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塩分濃度によって違った【梅干】の保存方法

塩分濃度によって違った【梅干】の保存方法

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

鉛筆アイコン 2021年5月20日

梅の実を塩漬け後に日干ししてから作る梅干。古くから日本の食生活を支えてきた伝統食の代表格だ。塩分濃度によって保存法が違うので、おさえておくべきポイントを伝授しよう。

  

1. 梅干の保存方法と下処理

梅干はたっぷりの塩とクエン酸の抗菌作用により食中毒を防いでくれる。夏場のお弁当やおにぎりをはじめ、イワシやサンマなど青魚の梅煮などに活用され、保存性を高める働きを持つ。ただし、一口に梅干といっても、塩分濃度によって味わいや効能、保存法などがかなり違う。

昔ながらの酸っぱく塩辛い梅干は塩分濃度が20%以上もあるので、梅干自体も腐らず、常温でも長期保存が可能だ。だが、減塩志向が高まるにつれ、殺菌能力のある塩分濃度10%より低い8%ぐらいのものが増えてきた。これらは「調味梅干」という総称で、「しそ梅」「かつお梅」「昆布梅」「蜂蜜梅」などの種類がある。塩分が少ない分、旨味調味料や甘味料が足されているものだ。賞味期限は3~6カ月しかなく、冷蔵庫に入れないと傷んで腐ってしまう。開封後は密閉容器に移してできるだけ早めに食べ切る必要がある。また、昔ながらの梅干のように、おにぎりに入れても抗菌作用も期待できない。夏場は、塩分の高い梅干を使った方が安心だ。

2. 梅干の冷凍のコツ

自家製の梅干を瓶に常備していた昔の人が聞いたら驚くだろうが、梅干は冷凍保存することができる。塩分濃度20%以上の梅干はそもそも冷凍する必要などないが、塩分が多い分、カチカチに硬くなるまで凍らないので独特の食感になる。ひんやりとした梅を舐めたり噛んだりしているうちに、酸っぱさと塩辛さが滲み出て、夏場の疲れも吹き飛ぶような気分になるだろう。

調味梅干の場合は、調味液の水分でしゃりっとした食感になって、これもまた旨い。食べ切れずだめにしてしまうぐらいなら、早めに冷凍してしまった方がよいだろう。特に「蜂蜜梅」は凍らせるとほのかに甘くてシャリシャリし、お茶うけのおやつ感覚で味わえる。

いずれもラップで1粒ずつ飴のように包んで、まとめてファスナー付き保存袋に入れて冷凍すると食べやすい。面倒な場合は、ファスナー付き保存袋に入れてやや凍らせてから、袋を振ってばらばらにしておくと、くっつかず取り出しやすい。塩分濃度の高い梅干の場合、賞味期限は気にしなくてよいが、調味梅干は冷蔵の賞味期限よりは長くもつものの、やはり3~6カ月以内には消費した方がよいだろう。

3. 梅干の解凍方法&調理方法

冷凍した梅干は、2で紹介したように凍ったまま食べることができる。また、夏場の朝食や夜食には、冷凍梅干を冷やし茶漬けに載せて食べると、酸味と涼感をともに味わえる。素麺や蕎麦、ざるうどんのつけ汁にも、冷凍梅干を1粒落としていただくと、さっぱりした味わいに。梅干の塩分が加わるので、健康に配慮するなら、つけ汁を少し薄めにして食そう。

結論

冷凍梅干は夏場に食べると想像以上に旨い。また梅干をほぐしてペースト状にしてから、ラップに包んで平たく伸ばして冷凍しておくと、鶏ささみやイカ、オクラ、山芋などの梅和えにもすぐに使える。そのつど作る手間が省けて重宝するので、ぜひ冷凍庫にストックしておこう。
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  • 公開日:

    2018年12月10日

  • 更新日:

    2021年5月20日

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