1. ライチの基本情報

果樹に実る果実
家庭でよく食べるフルーツは何だろう?居住地や季節にもよるが、イチゴやリンゴ、みかん、スイカ、バナナなどが多いだろう。ライチもほかのフルーツ同様スーパーや青果店などで販売されているが、自宅でよく食べるという人はそれほど多くないと思われる。ライチは日本ではあまりメジャーなフルーツではない。中華料理店でコース料理をオーダーした時に初めて食べ、その独特の風味と美味しさに驚いた経験を持つ人も少なくないだろう。ライチを英語で書くと「Lychee」、中国語では「茘枝(れいし)」、広東語や台湾語の発音によって、ライチやライチーと呼ばれるようになった。ライチは高木に実る果実である。
原産地は中国からベトナム
ライチがよく育つ条件は厳しい。例えば、成育期には大量の水分を必要とするが冬は乾燥させる、雪や霜に弱い、最低気温が5~10度以上など、さまざまな条件が揃った地域でのみ栽培が可能である。このため大規模栽培が可能な地域は限られており、主な産地は中国南部、台湾、ベトナム、ハワイ、フロリダ、オーストラリア北部、マダガスカルなどである。日本国内でも沖縄や九州の一部で栽培されているが、規模は小さい。
2. ライチはどう育つ?旬はいつ?

ライチは家庭でも栽培可能!
ライチの栽培に適した環境についてはすでに触れ、大規模に栽培している地域は限られていると解説した。しかし、夏は高温多湿、冬はある程度乾燥して気温が下がりすぎない場所であれば、鉢植えなどで栽培することも可能である。実際ライチが美容によいと話題になってから、家庭で育てる人も増加傾向にある。まずは、ライチがどのように育つのかを知っておこう。
ライチの育て方
- 苗を植える
水はけの良い弱酸性の土を用意して苗を植える。時期は春、3月~4月がベスト。 - 花が咲く
花が咲くのは、通常苗を植えた次の春。2月~5月くらいに黄緑色の小さな花をつける。 - 実が成る
6月~8月になるとライチの実が付く。皮が鮮やかな赤になったら完熟のサインだ。
※できる限り日当たりのよい場所に置き、気温が低い時は室内に移動する。肥料をしっかりと与え、日光が当たるように枝を剪定することも重要。
※ここでは一般的なライチの育て方について解説したが、ライチには100を超える品種が存在し、花の咲く時期や実が付く時期には差がある。
ライチの旬
ライチの実が成るのは6月~8月。この初夏の時期がライチの旬である。日本で販売されるライチのほとんどは中国や台湾から輸入されている。生のものもあるが、収穫後のライチは日持ちしないため、生のものよりも冷凍や缶詰などを見かける方が多い。
3. ライチは健康によい?どう食べる?

楊貴妃も食べていた!?美容のフルーツ
ライチの見た目は赤くて丸い実。直径2~3cmほどのゴツゴツとしたうろこ状の赤い皮の中に白っぽい半透明の実がある。ジューシーでプルプルの実の中にはタネがあり、品種によってタネの大きさは異なる。
ライチは世界三大美女の1人である楊貴妃が好んで食べていたと言われているが、その理由はライチに含まれる美容成分。「造血のビタミン」と呼ばれ貧血予防に効果のある葉酸、美肌に欠かせないビタミンCやポリフェノール、むくみの解消や高血圧の予防に役立つといわれるカリウムなど、ライチには健康や美容に嬉しい栄養成分がたっぷりと含まれているのだ。
ライチは世界三大美女の1人である楊貴妃が好んで食べていたと言われているが、その理由はライチに含まれる美容成分。「造血のビタミン」と呼ばれ貧血予防に効果のある葉酸、美肌に欠かせないビタミンCやポリフェノール、むくみの解消や高血圧の予防に役立つといわれるカリウムなど、ライチには健康や美容に嬉しい栄養成分がたっぷりと含まれているのだ。
ライチの食べ方と保存
ライチを食べる時には、ナイフなどで皮に切り込みを入れてから手でむくとよい。あとはタネに気をつけてかぶりつくだけだ。生のライチは収穫後から鮮度が下がり、数日で見た目も味も劣化してしまう。そのため、すぐに食べないライチは冷凍保存するかデザート用にするとよい。冷凍保存する際には急速冷凍して保存することをおすすめする。冷凍ライチを食べるときには、冷蔵庫に移動させて自然解凍するか、保存袋に入れたライチを水を入れた容器に浸けておくとよい。ライチのデザートは缶詰を使ったものが多いが、アイスクリームやライチドリンク、ゼリーなど、生のライチを使っても美味しくできあがる。
結論
あまりメジャーなフルーツではないが、輸入ものだけでなく国産のライチも見かけるようになってきた。美味しくて健康にもよいといわれるライチ、旬の時期には是非食べてみよう。ちなみに、皮のうろこの棘が鋭いものの方が新鮮である。意識してフレッシュなライチを選ぼう!