1. しゃもじの由来は杓子が変形?

そもそも、しゃもじの起源はいつなのか?詳しいことはわかっていないが、弥生時代の遺構からしゃもじが出土したことから、少なくとも弥生時代から使用されていたことがわかっている。
さらに、室町時代の文献にしゃもじと同様の用途で使用されていた道具を「杓子(しゃくし)」と呼称していたとされる記述があり、このころでは「しゃもじ」を「杓子」と呼んでいたことがわかる。
ではなぜ、杓子はしゃもじと呼ばれはじめたのだろうか。有力なのは室町時代の初期に宮中で仕えていた女房たちが使っていた「女房詞(にょうぼうことば)」が由来になっているという説だ。女房詞とは、彼女たち女房の間でだけ通用する一種の隠語のようなものである。あるとき、女房たちの間で語尾に「~もじ」をつける女房詞が流行し、「桂」は「かもじ」、「すし」は「おすおもじ」、「小麦」は「こもじ」、そして「杓子」が「しゃもじ」となったとされる。
ちなみに、現代でもよく耳にする「おでん」「おから」「おかず」「おはぎ」「おなか」といった言葉も、「お」を語頭につけるのを流行とした女房詞が由来といわれている。それから、「おいしい」も「いしい」という味がよいという意味の言葉に「お」をつけたものだとされる。かつて宮中で流行した言葉が由来となり、現在までも使われ続けているというのは興味深い事実ではないだろうか。
さらに、室町時代の文献にしゃもじと同様の用途で使用されていた道具を「杓子(しゃくし)」と呼称していたとされる記述があり、このころでは「しゃもじ」を「杓子」と呼んでいたことがわかる。
ではなぜ、杓子はしゃもじと呼ばれはじめたのだろうか。有力なのは室町時代の初期に宮中で仕えていた女房たちが使っていた「女房詞(にょうぼうことば)」が由来になっているという説だ。女房詞とは、彼女たち女房の間でだけ通用する一種の隠語のようなものである。あるとき、女房たちの間で語尾に「~もじ」をつける女房詞が流行し、「桂」は「かもじ」、「すし」は「おすおもじ」、「小麦」は「こもじ」、そして「杓子」が「しゃもじ」となったとされる。
ちなみに、現代でもよく耳にする「おでん」「おから」「おかず」「おはぎ」「おなか」といった言葉も、「お」を語頭につけるのを流行とした女房詞が由来といわれている。それから、「おいしい」も「いしい」という味がよいという意味の言葉に「お」をつけたものだとされる。かつて宮中で流行した言葉が由来となり、現在までも使われ続けているというのは興味深い事実ではないだろうか。
2. 素材別しゃもじの手入れ・使い方のポイントは?

現代では、昔ながらの木製のもの以外にも、竹製・シリコン製・プラスチック製などさまざまな材質のしゃもじが販売されている。愛用のしゃもじを長持ちさせて、ごはんを美味しくいただくためにも、素材別にしゃもじの手入れ・使い方のポイントを押さえておきたいところだ。
木製や竹製はカビに注意
木製や竹製のしゃもじは、手にした際の感触が柔らかく、見ためも丸みをおびて温かみを感じる。使用の際に一番気を付けておきたいのが「カビ」である。使用したあとは、速やかに洗い、水気をふき取ってよく乾燥させるのが理想だが、食洗機を使用しての急激な乾燥はひび割れや変形の原因になるので避けたほうが無難だ。
また、ごはん粒が付着したまま放置して乾燥すると、こびりついて取り除くのが困難になるため、使用後の速やかな対処が求められる。
また、ごはん粒が付着したまま放置して乾燥すると、こびりついて取り除くのが困難になるため、使用後の速やかな対処が求められる。
シリコン製は耐熱温度に注意
シリコン製はカラーが豊富でデザイン性に富んでいるため、目にも楽しいものが多く、何より炊飯窯を傷つけにくいのが魅力だ。ほかの材質に比べて熱に強いのが特徴だが、過信すると変形の原因になるため耐熱温度に注意して扱う必要がある。また、柔らかい材質のため、鋭利なものでひっかくと傷になり、雑菌が付着しやすくなるため、傷つけないようにするのも使い方のポイントといえるだろう。
プラスチック製は傷に注意
抗菌加工やエンボス加工が施されて、使い勝手のよいものが多いプラスチック製のしゃもじ。一度傷がつくと雑菌がそこから繁殖してしまうこともあるため、タワシなどでの洗浄は避けて、柔らかいスポンジでの洗浄がおすすめだ。
3. しゃもじにごはんがつかないようにするには?

しゃもじを使用する際、なるべくごはんがつかないようにするには、水に浸けてから使用するのが一番効果的である。シリコン製・プラスチック製なら、さっと浸けるだけでよいが、木製・竹製のものは木や竹にしっかり水を吸わせるイメージで充分に濡らすことが大事だ。
ちなみに、水に浸けてから使用することはごはんがつかないようにする以外にも利点がある。炒め物などに木製・竹製のしゃもじやヘラを使用する際にも水で濡らしておくことで、色やにおいが移るのを防ぐ効果が期待できるのでおすすめだ。
ちなみに、水に浸けてから使用することはごはんがつかないようにする以外にも利点がある。炒め物などに木製・竹製のしゃもじやヘラを使用する際にも水で濡らしておくことで、色やにおいが移るのを防ぐ効果が期待できるのでおすすめだ。
結論
当たり前に使用しているしゃもじだが、日本の古来より現代と同じように使用され、かつての流行語がそのまま残ってきたと考えると感慨深いものがあるのではないだろうか。今度ごはんをよそうときには、しゃもじの起源や由来に想いを馳せてみてはいかがだろうか。