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【イワシの生姜煮】を美味しくするコツ

【イワシの生姜煮】を美味しくするコツ

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2019年12月25日

日本料理で使われる「五法」という言葉をご存じだろうか。「生(切る)・煮る・焼く・揚げる・蒸す」という基本の調理法を指し、懐石料理にはこれら5つの料理が出される。煮物はそのなかのひとつ。かぼちゃやごぼうなどの野菜だけでなく、魚の煮物も味わい深い家庭料理である。今回は手に入りやすいイワシを使った煮物「イワシのしょうが煮」のコツを伝授する。

  

1. 美味しく作るポイント

イワシに限らず魚の煮物を作る時には先に煮汁を煮立ててから調理するレシピが多い。これは、冷たいまま煮ると生臭さが残ってしまうためである。しかし今回は煮汁と一緒にイワシも火にかけるという方法をおすすめしたい。

理由は2点ある。まず先に煮汁だけ煮立てていては、煮汁がすぐに沸き立って蒸発してしまい、イワシに味がしみ込みにくくなる。また、調味液に含まれる酒も、煮汁と一緒に煮立てる方がより臭みを取る効果を発揮する。

また、魚のタンパク質は低温で調理すると旨みが煮汁に流れ出してしまうが、高温で調理するとタンパク質が凝固して旨みが具材にとどまる。その性質を生かし、潮汁はあえて低温で調理して汁に旨みが出るようにする。
イワシの生姜煮の場合は、煮立った煮汁にイワシを入れるとタンパク質がすぐ固まるので旨みは逃げないが、身がかたくなるため煮汁が中にしみ込みにくくなってしまう。結果長く煮ることとなり、具材の旨みも流れ出てしまうのだ。煮汁に入れた後は素早く火を通して具材から旨みを逃さないようにする必要がある。そのため、イワシの生姜煮は、煮汁を火にかける時にイワシも一緒に鍋に入れ、それから火をつけるほうがよい。
その際生臭さを取り除くために湯引きなどの下処理はしっかりと行う必要がある。また酒や生姜をたっぷり入れることで臭みを取ることが出来るのだ。

2. 調理のコツ

●腹を大きく開かない

イワシの生姜煮は、イワシの内臓をきれいに取り除いてから調理するが、この時腹を大きく開きすぎると煮ている間に形が崩れやすくなるので注意しよう。
エラのところで頭を落としたら腹を3cmくらいまで切り開き、その後包丁の先を使って内臓を取り出す。
もしくは、エラのあたりと、肛門部分に5mmほどの小さな切り込みを入れる。この時頭も尻尾も切り落とさないのがポイントだ。切り込みを入れたら、頭を持って、軽く背骨を折って引っ張るだけで内臓を取り除くことができる。
また、煮ている時、イワシを途中でいじらないこともポイントだ。煮ている最中にむやみにいじると煮崩れしやすくなるからである。

3. 豆知識

●皮がめくれないようにするには

イワシは非常に柔らかい魚で、ちょっと手で触るだけでも皮がめくれてしまうことがある。まず、鍋の大きさが小さすぎると取り出す時に皮がめくれる原因になる。大きすぎても煮汁がイワシ全体に行き渡らないので、イワシを入れた時に少し余裕がある大きさの鍋を選ぶ。
また、取り出す時に菜箸を使うと、その圧力だけでイワシの皮がめくれてしまうので、フライ返しを使うなど調理器具も選ぶと良い。また、イワシを鍋に入れる時も身と身がぶつからないよう、重ねずに並べる。

●鍋の蓋はしないほうがいい?

イワシの生姜煮を作る時は、臭いがこもるので鍋の蓋はせず落し蓋を使う。落し蓋をすることによって煮汁が蓋に当たり、イワシ全体に煮汁がまわるのである。煮崩れを防ぐために、途中で裏返さなくていいように落し蓋をするのである。

●煮汁をかけて照りを出す

イワシに火が通ってきた頃合いで、煮汁をスプーンでイワシにかけて照りを出す。煮詰まってきた煮汁がイワシに艶を与えてくれるのだ。この時、煮汁が足りなければ足すとよい。最後に煮汁を少しだけ残すように煮詰めていく。煮汁がたっぷりある状態では、まだまだ味が薄く、味に深みが出ていない状態といえる。

結論

ほどよく煮詰まった甘辛い煮汁をからめて食べるイワシの生姜煮。短時間で作れるので、献立に取り入れると便利である。コツを覚えて、盛り付けまで丁寧に作ってみよう。

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  • 公開日:

    2018年8月11日

  • 更新日:

    2019年12月25日

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