1. パスタはスパゲッティを含む総称だった!

パスタの本当の意味をご存知であろうか?パスタとは、本来はイタリア語で麺類を指す言葉。ただ、イタリアでは小麦粉を水や卵で練り上げて作られる食品の総称として使われている。ちなみにパスタには、麺類だけでなくマカロニなども含まれる。
デュラムセモリナ粉
パスタに使用されている小麦粉は、天ぷらやお菓子に使われるものとは違い、デュラム小麦が使用されるのが一般的だ。デュラム小麦を粗挽きにしたデュラムセモリナ粉は、タンパク質が多いことで知られており、弾力があって型崩れしにくいところがパスタ向きである。
生麺と乾麺
日本ではパスタというと乾麺が一般的であるが、イタリアでは生麺がしばしば用いられる。また、家庭で作られることも多く、専用のパスタマシーンがなくても作ることができるものも多い。材料を捏ね、手で撚ったり丸めるなどして作られるパスタは、家庭によって表情もさまざま。州によっても作られるパスタは異なり、その種類は数え切れないほど多い。
2. スパゲッティってどんなもの?

一昔前まで、スパゲッティと言うとパスタと同意義で使われることが多かったが、現在ではパスタという言葉が浸透したこともあり、本来の意味で使われるようになってきた。スパゲッティの本来の意味は、パスタの種類を指す。細く、長いロングパスタの1種で、直径が2mmほどのものが基本である。
細さによって名前が変わる
パスタは、形状により名前が異なる。スパゲッティのようなロングパスタは、直径1.0 mm ~1.1mmのものをカッペリーニ、スパゲッティよりやや細い1.6 mm ~1.7mmのものをスパゲッティーニと呼ぶ。そのほかにも楕円形のリングイネ、きしめんのようなタリアテッレやパッパルデッレ、中心に穴が空いているブカティーニなど、その種類は多彩だ。
マカロニはショートパスタの一種
パスタは、ロングパスタだけにあらず。ショートパスタと呼ばれるマカロニなども、パスタの1種として分類される。ペンのように尖った形をしたペンネ、筒状のリガトーニ、らせん状のフジッリ、リボンのようなファルファッレ、貝殻のようなコンキリエなど。とにかくバリエーション豊富で、さまざまな形が存在する。
3. スパゲッティとパスタの違いをまとめると

パスタとは、ロングパスタやショートパスタ含め、デュラムセモリナ粉を卵や水で捏ねて作った食品の総称。対してスパゲッティは、そのパスタの1種というのが正しい解釈だ。スパゲッティは、ロングパスタの中でも最もポピュラーで、スーパーなどで広く販売されているものだ。
ラザニアもパスタ!?
ちなみに、ラザニアもパスタの1種だ。さらに、ニョッキも本来はパスタの1種に分類される。というのも、今でこそジャガイモやカボチャをベースに作られることの多いニョッキだが、もとは小麦粉で作られた食品だったのだ。今でも、デュラムセモリナ粉を捏ねて作るニョッキを食べる地域があるそうだ。
フォークだけで食べるのが正解!?
日本では、パスタを頼むと必ずといってよいほど、スプーンとフォークが提供される。しかし本場イタリアでは、パスタはフォークだけで食べるのが一般的と言うから驚きだ。スプーンを使って食べるのは、子どもだけなのだとか。
結論
日本でもさまざまな種類のパスタが浸透してきたこともあって、本当の言葉の意味や、スパゲッティとの違いを知らないと、恥ずかしい思いをすることも。パスタは、スパゲッティをはじめマカロニやラザニアを含む、デュラムセモリナ粉で作られた食品の総称。その中の一種として、細く長い形状のロングパスタのことをスパゲッティと呼ぶ。しっかりと覚えておくと、食事中の会話も弾むかもしれない。