1. 梅干しにも賞味期限はある?

ほとんどの市販の梅干しのパッケージなどには「賞味期限」が記載されている。賞味期限とは美味しく食べることできる目安のことで、梅干しの場合は3~6か月程度のものが多い。ただし、これは開封前の目安であり、開封後はできる限り早く食べ切る必要がある。また、梅干しの賞味期限には塩分濃度などが関係しており、減塩タイプなら2週間程度、高塩分濃度タイプなら1年以上持つこともある。
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2. 梅干しの賞味期限の決まり方

市販の梅干しの賞味期限は、それぞれのメーカーが自社の責任で期限を設定している。そんな梅干しの賞味期限には、商品の塩分濃度や保存料の有無などが大きく関係しているという。ここでは、梅干しの賞味期限に影響する要因について解説しておこう。
その1.塩分濃度
市販の梅干しは、それぞれの商品で塩分濃度が異なる。一般的に食品の腐敗細菌は、塩分濃度が高い場所では十分に増殖できないとされている。特に塩分濃度が20%以上になると、腐敗細菌は活動できなくなるとされており、腐敗を防ぐ効果も期待できるようになる。このことからもわかる通り、梅干しの塩分濃度が高いほど賞味期限が長く、塩分濃度が低くなれば短くなるという傾向がある。
その2.保存料
梅干しの賞味期限を長くするには、保存料(添加物)を使うという方法もある。保存料とは、食品を腐敗や変敗から守るための添加物のことであり、梅干しの場合は「ソルビン酸」などが使われていることが多い。保存料を使うメリットには、塩分濃度が低さと日持ちのよさを両立できることなどがある。そのため、塩分濃度が低くて日持ちする梅干しには、保存料が使われている可能性もある。
その3.その他要因
塩分濃度を上げたり、保存料を使ったりする方法だけでなく、水分量を減らしたり、酸度を上げたりすることも賞味期限を延ばすのに役立つ。微生物の種類にもよるが、通常は水分量が多く、pHが7~8程度(中性~弱アルカリ性)の場所だと増えやすいとされている。そのため、このような増えやすい環境を作らないようにすることで、梅干しを長持ちできるようにしているそうだ。
3. 市販の梅干しの賞味期限

一般的に市販の梅干しの賞味期限は「3~6か月程度」であることが多い。しかし、中にはより長く賞味期限を設定している商品もある。そこで以下に主な市販の梅干しの賞味期限をまとめておく。なお、商品のリニューアルなどによって賞味期限は変更される場合がある。
主な市販の梅干しの賞味期限
・石神邑(うす塩味梅干):約6か月
・熊平の梅(梅優華):6か月
・ながお梅園(南高梅干し):12か月
・紀州本庄うめよし(味よし):6か月
・梅庵(田畑の恵み):180日
・熊平の梅(梅優華):6か月
・ながお梅園(南高梅干し):12か月
・紀州本庄うめよし(味よし):6か月
・梅庵(田畑の恵み):180日
4. 市販の梅干しの正しい保存方法

市販の梅干しの保存方法は、開封前と開封後で異なる。梅干しを長持ちさせたいなら、以下で説明している正しい方法で保存しよう。
開封前の梅干しの保存方法
市販の梅干しには、開封前であれば「常温保存」できるものも多い。常温保存する際は直射日光や高温多湿を避けて、風通しのよい冷暗所などに置いて保管しよう。
開封後の梅干しの保存方法
開封後は、密閉容器に移してから「冷蔵保存」したり、食品用ラップで1粒ずつ包んでから「冷凍保存」したりするのがおすすめだ。また、劣化が早くなるためできる限り早く食べ切るのが重要だ。
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5. 梅干しの賞味期限に関するよくある質問

ここまで、梅干しの賞味期限について詳しく解説してきた。しかし、中には「梅干しは100年以上持つというのは本当か」や「傷んだ梅干しを見極めるにはどうしたらいいか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、梅干しの賞味期限に関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.梅干しは100年以上持つのか?
梅干しは長期保存が可能な食品であり、正しい方法で漬けている場合には100年以上食べられるという。実際、和歌山県西牟婁郡にある「梅干し専門店 山崎屋」では、350年前から漬けているプレミアム梅干しを販売している。そのため、100年以上持つというのは本当といえる。ただし、適した環境で保存していた場合でも、傷んだり腐ったりする可能性があるので注意しよう。
Q2.傷んだ梅干しの見極め方とは?
市販の梅干しは、正しく保存していても時間が経つと傷んでしまう可能性がある。梅干しが傷んだサインには、明らかな異臭がする、容器がパンパンに膨張している、調味液が白く濁っているなどが挙げられる。これらのサインがある場合には傷んだり腐ったりしている可能性が高いため、無理して食べずに捨てるようにしよう。
結論
市販の梅干しの賞味期限は、通常3~6か月程度に設定されていることが多い。しかし、これはあくまで「未開封の場合」であるため、開封後は冷蔵庫や冷凍庫などで保管し、できる限り早く食べ切るようにしよう。また、長く保存していると異臭や異変が見られる場合もあるので、このようなサインがある場合には捨てるようにしよう。
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