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食用菊の美味しい調理法。意外と難しい茹で加減と保存の利くレシピ

食用菊の美味しい調理法。意外と難しい茹で加減と保存の利くレシピ

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2020年9月 8日

秋の花「菊」。園芸用のほかに食用も栽培され、日本のエディブルフラワーとして愛されてきた。清涼感ある香りと、ほろ苦さ、淡い甘さ、そして、口当たりのよい食感を余すところなく味わえる、菊の美味な食べ方を紹介しよう。

  

1. 菊を生で。シャキシャキした食感を楽しむ

「菊」の出荷の最盛期は9月~10月。まさに秋の到来を告げる旬の彩りとして、料理に利用されている。

ちなみに、花びらを食す食用菊には様々な種類がある。花びらの形が平たいものが「平弁菊」。ストローのような管状態になっているものが「管菊」。管菊の方がよりシャキシャキした食感を楽しめる。

黄色い「阿房宮」、藤色の「もってのほか」という品種がよく出回っていて、彩りの美しさも菊料理の魅力の一つだ。食用菊は、植物の分類学上では観賞用と全く同じ。苦味が少なく、香りが良く、ほのかな甘さがある品種を選抜し作られてきたものだ。

菊の食感、色、香り、味を存分に楽しむなら、まずは生で食したい。例えば、秋から次第に美味しくなる大根や人参、ごぼう、春菊などのサラダに、菊の花びらを散らしてみてはいかがだろう。塩、コショウ、レモン汁、オリーブオイルなどをミックスしたあっさりめのドレッシングがよく合う。

このほか、ちらし寿司にあしらったり、酢の物に散らすなどすれば、いつもの料理に秋の色香が漂うことだろう。

2. 菊を茹でる。菊の味わいをお浸しで満喫

菊の味わいを最大限に楽しめる食べ方は、「お浸し」かもしれない。まず菊をさっと茹でるのだが、茹ですぎてはせっかくの食感も香りも損なわれてしまうので気をつけたい。

手順としては、菊の花びらを抜くようにガクから外す→鍋に熱湯をわかし、花びらを入れる→花びらが浮いてくるので、菜箸で上下かき混ぜながら茹でる→しんなりしたら冷水に取って、歯ごたえを残し、水気を絞る。
※茹でる際にお酢を湯に少々加えると、さらに色が鮮やかになる。

上手に茹でることができれば、あとは醤油をかけるだけ。シャキシャキした食感があとを引く美味しさを堪能しよう。青菜を別に茹で、一緒にお浸しにしても美味しい。

3. 菊を和える。梅肉和え、くるみ和え

茹でた菊は、お浸しのほか、酢の物や和え物などに利用できる。梅肉和えは定番だが、東北地方のもてなし料理でもある「くるみ和え」は特にオススメしたい一品だ。

薄皮を剥いたくるみを、すり鉢で擂る。ねっとりしてきたら、砂糖、酒、薄口醤油、塩を加えて混ぜる。茹で冷まし絞った菊を入れ、和えれば出来上がり。

くるみの濃厚な和え衣をまとった菊は、格別の味わいなので、ぜひ作ってみてほしい。人参や干ししいたけなどを加えても美味しい。

4. 菊を漬ける。塩漬けや味噌漬けに

菊の主な生産地である東北の長い冬場の栄養源の一つが、菊のりや菊の漬物だろう。菊のりは、花びらをむしってから蒸して陰干しして、海苔のように平らな形状で乾燥させたもの。天ぷらにしたり、巻き寿司にしたり、ぬるま湯で戻してから和え物にしたりする。

茹でた菊に塩をまぶして漬ける塩漬けは、自宅でも手軽に作れて便利。箸やすめなど様々な料理に使えて重宝する。

また、山形地方でよく作られているのが、菊の味噌漬け。これは、菊の花びらをよく洗い、水気をきってから布袋に入れ、味噌の中に漬け込むもの。できるだけ平らにして味噌と味噌の間に挟み、味がしみ込むように漬ける。食す際は、きゅうりの味噌漬けや茄子漬けを刻み、合わせていただくという。保存食である漬物が三度の食事に欠かせなかった、雪国ならではの食文化だ。

結論

日頃は食卓にあまりのぼることのない菊だが、最近ではおしゃれなレストランやカフェのサラダなどで見かけるようになってきた。秋にはぜひワンパック買い求めて、調理してみよう。思いのほか飽きもこなく、くせになるはず。

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  • 公開日:

    2018年12月 5日

  • 更新日:

    2020年9月 8日

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