【ラディッシュ】の正しい保存方法。冷蔵、冷凍のコツ

丸みを帯びた形が、かぶに似ているラディッシュ。実は大根の仲間で、成長がとても早く、20日ほどで収穫できることから、別名「二十日大根」とも呼ばれている。大根と同じく、可食部分は実ではなく、根に当たる。この根の形は、丸いもの以外に、細長いものもあり、色は赤のほか、白やピンク、紫がかったものなどがある。

ラディッシュを保存する際に、まず押さえたいポイントは、すぐに緑の葉と細いひげ根をカットしておくことだ。カットしないと、葉とひげ根が、ラディッシュの根の部分に蓄えられた栄養を吸収して、どんどん伸びていってしまう。まずは可食部分の根の栄養をしっかりと守るという意味で、買ってきたらすぐに、葉とひげ根を切り落としておこう。

ちなみに、ラディッシュにはほどよい苦味があって、食べるとすっきりとした感じがする。これは大根と同じく、消化を促進する酵素のなせるワザ。ステーキや焼き肉などボリュームのある肉料理の日には、ぜひラディッシュをそのまま丸ごと、またはスライスしてサラダに飾るなどしてプラスしていこう。

ラディッシュは、前述のように、購入後はまず葉とひげ根を切り落としておくことが必須。その後、根の丸い部分のみ、水分を軽く含ませたキッチンペーパーでくるみ、ファスナー付き保存袋かビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存しよう。こうしておくことで1週間ほどは鮮度も栄養もキープできるが、できれば新鮮なうちに食べきる方が、ラディッシュのみずみずしさをより味わうことができる。

さらに根から切り落とした葉も捨てずにぜひ活用したい。葉の部分は緑黄色野菜なので、根の部分よりビタミンCなどが豊富だ。葉も根と同じ方法で冷蔵保存できるが、しなびやすいので、できれば早めに使ってしまおう。刻んでサラダに入れたり、スープの具にしたり、薬味にもなるので便利だ。

ラディッシュの根の部分は水分を多く含んでいて、冷凍すると水分が膨張して組織が壊されてしまう。シャキシャキとした食感や清々しい風味が損なわれるため、冷凍保存は避けた方がよいだろう。

ただし、緑色の葉の部分は冷凍が可能だ。他の葉野菜を冷凍する時のように、葉を下茹でして水気を絞り、適当な長さにカットして、ラップに小分けして包み、ファスナー付き保存袋へ。こうして冷凍庫に入れておけば、肉料理の付け合わせとしてさっとソテーしたり、刻んでオムレツの具にしたりと重宝する。

前述のように葉は緑黄色野菜で、ビタミンC以外にも、カロテン、カルシウム、カリウムなどいろいろな栄養素を含んでいる。ラディッシュを買ったものの、切り落とした葉はすぐに食べ切れないという時は、新鮮なうちに下茹でして冷凍保存をしよう。せっかくの
栄養を無駄にせず摂取できる。

冷凍したラディッシュの葉は、冷蔵庫で自然解凍してもよいが、
下茹でしてあるので、凍ったまますぐに鍋やフライパンに入れても
OK。味噌汁やミネストローネ、中華出汁のスープなどの汁物はもちろん、ピラフやチャーハンなどにも使える。スムージーの具材としても便利で、そのままミキサーに投入するだけで、緑黄色野菜の栄養素をプラスできる。

また、自然解凍した場合は、お浸しのようにして、ゴマやかつお節、醤油をかけて食べられる。小松菜やほうれん草、クレソン、ルッコラなど、好みの葉野菜とミックスするという手もある。細かく刻めば、ミートボールやハンバーグ、餃子などの具にもなって重宝する。

ちなみに、ラディッシュの根の部分は冷凍できないが、大根のように浅漬けや甘酢漬けが可能だ。ワインビネガーやハーブ、スパイスを合わせて洋風のピクルスにしても美味しい。漬けたものをスライスして、サラダやちらし寿司の上に飾ると、ほんのりとしたピンク色がきれいで食卓が華やぐ。

ラディッシュはサラダの具材として、赤い根の部分だけ食べるイメージがあるが、栄養豊富な葉の部分も余すことなく食べよう。
購入後すぐに食べない場合は、根と切り離し下茹でしてから冷凍保存しておけば、いつでも青菜として使えて便利だ。