目次
1. カンパチの旬は夏、それ以外の時期でも美味しい?

カンパチの旬は夏、6月~9月頃である。しかし、旬以外の季節でも、スーパーにはカンパチの切り身や刺身などがよく並ぶ。実は、カンパチは旬でなくてもあまり味が落ちないのだ。そのため、旬から外れているからといってカンパチを美味しく食べられない訳ではない。もっとも、旬であれば美味しさがさらに増すのも事実だ。できれば旬のカンパチも味わっておきたい。
2. カンパチの名前の由来は見た目から、地方名はまったく違う?

カンパチという名前は、模様に由来する。カンパチの顔を正面から見ると、眉間に漢数字の「八」のような模様がある。この模様から、「間八=カンパチ」と呼ばれるようになったのだ。この模様は幼魚の時にはっきりと現れるが、成魚でも興奮した際などに現れるようだ。
・地方名はさまざま!
カンパチはブリと比べて体色が赤みがかっていることから、鹿児島ではアカバラと呼ばれる。また、高知県では出世魚として扱われており、幼魚から順にネイリコ→ネイリ→ニイリ→シオ→オーシオと呼ばれるようだ。ほかにもさまざまな由来による多種多様な地方名がある。
3. カンパチの産地は暖かい海が多い!

カンパチは、基本的に温帯や熱帯などの温かい海を好み、太平洋などに広く生息している。日本では、主に南日本に生息する。特に長崎県、鹿児島県、高知県あたりでの水揚げが多い。ただしブリなどに比べると水揚げ量が少ないため、天然ものは高級魚として扱われることが多い。
・カンパチは養殖も盛ん
カンパチは天然ものだけでなく、養殖も行われている。特に九州や四国での養殖が盛んだ。カンパチは水温が低いと弱ってしまうため、水温が比較的高い地域でないと養殖が難しい。そのため、九州や四国での養殖が発達したと考えられる。カンパチは元々高級魚だったが、養殖ものの普及によって値段が手頃になったという経緯もある。また、1年を通してカンパチが美味しいもうひとつの理由は、養殖ものが出回っているからだと考えられる。
4. カンパチは、不飽和脂肪酸・ナイアシンなどの栄養が豊富!

カンパチの特徴として、まずたんぱく質を100gあたり約21.0gと豊富に含む。また、カリウムやリンをはじめとする無機質やナイアシン、ビタミンB群・Dなど幅広く含んでいるのも特徴だ。一方、カンパチには脂質も100gあたり4.2g含まれる。魚の中では決して低くはない値だ。旬の時期になると、さらに脂質の含有量は多くなるだろう。ただし、含まれる脂肪酸のうち半分以上が不飽和脂肪酸であることから、脂質が高めだからといって一概に身体に悪いともいえない。食べ過ぎさえしなければ、むしろ健康効果の高い食材であり、カンパチは積極的に食べたい魚であるといってよさそうだ。特に旬である夏には、夏バテ対策に有効な食べ物にもなるかもしれない。
結論
カンパチの旬は夏であり、近い仲間であるブリとは大きく違う。栄養を豊富に含んでいることから、積極的に食べたい食材だ。近年は養殖が盛んであるため、1年を通して美味しい状態のカンパチを買うことができる。こういった情報を知ったうえでカンパチを食べると、味わい方が変わるかもしれない。ぜひ、今後もカンパチを気軽に食べてほしい。
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