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レンズ豆とは?スーパーフードの栄養やおすすめレシピなど徹底解説!

レンズ豆とは?スーパーフードの栄養やおすすめレシピなど徹底解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

2020年11月 6日

日本ではあまり使われていないレンズ豆だが、海外では紀元前から使われている歴史ある食材だ。水に浸して戻す手間がかからないため、時短メニューとの相性も非常によい。そんなレンズ豆の基礎知識や魅力、栄養やゆで方、保存方法やおすすめレシピなどを紹介していく。

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1. レンズ豆とは?

レンズ豆(ひら豆)はマメ科ヒラマメ属の一年草のことで、その種子は「食用のレンズ豆」として知られている。

枝豆のような甘みが特徴

地域によって大きさや色は異なるが、一般的には直径4 〜8mmで厚さ2~3mmの平たい丸形をしている。「皮ありの褐色・緑褐色」と「皮なしの黄色・赤橙色」があり、日本では皮ありの褐色が多く販売されている。枝豆のような甘みがある、豆特有の味が特徴だ(※1)。

レンズ豆の歴史

レンズ豆は「人類が最初に栽培した植物の一つ」といわれている。紀元前5500年頃のトルコの遺跡からも見つかっており、メソポタミア地域(今のイラクの一部)を中心とする西アジア地域が原産とされている。紀元前2000年頃にはエジプトに伝わり、徐々にギリシャやローマ、インドなどへと広まっていった(※1)。現在でも世界中のさまざまな国で食べられている。

レンズ豆の現在

日本で生産されていないこともあり、あまりメジャーな食品ではないが、イタリア料理、フランス料理、インド料理などではよく見かける。2018年の世界での生産量は650tほどで、二大生産国であるカナダとインドで370tほどを生産している。次いでアメリカ、トルコ、オーストラリアの順に多い(※2)。日本では主に、アメリカ産やカナダ産のレンズ豆を輸入している。

2. レンズ豆の魅力

いちばんは簡単に調理できることだが、ほかにもさまざまな魅力があるのでぜひ知っておいてほしい。

魅力1.豆を戻す手間が必要がない

一般的な乾燥豆は硬く熱が伝わりにくいため、下ごしらえとして一晩水に浸して戻すのが基本だ。だがレンズ豆はその手間がかからない。ほかの豆類と異なり平たい形状をしており、火の通りがよいので、水で戻さなくてもそのまま料理に使うことができる。

魅力2.下ゆでも軽くで済む

水で戻した豆は乾燥時に比べて体積が増えるが、まだ内側は硬いままであることが多い。また水で戻しただけでは豆のアクは抜けない。そのためきちんと下ゆでをする必要がある。一方、レンズ豆の場合は火が通りやすく10分程度でゆで上がるため、下ゆではごく軽くで済む。

魅力3.豆特有の味と甘みがある

風味や食感がよいこともレンズ豆の魅力だ。豆特有の「緑の香り」が料理の味を引き立て、噛むと枝豆のようなほのかな甘みが口の中に広がる。ホクホクとした柔らかな食感も楽しめる。カレーやスープ、サラダなどさまざまな料理に合うのも、優れたポイントだ。

魅力4.五大健康食品の一つで栄養価が高い

アメリカの健康専門誌「ヘルス」では、インドのレンズ豆を世界の「五大健康食品」の1つとしている(※3)。鉄分や食物繊維、葉酸などが多いことに加え、乾燥豆で長期保存できるにも関わらず戻しが必要ないことなどが理由のようだ。ちなみに残り4つは日本の大豆、韓国のキムチ、スペインのオリーブオイル、ギリシャのヨーグルトである。

3. レンズ豆の栄養と効能

「栄養価が非常に高い」といわれているが、実際どれほどの栄養価なのかを見ていこう。栄養価の高さを知るために、ほかの豆類と比べながら特徴を解説していく。

レンズ豆の成分一覧

  • エネルギー:352kcal
  • たんぱく質:23.2g
  • 脂質:1.5g
  • 炭水化物:60.7g
  • ビタミン
     ・ビタミンB1:0.52mg
     ・ビタミンB2:0.17mg
     ・ビタミンB6:0.55mg
     ・葉酸:77μg
  • ミネラル
     ・ナトリウム:0mg
     ・カリウム:1,000mg
     ・カルシウム:57mg
     ・マグネシウム:100mg
     ・リン:430mg
     ・鉄:9.0mg
     ・亜鉛:4.8mg
     ・銅:0.95mg
     ・マンガン:1.57mg
  • 食物繊維:16.7g
     ・水溶性食物繊維:1.0g
     ・不溶性食物繊維:15.7g
文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によると、レンズ豆(全豆・乾燥)の栄養価は以上の通りだ。ただし、ゆでたレンズ豆は水分量が増えるため栄養価は半分近く落ちる(※4、※5)。

