1. 鴨肉の種類

鴨とは、カモ科の鳥の中で、雁より体が小さく首が短く、繁殖期に雌雄の色が異なる種の総称だそうだ。中でも野生のマガモはフランスなどでもジビエとして珍重され、日本でも古代から狩猟の対象で、貝塚から鴨の骨がたくさん出てくる。現在は冬季の狩猟の解禁後に、決められた数のみを穫ることができる。
日本で流通する鴨肉は、ほとんどがアイガモだが、以下の種類がある。
日本で流通する鴨肉は、ほとんどがアイガモだが、以下の種類がある。
■マガモ
日本には秋に北方より渡来し春に北に帰る冬鳥。繁殖期に雄の頭部が緑色なので別名「青首」と呼ばれることも。鳥の肉の中で最も
美味といわれる高級食材。ロースト、焼き物、鍋物に。
美味といわれる高級食材。ロースト、焼き物、鍋物に。
■アイガモ
アヒル×野生の鴨の交配種。アヒルがアイガモの名で流通することもある。匂いはあまりなく、肉は脂肪に富み柔らかく美味。
鴨料理の殆どはこのアイガモを使用する。肝臓はレバーペーストに。ミュラール種はフォアグラ・ド・キャナール用の品種として飼育される。
鴨料理の殆どはこのアイガモを使用する。肝臓はレバーペーストに。ミュラール種はフォアグラ・ド・キャナール用の品種として飼育される。
■ガチョウ
野生の雁を古くから飼いならした家禽。ドイツや中国で利用されることが多い。ガチョウの肝臓を肥大させたフォアグラ・ド・ワもあり、テリーヌなどに用いる。
■アヒル
野生のマガモも家畜化した家禽。高脂肪で肉が柔らかい。北京ダックで有名な北京種などがある。卵はピータンに。
2. 鴨肉の特産地&旬

世界で食されてきた鴨肉。アイガモは国内各地で生産されるが、英国はアイガモの品種改良の歴史が古く、研究も盛んで本場とされている。
例えばそんなアイガモの古里、英国リンカーン郡に似たのどかな海辺の環境で育てられている「岩手鴨」は、脂と赤身のバランスが良い美味しさだ。ほか河内鴨、京鴨など全国各地でブランド鴨がある。また、輸入物も多く、英国産をはじめ米国産、中国産、フランス産などが入手できる。フランス産ではシャラン地方で飼育されるシャラン鴨が有名。窒息させ締めることから窒息鴨と呼ばれ、ジューシー感とコクのある味で最高の品質とされている。
日本で鴨肉の旬といえば、鴨猟が解禁となる冬場といえるだろう。特に12月中旬以降の寒さが厳しくなってからが、脂がのって美味しくなるとされる。また野生のマガモ猟に関しては、今でも宮内庁の鴨場や加賀市などに残るのが、網で鴨を無傷で捕獲する古くからの日本独特の猟法。加賀市でも伝統の古式猟法・坂網猟で捕ったマガモを食すことができる。猟銃で撃ったものとは異なり、無傷で血を流すことなく捕獲されることから肉に血が回らず、肉の味を損なうことがないのだそうだ。鴨にストレスがかからない肉質のきめが細かく、非常に美味だと評判だ。
例えばそんなアイガモの古里、英国リンカーン郡に似たのどかな海辺の環境で育てられている「岩手鴨」は、脂と赤身のバランスが良い美味しさだ。ほか河内鴨、京鴨など全国各地でブランド鴨がある。また、輸入物も多く、英国産をはじめ米国産、中国産、フランス産などが入手できる。フランス産ではシャラン地方で飼育されるシャラン鴨が有名。窒息させ締めることから窒息鴨と呼ばれ、ジューシー感とコクのある味で最高の品質とされている。
日本で鴨肉の旬といえば、鴨猟が解禁となる冬場といえるだろう。特に12月中旬以降の寒さが厳しくなってからが、脂がのって美味しくなるとされる。また野生のマガモ猟に関しては、今でも宮内庁の鴨場や加賀市などに残るのが、網で鴨を無傷で捕獲する古くからの日本独特の猟法。加賀市でも伝統の古式猟法・坂網猟で捕ったマガモを食すことができる。猟銃で撃ったものとは異なり、無傷で血を流すことなく捕獲されることから肉に血が回らず、肉の味を損なうことがないのだそうだ。鴨にストレスがかからない肉質のきめが細かく、非常に美味だと評判だ。
3. 鴨肉の選び方&美味い食べ方

鴨肉の選び方としては、ホール、もも肉、胸肉、ささみ、レバーなどから、料理に合わせた部位を選ぶことが肝心だ。胸肉は柔らかく歯ごたえがあり脂肪が甘いのが特徴で、コンフィや煮込み、スモーク、ローストなどに。もも肉は、厚い脂肪がつき深赤色で胸に比べやや固いもののコクがあるので、スライスや煮込み向きとされる。スーパーで見かけないときは、鳥肉専門店で扱っているので相談してみよう。海外からの輸入鴨肉の取り寄せもWEB上で盛んだ。
鴨肉料理にこれから挑戦したい人にオススメなのが、鴨のすきやき。美味しく作るコツは、スライスした鴨肉でなく塊で買って、直前にそぎ切りにして鍋に投入すること。そして肉を煮すぎないことだ。
鴨肉料理にこれから挑戦したい人にオススメなのが、鴨のすきやき。美味しく作るコツは、スライスした鴨肉でなく塊で買って、直前にそぎ切りにして鍋に投入すること。そして肉を煮すぎないことだ。
【鴨肉のすきやき】
1. 定番の長ネギもいいがチコリやクレソン、セリなどを用意し、適度な大きさにカットする。
2. 常温にしておいた鴨胸肉をそぎ切りにする。
3. 割り下を作る。鍋に酒、味醂、砂糖、醤油を加えさっとひと煮立ちさせる。
4. すきやき鍋を熱し、具材と割り下を入れ、煮えた順に食す。
締めはご飯でもうどんでもグッド。鴨の出汁が沁み濃厚で実に美味だ。
2. 常温にしておいた鴨胸肉をそぎ切りにする。
3. 割り下を作る。鍋に酒、味醂、砂糖、醤油を加えさっとひと煮立ちさせる。
4. すきやき鍋を熱し、具材と割り下を入れ、煮えた順に食す。
締めはご飯でもうどんでもグッド。鴨の出汁が沁み濃厚で実に美味だ。
結論
例えば、正月のお雑煮。鶏の代わりに鴨を使えば、より濃厚な出汁となり、心身に滋味が沁みて美味なひと椀になる。なかなか日常では使わない鴨肉かもしれないが、時にはこんな風にちょっと贅沢をして、ここぞという御馳走を家族みんなで囲んでみてもいい。