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日本の美意識が込められた和食の吹き寄せとは、一体どんな食べ物?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

2019年2月27日

「吹き寄せ」という言葉を耳にしたことはあるだろうか?実は吹き寄せには、いくつかの意味がある。食のシーンでも、和食における吹き寄せと、お菓子における吹き寄せという2つの吹き寄せが存在するのだ。言葉の意味を紐解きつつ、それぞれの吹き寄せがどんなものかをリサーチしていこう。

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1. 吹き寄せという言葉のルーツ

吹き寄せという言葉を辞書で調べると、いくつかの意味がある。ひとつは吹いて呼び集めること。もうひとつは、和食において数種類の煮物や揚げ物を彩りよく盛り合わせた料理、または干菓子。さらに、寄席演芸のひとつ、建具の配列方法などがある。

日本の美しい美意識

秋になると、木の葉や花びらが風に吹かれて散り、一か所に寄せ集められる。この晩秋の趣ある情景こそ、吹き寄せのルーツである。現在、言葉の意味としてはさまざまなものがあるが、散りゆく姿に視線を向ける、日本らしい奥ゆかしい意識こそ、吹き寄せの真骨頂と言える。

着物の吹き寄せ

吹き寄せの風情を表した文様である、吹き寄せ文様や散らし文様は、着物や帯などの織物にもよく使われている。どこか漂う儚さが、また美しい。現在では秋だけでなく、さまざまな季節の吹き寄せ文様や散らし文様があるそうだ。

2. 和食の吹き寄せ

和食における吹き寄せは、さまざまな味覚を吹き寄せ盛りにしたものを指す料理名である。吹き寄せ煮、吹き寄せ寿司、吹き寄せ造りなど、吹き寄せの後に料理名をつける場合もある。

吹き寄せ煮

なかでも最もポピュラーなものが、吹き寄せ煮である。秋の味覚をそれぞれ煮付け、色とりどりに盛り付ける料理のことで、上品な味わいと華やかな見た目が持ち味。料亭などであれば、松茸や栗、銀杏などを使用するが、家庭で作る場合は根菜の煮物で十分。野菜本来の色を活かすよう、白出汁や薄口醤油を使用して、さっと煮付けるのがポイントだ。人参などは飾り切りにして、美しく盛り付けよう。

吹き寄せちらし

吹き寄せちらしとは、ちらし寿司のこと。吹き寄せにすべく、具材を切りそろえて、美しく盛り付ける必要がある。ばらちらしのように、角切りに切ったマグロやタコ、卵焼きなどを使って作ることもできる。こちらも本来は、秋の味覚をイメージして銀杏やキノコが添えられるが、家庭であれば、そこまでこだわる必要はない。

3. お菓子の吹き寄せ

お菓子における吹き寄せは、さまざまな干菓子を吹き寄せ盛りにしたものである。多種多様な菓子が詰め合わせになっているので、見た目にも口にも楽しく、美しい。ちなみに干菓子とは、ひがしと読み、水分が少なく乾燥しており、比較的日持ちする菓子のことを指す言葉である。

吹き寄せに使われる菓子

せんべいや有平糖、落雁、サクサクとした粉菓子、落花生、昆布など、店によってさまざまなものが使われている。総じて言えることは、缶などにぎっしりと詰められており、見た目に美しい。まるで玉手箱のようで、開けたときに歓声があがることも多い。色合いが華やかなので、お祝い事やちょっとした手土産にも最適だ。

茶の湯での吹き寄せ

吹き寄せの風情ある表情は、茶道においても重要な存在である。秋の席中や野点でよく使われるのは、紅葉の葉や木の実など、愛らしい型で抜いた和菓子を、ひとつのカゴに盛り合わせたもの。これを吹き寄せと呼んでいる。また、吹き寄せ文様が描かれた茶器が使われることもあるそうだ。

結論

日本人が古くから大切にしてきた、四季の移ろいが感じられる吹き寄せ。和食であっても、お菓子であっても、特有の美意識を表現したものであることは変わらない。見た目に美しいだけでなく、舌に美味しいところも嬉しい。今後も思いを馳せて楽しみたい、日本の魅力的な食文化のひとつである。

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