ほかの豆より鉄分が約1.5倍多い

レンズ豆には100gあたり9.0mgの鉄分が含まれている。黄大豆は 6.8mg、インゲン豆は6.0g、小豆は5.4mgであることからも、レンズ豆の鉄分量が多いことがわかる(※5)。鉄分は、体内で赤血球のヘモグロビンや各種酵素を構成する働きがある。成人男性は1日あたり7.5gの鉄分を摂取する必要がある(※6)。

脂質は豆類の中でもとくに少ない

レンズ豆の脂質量は100gあたり1.5gだ。これは黄大豆の19.7g、インゲン豆の2.2g、小豆の2.2gよりも少なく枝豆の1.5gと同じである(※5)。脂質は体内でエネルギーになったり、脂溶性ビタミンの吸収を助けたりする働きがある。しかし摂りすぎると肥満の原因になることも指摘されている。摂取目安量は「体重×20~30%」と体重によって異なる(※6)。

食物繊維や葉酸も多く含まれる

レンズ豆の食物繊維量は100gあたり16.7gだ。黄大豆やインゲン豆、小豆などは17.0g以上なので豆類の中では少なめである(※5)。ただし成人男性の1日あたりの食物繊維の摂取目安量は21.0gであるため、レンズ豆から多く摂ることは可能だ(※6)。またレンズ豆には葉酸などのビタミン群も多く含まれている。身体の調子を整えてくれる栄養素が多いといえるだろう。

炭水化物とたんぱく質のバランスがよい

成人男性の場合、1日のエネルギー量は炭水化物6割程度、たんぱく質2割程度がよいとされている(※6)。レンズ豆100gあたりの炭水化物は60.7g、たんぱく質は23.2gであることから、身体にとって非常にバランスのいい食材だといえるだろう(※5)。

4. レンズ豆の種類と選び方

市販品には「乾燥・水煮」「皮あり・皮なし」「原産国」などいくつか違いがある。それぞれの違いを説明するとともに、どのような商品を選べばよいのかを解説する。あわせて、最高品質のレンズ豆といわれる「ル・ピュイ産の緑レンズ豆」についても紹介しておこう。

乾燥と水煮の違い

乾燥タイプは長期保存が可能なことや、ゆで加減で好みの硬さに調整できることなどが特徴だ。一方、水煮タイプはフタを開けたらすぐ使えることや、煮汁まで使えることなどが特徴である。料理や使用する時期などを踏まえて、乾燥タイプと水煮タイプを選び分けよう。

皮あり・皮なしの違い

皮の有無は、煮崩れのしやすさに関係する。市販のレンズ豆には「皮あり茶レンズ豆(ブラウンレンティル)」と「皮なし赤レンズ豆(レッドレンティル)」があり、前者は煮崩れしにくく豆特有の食感を味わえる。一方後者は煮崩れしやすいため、マッシュにして食べるのがおすすめだ。形を残したいかそうでないかなどで、皮あり・皮なしを選ぶとよいだろう。

原産国の違い

日本でレンズ豆を食べるなら、アメリカやカナダ、インド産を購入することになる。原産地によって大きな違いはないが、比較的リーズナブルなのはインド産といわれている。また、フランス産のレンズ豆には品質保証の一種である「AOC(原産地管理呼称)」の認証を受けた商品もある。価格や品質の参考程度に原産国を確認するのもよいだろう。

アルカン「ル・ピュイ産 緑レンズ豆」とは?

主にフランス料理の食材を扱うアルカン社では、AOCの認証を受けた「ル・ピュイ産 緑レンズ豆AOP500g」を取り扱っている(※7)。オーベルニュ地方の豊かな自然で育ったル・ピュイ産の緑レンズ豆は、通常のものよりも濃い緑色が特徴で、繊細な香りとしっかりした味も魅力だ。豆特有の癖は多少あるものの、レンズ豆が好きな方からはとくに人気の商品である。

5. レンズ豆のゆで方

レンズ豆はカレーやスープ、煮込みやサラダ、肉の付け合わせなどさまざまな料理に使用できる。ただし乾燥タイプを使う場合はゆでる必要がある。おいしく食べるために、正しいゆで方を確認しておこう。皮あり・皮なしなどの違いはあるが、基本的なゆで方は同じである。

