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パプリカの栄養価や特徴を紹介!赤色と黄色で栄養価はどれくらい違う?

パプリカの栄養価や特徴を紹介!赤色と黄色で栄養価はどれくらい違う?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年6月28日

肉厚でジューシーさと優しい甘みが特徴の「パプリカ」。炒め物や汁物などさまざまな料理の彩りとして使われることが多いが、実はビタミンCやβカロテンのようなビタミン類が豊富で栄養面でも優れている。そこで文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考にしながら(※1)、パプリカの栄養価や栄養面の特徴などを紹介する。美味しいパプリカについてもっと詳しくなろう。

  

1. パプリカの基本的な栄養価

赤・黄色・オレンジと種類が豊富なパプリカだが、ここではスーパーなどで手に入れやすい赤色と黄色のパプリカを取り上げて解説する。まずは栄養価一覧を見ていこう。なお、本稿で紹介している栄養価(数値)は、いずれも文部科学省「第2章 日本食品標準成分表」(※1)によるものだ。

赤色パプリカ100gあたりの栄養価

  • エネルギー:28kcal
  • たんぱく質:1.0g
  • 脂質:0.2g
  • 炭水化物:7.2g
  • 脂肪酸
     ・飽和脂肪酸: 0.04g
     ・一価不飽和脂肪酸:0g
     ・多価不飽和脂肪酸: 0.1g
  • ビタミン
     ・βカロテン:940μg
     ・ビタミンD:0μg
     ・ビタミンE:4.3mg
     ・ビタミンK:7μg
     ・ビタミンB1:0.06mg
     ・ビタミンB2:0.14mg
     ・ナイアシン:1.2mg
     ・ビタミンB6:0.37mg
     ・ビタミンB12:0μg
     ・葉酸:68μg
     ・パントテン酸:0.28mg
     ・ビタミンC:170mg
  • ミネラル
     ・ナトリウム:0mg
     ・カリウム:210mg
     ・カルシウム:7mg
     ・マグネシウム:10mg
     ・リン:22mg
     ・鉄:0.4mg
     ・亜鉛:0.2mg
     ・銅:0.03mg
     ・マンガン:0.13mg
  • 食物繊維:1.6g
     (・水溶性食物繊維:0.5g)
     (・不溶性食物繊維:1.1g)

2. パプリカの特徴的な栄養素・栄養成分

前述のとおり、パプリカは低カロリーであるがビタミン類・ミネラル類・食物繊維などをバランスよく含んでいる。また、パプリカはカプサイチン、カロテノイド、アントシアニンなどの抗酸化物質も含む(※2)。ここでは、そんなパプリカに含まれる特徴的な栄養成分をより詳しく説明する。

その1.ビタミン類

パプリカは、ビタミンB1・B2・葉酸などのビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEといったビタミン類をバランスよく含んでいる。また、赤色パプリカには体内でビタミンAとして働くβカロテンという成分も豊富。ビタミン類の働きはそれぞれ違うが、いずれも人間の機能を正常に保つためには欠かせないものだ(※3)。パプリカはそんなビタミン類をバランスよく摂れる野菜の一つである。

その2.ミネラル類

パプリカはカルシウム、マグネシウム、リン、鉄分、亜鉛、銅、マンガンなどのミネラル類も含んでいる。このようなミネラル類の役割もそれぞれ異なるが、いずれも人体を構成したり、機能を正常に保ったりするため欠かすことができない(※3)。なお、パプリカはそんなミネラル類を含んでいるが十分ではないため、ほかの食品で不足しているミネラル類を補う必要がある。

その3.食物繊維

パプリカは100gあたり1.6g程度の食物繊維を含んでいる。食物繊維は体内で消化・吸収されない成分ではあるが、便通を整えたり、不要な栄養素を排出したりする働きがある(※3)。そのため、現在は「第6の栄養素」として注目を集めている。一般的に「現代人の多くは食物繊維が不足している」といわれているため、パプリカを食べることで不足気味の食物繊維を補うことができる。

その4.抗酸化物質

パプリカは、抗酸化物質であるカロテノイドやアントシアニンなどを含んでいる。この抗酸化物質は色味によって異なり、赤色パプリカであればカプサイチン、黄色パプリカであればカロテノイド、紫色パプリカであればアントシアニンを含んでいる。抗酸化物質には体内の活性酸素の発生や働きを抑えたり、活性酸素を取り除いたりする役割があるとされている(※3)。

3. パプリカの色味による栄養価の比較

「日本食品標準成分表」には赤色パプリカのほかに、黄色パプリカの栄養価も収録されている。これら2つは三大栄養素やミネラル類などはほとんど同じだが、ビタミン類の含有量は大きく異なり赤色パプリカのほうが多く含んでいる。そこでいくつかビタミン類などの栄養価を比較しておこう。

100gあたりのカロリー量

  • 赤色パプリカ:28kcal
  • 黄色パプリカ:28kcal

100gあたりの糖質量

  • 赤色パプリカ:5.6g(炭水化物7.2g-食物繊維1.6g)
  • 黄色パプリカ:5.3g(炭水化物6.6g-食物繊維1.3g)

100gあたりのβカロテン含有量

  • 赤色パプリカ:940μg
  • 黄色パプリカ:160μg

100gあたりのビタミンC含有量

  • 赤色パプリカ:170mg
  • 黄色パプリカ:150mg

100gあたりのビタミンE含有量

  • 赤色パプリカ:4.3mg
  • 黄色パプリカ:2.4mg

4. 調理法別・加工法別のパプリカの栄養価

「日本食品標準成分表」には生のパプリカだけでなく、「パプリカの油いため」や「パプリカパウダー」の栄養価なども収録されている。そこでパプリカ料理やパプリカ製品のカロリー、炭水化物、脂質、たんぱく質といった主な栄養価についても以下にまとめておく。

パプリカ料理・パプリカ製品の主な栄養価

  • 赤パプリカ(油いため):カロリー69kcal、たんぱく質1.0g、脂質4.3g、炭水化物7.6g、食物繊維1.6g
  • 黄パプリカ(油いため):カロリー61kcal、たんぱく質0.8g、脂質4.3g、炭水化物6.9g、食物繊維1.3g
  • パプリカパウダー:カロリー385kcal、たんぱく質15.5g、脂質11.6g、炭水化物55.6g、食物繊維0g

5. パプリカの栄養素を効率よく摂る方法

パプリカはピーマンと異なり苦味が少ないため、生食が可能となっている。しかし、パプリカの栄養素を効率よく摂りたいなら、炒め物などにするのがおすすめだ。パプリカに含まれるビタミンCなどは熱に強いため、炒めても損失が少ない(※2)。また、βカロテンなどの脂溶性ビタミンの吸収率はアップする。そのため、効率よく栄養素を補いたいなら炒め物などにするのがおすすめだ。

結論

料理の彩りとして大活躍のパプリカは、実はビタミン類・ミネラル類・食物繊維などをバランスよく含んでおり、栄養面でも優れている。また、栄養面だけを見るなら黄色パプリカよりも赤色パプリカのほうがビタミン類は多い。パプリカはサラダ・炒め物・煮込み料理・ピクルスなどさまざまな料理に使える。ぜひ栄養面が優れているパプリカを使って料理を作ってみよう。
【参考文献】
■※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
■※2:農林水産省「パプリカはピーマンとは違うのですか。」
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1908/02.html
■※3:e-ヘルスネット「トップページ」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
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  • 公開日:

    2019年4月23日

  • 更新日:

    2021年6月28日

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