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【ふき】の種類と選び方!旬や特産地、美味しい食べ方も解説

【ふき】の種類と選び方!旬や特産地、美味しい食べ方も解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2020年3月24日

庭の片隅や畑の端っこに、ふきのとうが頭を出しているのを見つけると、「ああ、春が来たんだな」と感じる人も多いだろう。最近ではハウスものが1年中店頭に並んでいるが、やはりふきは春を象徴する野菜の一つだ。日本原産のふきに注目してみよう。

  

1. ふきの種類と旬

古くから日本各地に自生している、ふき。山菜摘みの季節になると、茎が細くて短い「山ふき」、うど、わらび、こごみなどの山菜と共に農産物直売所などに並ぶようになる。

それに対して、スーパーや青果店の店頭に並んでいる太く長いふきは、野菜として栽培されたものだ。一説によると、すでに平安時代には栽培が始まっていたとか。それくらい、日本の食卓には馴染み深い野菜なのだ。

ハウスで栽培されている物は1年中店頭に並んでいるが、天然物の旬は春から初夏。4月〜6月頃が旬に当たる。

なお、全国で栽培されているのは「愛知早生」という品種がメイン。その他に、水ふき、秋田ふきなどがある。それらの特徴は以下の通りだ。

【愛知早生ふき(あいちわせふき)】

現在市場に出回っているふきの6割を占めるのが、この品種に当たる。野生種の山ふきに比べると、香りが弱く、独特のアクが少ない。食感がみずみずしく、柔らかいので現代人に好まれている。

【水ふき、山蕗(やまぶき)】

地ぶき、青ふき、河内ふき、京ぶきなどとも呼ばれる。葉っぱは淡緑色で、茎の根元が赤みがかっている。愛知早生ふきに比べて香りが強い。自生している天然物は、香りが強く、佃煮のきゃらぶきに用いられている。

【秋田ふき】

茎の長さが2メートル、葉の直径が1メートルにもなる大きなふき。北海道から東北まで分布しているが、特に秋田では名産物の一つとなっている。愛知早生ふきに比べると、肉質が固いので野菜として流通することは少なく、佃煮などの加工用として使われている。

2. ふきの特産地

前述の種類名でわかるように、野菜として一般の店頭に並んでいる「愛知早生ふき」は、愛知県が主な産地。愛知県は江戸時代からふきの栽培に力を入れていて、現在でも全国ダントツ1位の生産量を誇っている。また、京ぶきとも呼ばれる水ふきや山蕗は、京都や奈良が主な産地だ。

ちなみに、ふきは北海道から沖縄まで全国に自生しているが、鹿児島や沖縄といった暑い地域では栽培されていないそうだ。

3. 美味しいふきの選び方

葉がついたまま販売されているものは、まず葉がきれいで鮮やかな緑色をしているかどうかをチェックしよう。葉に変色がなく、色が鮮やかなものは、鮮度がいい証拠だ。

また、茎は真っ直ぐで触った時にハリがあるものがいい。手に持った時に、グニャッと折れ曲がるものは、収穫してから時間が経っている。淡い緑色で黒ずんだ部分がないもの、切り口が乾いていないものを選ぼう。

また、茎は太めで全体の太さが同じ太さのものの方が、柔らかい。野生のふきは細くて短いものだが、その中でも太めのふきの方が柔らかい。細いふきは食感が筋張っていることが多いので、できれば太めのものを選ぼう。

4. 旬の美味しい食べ方

ふきはアクが強いので、調理する前に下茹でをし、アクを抜いてから使う。太いふきは、皮をむいてから煮物や和え物に使うが、野生のふきをきゃらぶきにする場合は、茹でずにそのまま調理してOKだ。

ふきの持つ香りと味をシンプルに味わえる基本の料理を紹介しておこう。手順を見るとちょっと手がかかるようだが、味わいと共にきれいな緑色が一段と春の気分を盛り上げてくれるので、ぜひお試しを。

■ふきの青煮

【材料(4人分)】
 ふき300g、だし汁2カップ、薄口醤油小さじ1、みりん小さじ2、塩小さじ1、木の芽(あれば)

【作り方】
1. まな板の上にふきの茎を置き、塩を少々振ってから手のひらでまな板に押し付けるようにして、ふきを転がす(板ずり)。鍋に入る程度の長さに切る。
2. 熱湯に塩ひとつまみを入れ、1のふきを入れて約3分程茹でる。
3. 茹で上がったふきを冷水に取り、冷めたら皮を剥く。
4. 鍋にだし汁、薄口醤油、みりん、塩を入れて火にかける。
5. 沸騰したら3のふきを入れて火を止める。
6. 5の鍋からふきをザルに取って、うちわで扇いで冷ます。鍋の煮汁はバッドに入れ、冷ます。
7. 煮汁が冷めたら、ふきを入れ、5時間以上つけてゆっくり味をしみこませる。
8. 約4センチの長さに切り揃えて器に盛り、あれば木の芽を載せる。

結論

子供が小さいうちは、なかなか食卓に載せにくい食材かもしれないが、季節感を感じられる代表的な野菜の一つなので、食育という観点からも見直したい、ふき。まずはお父さん自らが率先して、季節を愛でる食材をものにしようではないか。
※私有地や許可のないエリアでの山菜の採取は控えましょう。

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  • 公開日:

    2019年1月 2日

  • 更新日:

    2020年3月24日

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