、このようなたくさんの魚のすり身をそのまま使ったり、混ぜ合わせて作られているため、さまざまな魚の栄養素を摂ることができるのだ。
2. 健康食品としての魚肉ソーセージ

■魚肉ソーセージの栄養素
魚肉ソーセージと一言で言っても、最近は多種多用な製品が販売されており、その中には栄養を重視したものも多い。魚肉ソーセージはその名前の通り、魚を原料としているため、特にカルシウムやEPA、DHAなどの魚由来の栄養素が多く含まれているのも特徴だ。また、健康な筋肉や臓器を形成するために必要不可欠なたんぱく質も多く含まれているため、魚肉ソーセージはまさに効率的に栄養素を補給できる食材のひとつだと言えるだろう。
■カルシウムが豊富
現在の日本人の食生活の中で不足しがちと言われている栄養素のひとつがカルシウムだ。ご存じのとおり、カルシウムは一般的には骨や歯などを形成する上で必要な材料。それ以外にも神経を安定させたり、筋肉や心筋の機能に必要な栄養素とされている。さらにカルシウムは抗アレルギー作用も持っている。特に子供の成長期には欠かせない栄養素のため、ぜひ魚肉ソーセージを日々の食生活に取り入れたいものだ。
■EPAとDHAが豊富
魚介類に含まれる栄養素のであるEPAとDHA。最近では魚を原材料としている魚肉ソーセージの中でも、積極的にEPAやDHAを取り入れている魚肉ソーセージが多くなってきている。EPAやDHAは主に青魚に多く含まれている栄養素で、EPAは血液をサラサラにして健康な状態に保つ作用、DHAは主に脳細胞の活性化などに役に立つことで知られている。
3. 魚肉ソーセージのGI値

■GI値とは
GI値という言葉を聞いたことがあるだろうか。GI値とは「Glycemic Index」の略で、食後の血糖値上昇を示す指標となっている値だ。最近ではダイエットのひとつとして糖質制限ダイエットというものが人気になっている。糖質制限をおこなうことで、血糖値の急上昇を防ぎ、インスリンの分泌を抑える。インスリンは余ったエネルギーを脂肪としてため込んでしまうため、糖質を制限してインスリンの分泌を減らし、脂肪を蓄えることを防ぐというのが糖質制限ダイエットの目的だと言える。こういったことからも、近年では血糖値の上昇を示すGI値が注目されており、血糖値の上昇をさせにくい低GI食品が求められている傾向にあると言えるだろう。
■魚肉ソーセージのGI値
基本的に糖質量の少ないものが低GI食品にあたるため、魚肉ソーセージの主原料となっている魚自体はGI値は低いと言える。ただし、魚肉ソーセージには、魚肉以外にもでん粉や砂糖など、GI値の高い材料を使っているため、その量によっては数値がは大きく跳ね上がると言える。製造元によってGI値は変わるため、一概には言えないが、製品の栄養成分表示の炭水化物の含有量を見るといいだろう。ただし、魚肉ソーセージはでん粉や砂糖を多く使用しているぶん、基本的には豚肉などを使ったソーセージよりも糖質量は多くなるため、糖質制限中の人は食べすぎには注意が必要な食品だと言える。
結論
魚を原材料とする魚肉ソーセージは、カルシウムやEPA、DHAなどの魚由来の栄養素を手軽に効率的に取ることができる食品のひとつだ。ただし、魚肉ソーセージに使われている材料からGI値はやや高めの食品になるため、糖質制限中の人や糖質ダイエット中の人には注意が必要だ。
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