レンズ豆のゆで方

  • レンズ豆をサッと水洗いする
  • 鍋の中にたっぷりの水とレンズ豆を入れる
  • 中火で10~20分程度茹でる
    ※途中、あくを取るようにする
  • ザルにあげて粗熱を取れば完成
下味をつけたいときは、水の中にローリエやクローブなどのスパイスや、鶏ガラスープの素などを入れるとよい。

6. レンズ豆の保存方法

未開封のものや開封済みのもの、ゆでたものなどに分けて、レンズ豆の保存方法をお伝えしておく。

乾燥したレンズ豆の保存方法

乾燥したものであれば、密閉できるガラス容器などに入れ、高温多湿を避けて保管しよう。未開封の状態なら1~3年は保存できる。ただし生産年などによって期間は変わってくるので、パッケージに書かれた賞味期限は必ず守ろう。開封済みの場合は、同じように密閉容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しよう。

ゆでたレンズ豆の保存方法

多めに茹でて保存しておくなら、プラスチック製の保存容器などに移し替えて、冷蔵庫で保存しよう。長期保存はきかないため、5日程度を目安に使い切ろう。

レンズ豆を冷凍保存する方法

一度ゆでて冷凍保存しておくと、使いたいときにサッと使えて便利だ。レンズ豆を水で洗ったら、鍋にたっぷりと水を入れて塩を少々ふる。レンズ豆を入れたら中火で沸騰するまで煮込もう。沸騰したら火を弱めてアクを取り、そこからさらに15分ほど煮ればOKだ。

あとは、冷めたらプラスチック製の保存容器などに入れて冷凍庫で保存しよう。これで2〜3カ月は持つ。なお使う際だが、自然解凍すると豆の組織が壊れレンズ豆の食感を楽しめなくなる。100g程度に小分けして、電子レンジで30~40秒程度ずつ温めるとよい。

7. レンズ豆を使ったおすすめメニュー3選

レンズ豆の特徴である調理の手軽さは、時短メニューに最適だ。あらかじめゆでておいたり、水煮タイプだったりすればレシピのレパートリーは増えるが、乾燥タイプもうまく使えば時短レシピに活用できる。以下ではぜひ試してほしい時短メニューを3つ紹介する。

水筒で作るレンズ豆のスープ

レンズ豆はステンレスボトルの中でゆでることが可能だ。この利点を生かしてボトルでスープを作ることもできる。500mlボトルを使う場合は50mg程度のレンズ豆とコンソメ、お湯を入れよう。よく振ってから30分ほど寝かしておくだけで、簡単にレンズ豆のスープが完成する。

レンズ豆の炊き込みご飯

普通のご飯を炊くのと同じ要領で準備し、味付けとしてオリーブオイルとローリエ、塩コショウをしておく。ご飯が炊き上がったらレンズ豆を入れて、よくかき混ぜてから40分ほど蒸らす。雑穀ご飯のようなおいしい炊き込みご飯が完成する。

レンズ豆とウィンナーの煮込み

レンズ豆と肉類の相性は非常によい。とくに、煮込み料理はおすすめだ。簡単に作るならウィンナーとの組み合わせがよいだろう。鍋に少なめの水とレンズ豆、ローリエを入れて15~20分程度煮込む。それからウインナーを入れてさらに5~10分程度煮込もう。最後に塩コショウで味付けして完成だ。

8. レンズ豆のよくある疑問にお答え

最後に、レンズ豆に関するよくある疑問について回答しておこう。

Q1.レンズ豆と普通のレンズは関係があるの?

光学レンズ(凸レンズ)は、見た目がレンズ豆に似ていることからその名前がつけられた。「レンズ豆が光学レンズに似ていたから」ではなかったのだ。その証拠に、レンズ豆の歴史は紀元前までさかのぼるが、光学レンズは13世紀(1280年代)といわれている(※8)。

Q2.外国ではどのような料理が多いの?

イタリア料理やフランス料理などでも使われるが、レンズ豆の二大生産国の1つインドでは「ダルカレー」というレンズ豆のカレーで親しまれている。ダルとはヒンドゥー語で「豆」の意味があり、レンズ豆のほか緑豆やチャナ豆などを使うこともある。

結論

レンズ豆は栄養価が高いだけでなく、見た目もよくて手軽に使える便利な食材だ。水筒や魔法瓶などでゆでることもできるので、時短料理との相性は非常によい。乾燥タイプなら長期間保存がきき、水煮タイプならすぐに使えるという使い勝手のよさも魅力だろう。日本人にはあまりなじみがないかもしれないが、役立つ食材なので覚えておこう。
(参考文献)

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